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2008-03-26

都内の中国人によるパスポート・外国人登録証偽造組織を摘発→福田首相は「留学生30万人計画」で政府は「就学生と留学生の一本化」を検討

どの筋の偽造パスポートが手繰られたのか、
 中国籍の会社役員らのパスポート偽造組織が摘発
された。
産経より。


パスポート偽造グループを逮捕 不法就労の外国人に販売か 2008.3.26 00:37

 パスポートや外国人登録証などを偽造したとして、宮城県警や警視庁などの合同捜査本部が、有印公文書偽造の疑いで、都内の会社役員の男(29)=中国籍=ら偽造グループ数人を逮捕していたことが25日、分かった。
 グループが偽造したパスポートなどは、20都府県以上で不法就労の中国人をはじめ、フィリピン人やベトナム人など少なくとも数百人の外国人に販売され、捜査本部は偽造品が不法就労を助長していたとみて、流通ルートの解明を進める。
 調べによると、男らは東京都日野市の男の自宅で、パスポートや外国人登録証を偽造していた疑い。偽造品はホログラムも付いた精巧な作りで、1セット数万円で取引されていたという。男は偽造品の製造役を担っており、捜査本部は自宅から偽造に使ったパソコンなどを押収している。
 偽造グループに加え、仲介していた中国人ブローカーも逮捕されており、捜査本部は背後に不法就労斡旋(あっせん)組織があるとみて調べている。

おお
 ホログラムまでつけてパスポート・外国人登録証偽造
をしてたのか。技術の進歩は恐ろしいものですな。

以前、この手の
 不法就労への道
の一つが
 留学生ルート
だった。海外で留学ブローカーに100万円単位の手数料を支払い、日本に留学、で、その内失踪するというパターンがよく見られた。最近は入管も学習してるから、そうそう簡単に
 偽装留学
させなくなってきているけど、問題は
 日本語学校の就学生から大学などに進学した場合
で、最新の事情は知らないのだが、以前は日本語学校から進学だと、進学先は厳しい書類チェックが
 人権上できない建前
になっていた。先日あった
 卒業証明書偽造
は、この辺の「ユーザーの需要」を狙っていたと考えられる。
知り合いの某医科歯科系大学の先生が
 就学生からだと、ニセの「医学部卒業証明書」で医療関係の職に就ける可能性がある
と嘆いていた。
今度
 留学生30万人計画
だとかで
 就学生の条件を留学生と一緒にする
らしいが、運用がザルになるのは、火を見るより明らかなので、ま、碌でもないことになりそうですな。
3/20付朝日より。


留学生、就学生と一本化へ 「30万人」実現向け転換
2008年03月20日15時25分

 政府は19日、大学や専門学校などで学ぶ「留学生」と、日本語学校や高校などで学ぶ「就学生」の一本化に向けて検討を始めた。留学生の処遇に合わせる方向で検討される見込みで、在留期間や奨学金などの面で冷遇されてきた就学生には朗報だ。不法滞在の増加などを心配して長く一本化には消極的だった政府が今回かじを切る背景には、福田首相が1月の施政方針演説で打ち出した「留学生30万人計画」の実現に向け、留学生を増やす狙いもありそうだ。

 同日開かれた自民党留学生等特別委員会で、複数の委員が「留学生と就学生とに分けているのは日本だけだ。諸外国と同様に一つにまとめるべきだ」などと指摘した。これに対して法務省の田村明入国在留課長が「検討している」と述べ、一本化への検討に入ったことを明らかにした。

 現在日本で学ぶ留学生の7割程度は、就学生として入国して日本語学校で1年程度学んだ後、大学などに入り直している。留学生と就学生は「大学と日本語学校では格がちがう」として分けられてきた。法務省の調べでは、06年末現在で留学生は約13万2千人、就学生は3万7千人いる。

 就学生は留学生よりも入国審査が厳しく、在留期間も1年か2年の留学ビザに対し、就学ビザは半年か1年と短い。ほかにも、アルバイトが許される時間が留学生よりも短かったり、ほとんどの奨学金について受け取る資格がなかったりと、さまざまな面で差がつけられてきた。

 これまでも大学や日本語学校の関係者らが一本化を主張してきたが、法務省は不法残留などの問題が目立つ就学生の入国審査の緩和には消極的だ。今後も問題が多い状態が続けば、一本化の時期や内容にも影響を与えそうだ。(増谷文生)

 教育を施すのは良いことだ
と日本政府は思っているのかも知れないけど、その「上から目線」の足元をガシガシ掬われているのが
 中曽根元首相が打ち出した「留学生10万人計画」の実際
だったわけで、その
 留学生10万人計画の反省
もないままに、単に数値だけ20万人増やして
 留学生30万人計画
などと福田首相が言うのは
 亡国の政策
に他ならない。現場は
 留学生10万人計画
にどれだけ振り回されたことか。その経過を踏まえれば、
 留学生10万人計画が、果たしてどの程度「実効性があった」のか
の検討なくして、今後の留学生増員計画はできないのだが、そうした
 明確なビジョン
は、福田首相からは伺えないぞ。しかも
 短命内閣
であるのは間違いなく、そうした
 短命内閣の思いつき政策が今後の日本の高等教育に多大な影響を与える
わけだ。果たして
 日本の高等教育への全体的なビジョンがあっての「留学生増員」という総合政策かどうかも全然分からない
のに
 就学生と留学生を一緒にする
というのは、現状から見て無茶な話だ。

留学生政策には、きれい事では済まない問題が山ほどあるのだが、そうした部分について、政府は口を拭って、後始末を現場に押しつけている。

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