東大寺二月堂修二会(しゅにえ=お水取り)三日目@3/3
出ようと思ったら雨。
これは人出は少なくなるだろうと踏んで、昨日の門から石段下に進む。
二月堂南西角のちょうど下になり、火の粉を浴びられるポジション。
お松明が終わるまでは、石段は閉鎖中。警備の奈良県警のお巡りさん方。(画像はクリックすると拡大します)
とても親切で、拝観客に
フラッシュを焚かれると、童子の方達が大変困るんですよ
など、拝観心得を優しく説く。お松明の燃えさしはお守りになるのだが、消防のおじさんと一緒に、石段に落ちた燃えさしを拾って、拝観客に配ってくれた。
この時期は、手袋を一日で換えます
とのこと。まだ拾った段階では、火の付いている燃えさしがたくさんあるのだ。
また、
大きなお松明の前に3度前触れの小さい松明があがっていき、1回目の「時香の案内」と2回目の「用事の案内」では処世界の練行衆が答えるんですけど、今年の処世界の練行衆は元気がいいので、返事がよお聞こえます
と教えてくれた。たしかに石段下からでも、処世界の練行衆の返事する声がよく通っていた。今年の処世界の練行衆は、初めて参籠される若いお坊さんだったと思う。
南西角から突き出されたお松明。
盛んに火の粉が落ちる。この火の粉を浴びると一年間無病息災だとか。
お松明が終わって照明が付くと、階段下の拝観客は皆、雪でもかぶったように細かい灰をかぶっていた。
親切なお巡りさん警備の方が教えてくださったように
お松明の終わった5分後に石段下の閉鎖が解かれ、二月堂にあがれるようになる
のだ。
今日は、初夜の行法を二月堂正面の格子の外(西の局)から聴聞した。
初夜の行法が始まると、香が焚かれ、格子戸の外まで芳香が漂う。わたしは格子のすぐ前にいたのだが、格子越しの目の前に、山内のお坊さん達が座っておられる。
最初は、外の拝観者の声と中で練行衆が挙げる声明の声が混じり合って、聖俗混淆なのだが、やがて、雨戸を立てるので、格子外にいる聴聞者も闇に包まれる。時々、おしゃべりしていた聴聞者もみな静かになり、内陣の薄い帳の向こうで繰り広げられる炎と音の行法を見守る。
外陣は、春日燈籠と和蝋燭が主な灯りだ。
座った場所が、ちょうど正面だったので、内陣の中の行法のようすが影絵のように見えたり、時々、薄い帳の向こうに透けて見えたりしていた。時にさしかけ(木靴)の音が床に響き、男声ユニゾンの声明が流れる。ご本尊十一面観音の前に供えられたおあかしは油で、油の燃える匂いが流れてくる。
9時過ぎまで聴聞していた。
夜9時過ぎの二月堂外観。
雨戸が立てられているが、左右の出入り口一面ずつが開いている。
中では行法が続く。熱心な信者が格子外で聴聞する。
親切なお巡りさん警備の方が拾ってくれたお松明の燃えさし。
和紙にくるんで高いところか神棚においてください、と言っていた。
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コメント
はじめてコメントします。
最初の写真の男性は、県警ではなく、警備会社の方ですよね?
毎年、いちばんの要のところで、たいへん上手にお仕事をなさっています。
ところで一昨日は小浜まで行って「お水送り」を体験してきました。
お水取りと違って、地域総出の、想像を絶するほど盛大なお祭りでした。
地域ぐるみで、本気でお香水を送っています!
噂の「オバマ候補を勝手に応援する会」の面々もハチマキ姿で参加していました。
奈良の人は、お水取りはちょっと他人事のような感じがありますね。
投稿: 松永洋介 | 2008-03-04 20:01