東大寺二月堂修二会(しゅにえ=お水取り八日目@3/8
元は二七日の行法は、二組の練行衆で行われていた。従って今日は後半七日間の第一日目。前半を上七日(じょしちにち)、後半を下七日(げしちにち)と称する。
晴れて暖かいおかげで、もの凄い人出。
うっかりいつもの時間に出かけたら、もう二月堂の方には上がることができず、二月堂の遙か下の道路からお松明を眺めることに。
ここでお松明を見るのは、何年か前の12日の籠松明以来だ。8日でこの混雑なら、12日が恐ろしい。
奈良県警のアナウンスでは1万人以上の拝観客が来ているとか。
お巡りさんが、どうしても二月堂に上がりたいなら、こっち、と行きたい人達にこっそり道を教えてくれたので、ひたすら上っていく。
なんとか、二月堂到着。南出仕口の階段から混雑している。上がって周りを見ると、南の局の入り口が開きっぱなしで、人がおしあいへしあいしている。えらいこっちゃな、これは。
正面に向かうと、これは完全に無法地帯。てか、局に首を突っ込んでフラッシュを焚いて中の行法を撮影しようとしている人多数。実は、西の局の中には
フラッシュは行法を妨げるので厳禁
と書いてあるんだけど、暗いから読めないんだ、もうこの時間だと。多分、こんなことが拝観客の多い日には、毎回起きているだろう。行法に支障のでないことを祈る。
外陣に入る許可を得た人達に、警備のおじさんが
携帯はオフにするか、マナーモードにしてください
と言ってたけど、オフのみにした方がよいような気はしますがね。
そういえば、昨夜、西の局で、走りの行法が始まる前に、着信音を鳴らしてたおばさんがいたな。クラシックのピアノ曲を着信音にしてたから、いわゆる
カルチャーおばさん
なんだろうけど、こういう時って慌てるから、却って音量が大きくなったりしていた。カルチャーおじさん・おばさんって
宗教性を顧慮しない傾向
があるから、実は、とんでもないことを結構やってくれる。学生を連れて行っても、同じことをやらかすからなあ。恐くて、修二会の聴聞を引率しようとは思わない。絶対、一人はなんかやる。
そういう意味では、世間ではなにかと顰蹙を買うことがある関西のおばちゃん達の方が
東大寺さんに参らさして貰うことの意味
を真面目に考えているように思う。少なくとも
神さん、仏さんは恐い
という信仰心はあるからな。その分、異教徒より質の悪いカルチャーおじさん・おばさんよりマシだ。
北出仕口の階段(登廊)を下りると、12日に使う籠松明ができていた。
今朝の午前中で仕上がったようだ。
12日深夜に「お水取り」をする閼伽井(若狭井)がこの中にある。若狭から水を送られてくる若狭井を覆う閼伽井屋全景。
閼伽は、梵語"argha"の音写語。"argha"は動詞語根√arh「価値がある」から派生した名詞で、直訳すると「価値」。「閼伽井」から「閼伽水」を汲む。
閼伽井の入り口。注連縄が張られている。
年に一度、「お水取り」の時だけ開けられる。
「お水取り」は外部には決して見られないように、細かく配慮されているのだが、フラッシュを焚くカメラマンがいるそうで、中が見えないように、更にいろんな手間を掛けないといけなくなったとか。
NHKが修二会の番組を作ったときは、暗闇の中で水を汲む音だけを流した。
今日の鹿。
二月堂にかなり近いところで、おばちゃんが鹿せんべいをやっているところ。
鹿は明るい内は、二月堂の方にもいるが、暗くなると参道脇で寝ているのが多い。この鹿のような宵っ張りもいるが。
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