ラサ燃える(その18)毎日新聞西岡省二記者は「名誉漢族」か
チベットの地理区分と
チベットを侵略併合した中華人民共和国の地理区分
とは違う。中華人民共和国の論理では
チベット自治区以外
かも知れないが、チベットの地理区分から行けば
中華人民共和国によるチベットの分割・再編
ということになる。Wikipediaが手際よくまとめている。
中華人民共和国によるチベットの分割と再編チベットの一部を含有する省級の自治体一覧
チベット自治区(bod rang skyong ljongs, 西蔵自治区)
ガリ地方・ウー地方・ツァン地方およびカム地方西半部より構成
青海省 アムド地方の中央部・北部・西部、およびカム地方の北部より構成
四川省 本省の西部においてアムド地方の東南部およびカム地方の東半部を含有
甘粛省 本省の西南部においてアムド地方の東部を含有
雲南省 本省の西北部においてカム地方の南部を含有
四川省西部にはアムド地方とカム地方が含まれ、
四川省甘孜県の「甘孜」はチベット語"dkar mdzas"の音写
である。従って、
上記、チベットの地理区分でいうカム・アムド地方に「ラサの暴動が飛び火」した
というのは
漢族の見解
であり、チベット人の認識としては
同じチベット内で、民族蜂起した
だけに過ぎない。
毎日新聞の西岡省二記者はどうやら
名誉漢族
だと見える。そうか、中華人民共和国内では
日本民族も少数民族だが、少数民族としては認められてない
って事実を無視しているな。「オロス族(いわゆる白系ロシア人の末裔)」とか「朝鮮族」は認められていても、オロス族より数が多いと言われる日本民族は少数民族とは認定されてない。で、アパルトヘイト当時の南アフリカでの「名誉白人」みたいに
漢族の振る舞いを真似して、中国当局に褒めて貰いたい
わけか。
毎日より。
チベット暴動:甘孜県に飛び火 武装警官、異様な隊列 取材場所指定、静まり返る街【甘孜(かんし)県(中国四川省甘孜チベット族自治州)西岡省二】中国チベット自治区ラサの大規模暴動が飛び火し、チベット族の抗議デモが相次いだ甘孜県に入った。記者の要請に、地元警察が案内付きで半日の取材を許可した。街は平静を取り戻した模様だが、銃を持った武装警官が行き来し、重苦しい空気が漂っていた。
四川省の省都・成都からバスを18時間乗り継ぎ、1日夕、甘孜に着いた。入り口のゲート両側には臨時詰め所が置かれ、武装警察が往来する全車両を検問していた。バスの乗客は15人で、記者以外はチベット族だ。記者だけが下車させられ、尋問を受けた。持参した中国語や日本語の資料はすべて検閲された。
インドに拠点を置く「チベット人権民主化センター」によると、甘孜県では3月18日、チベット独立を訴える300人の地元民に治安当局が発砲、少なくとも3人が死亡した。
「ここは問題の起きた地域だ」と即刻退去を求める警官。「本当に沈静化しているのか確認したい」と交渉した結果、「2日早朝に県を離れる」ことを条件に取材が許可された。ただ、単独行動は認められず、「身の安全のため」として公安車両の助手席に乗せられた。後部座席にも警官3人が乗り込んだ。
取材できるのは指定された場所だけ。中心部では武装警察が巡回し、軍用車も頻繁に行き来していた。「民族分裂に反対し、祖国統一を擁護せよ」。赤地の横断幕があちこちに掛けられていた。
県内は暴動後、午後8時以降の外出禁止が伝えられていたが、市街地には同8時半を過ぎても出歩く若者の姿が見られた。案内された場所はどこも静かだっただけに、車窓から見える警官の隊列が異様に見えた。
警官らは繰り返した。「この通り、すべて平常に戻っている」。2日午前7時、チャーターした車両で甘孜を離れた。同じ自治州の康定まで12時間の道のりも警官が同行した。
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■ことば
◇甘孜チベット族自治州
長江(揚子江)、黄河の源流にあり、人口は93万人。うちチベット族が8割を占める。鉱物資源やチベット医学の薬草が豊富。
しかし
民族分裂に反対し、祖国統一を擁護せよ
って言いたいのは、チベット人の方だろう。この記事の「甘孜チベット族自治州」の説明ではまるで
チベット人が中国に移住している
ように見えるけど、実際は、チベットを中華人民共和国が分割・再編したのだ。
ま、
名誉漢族だから甘孜チベット族自治州の取材を許された
んでしょうな、西岡省二記者。
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参考:
中国政府寄りの報道をする毎日新聞の大谷麻由美記者は新華社通信の記者なのか
byラジオ映画館Le Monde ヴェロニカヘの道
http://blog.livedoor.jp/radiotheatre/archives/64991097.html
投稿: wakcy | 2008-04-04 09:42