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2008-04-22

ラサ燃える(その46)中国では一部大学閉鎖 「愛国」は就職難など不満のはけ口に→パリではダライ・ラマ14世と人権活動家胡佳氏を「名誉市民」に

2005年の
 反日暴動が社会不満のはけ口
であったように、今回の
 反欧米運動も社会不満のはけ口
だということが明確になってきた。

YouTubeで見るならこっち。

いや〜、店内でコレをやったの?

このままだと
 やがて批判の矛先が中国共産党に向かう
のは避けられないわけで、当局は早めに手を打ってきた。
朝日より。


中国のデモ、19都市に 大学封鎖も 当局「自制を」
2008年04月22日07時23分

 【北京=峯村健司】パリで起きた北京五輪聖火リレー妨害をきっかけとして起きた、仏系大手スーパー「カルフール」を標的とするデモは21日までに中国内の少なくとも19都市で発生したことがわかった。一部で過激化しており、中国当局はメディアなどを通じ、自制を求めるキャンペーンに乗り出した。

 「沈静化するまで学生を校内から出してはならない」。18日夜にデモ参加者の一部が店内に乱入した安徽省合肥では、合肥工業大が19日、緊急の教職員会議を開き、学生を宿舎にとどめ、出入りを制限することを決めた。

 同大関係者によると、暴徒の中にネット上の大学掲示板や携帯メールを通じて集まった同大の学生が含まれていた。同大の男子大学生は「ほとんどの学生は聖火リレーの抗議というより、就職難や大学への不満をぶつけているようだった」と打ち明ける。

 新華社通信は、北京や遼寧省大連など9カ所で抗議デモがあったと報道。各地の関係者によると、ほかに深セン(センは土へんに川)や海南省海口など10カ所でも起きた。

 今後も各地でデモが計画され、ネットには日時や場所などの書き込みがあるが、数時間後に削除され、当局が規制を強めたことがうかがえる。

 21日付の人民日報は3日連続で「愛国の熱い思いと同時に大国の理性を持たねばならない」と強調。新華社も20日、「北京五輪を成功させるためにも大学生は理性的な方法で愛国を訴え、本分の勉強に励むべきだ」と呼びかけた。

 5月1日に予定されるカルフール不買運動についても自制を呼びかける記事が出始めた。21日付の北京青年報は「カルフールのほとんどの製品は中国産なので、ボイコットは自国を傷つけるだけだ」との記事を掲載している。

6月が卒業だから、いまは就職戦線の最終局面。大学生の就職難は今に始まったことではないから、ちょっときっかけがあれば、簡単に燃え上がる。
このまま当局が「愛国行動」を押さえ込めるかどうか。

で、パリ市が絶妙のタイミングで燃料を投下してきた。
産経より。


パリ市議会がダライ・ラマを「名誉市民」 中国当局の反発必至
2008.4.22 09:02

 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ十四世

 【パリ=山口昌子】パリ市議会は21日、ドラノエ市長(社会党)が先に提案したチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世を名誉市民とすることを賛成多数で可決した。同時に中国で表現の自由などの運動を展開し、今月3日に懲役3年6月の実刑判決を受けた人権活動家、胡佳氏にも名誉市民の称号を贈ることを決めた。
 ダライ・ラマ14世に関しては、社会党議員72人が賛成票を投じたが、中国で反仏デモや仏製品の不買運動が広がる中、「火に油を注ぐ」として右派政党・国民運動連合(UMP)54人が採決を棄権したほか、社会党や共産党議員など左派グループの一部も棄権した。
 ダライ・ラマと胡佳氏の2人への名誉市民称号授与は、今後、中国当局の反発を呼ぶのは必至とみられる。

ダライ・ラマ14世だけでなく、胡佳氏も名誉市民になっているところがポイント高いですね。外国の記者と話をしたのを罪に問われてひどい目に遭っているというので、世界的に同情を集めている胡佳氏だ。まだ若い。
胡佳氏の判決に関する記事。4/3付の朝日より。


中国の人権活動家・胡佳氏、懲役3年6カ月の実刑
2008年04月03日11時52分

 【北京=坂尻信義】昨年12月に国家政権転覆扇動容疑で逮捕され、3月初旬に起訴された中国の著名な人権活動家の胡佳氏(34)に対し、北京市中級人民法院(地裁)は3日、懲役3年6カ月、政治権利剥奪(はくだつ)1年の実刑判決を言い渡した。同氏の弁護士が明らかにした。弁護士によると、胡氏が書いた文章6編の内容と外国メディア2社の取材を受けたことが「国家政権転覆扇動罪」に問われ、時効となっている1編を除く5編とメディア2社の取材に応じたことが有罪とされた。

胡佳氏

 弁護士は判決後、「胡氏の言論が罪に問われた。判決は重すぎる。無罪と信じている」と述べ、控訴する方向で胡氏やその家族らと検討する考えを示した。罪に問われた文章については、中国が香港やマカオに適用している「1国2制度」への論評などが挙げられたという。

 胡氏の逮捕に対しては、欧州議会が1月に釈放を求める決議を採択し、ライス米国務長官も2月の訪中時、懸念を表明していた。人権擁護を訴えた胡氏の「言論」を標的とした今回の有罪判決で、北京五輪を目前に控えた中国に対し、国際社会の批判がさらに高まることは必至だ。

 胡氏は北京出身。大学時代からエイズウイルス感染者らの権利擁護運動に取り組み、次第に活動の幅を広げた。ここ数年は厳しい監視下に置かれたが、中国の活動家のスポークスマンの役割を担ってきた。

 胡氏の逮捕について、中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相は3月に記者会見で質問を受けた際、「中国は法治国家。北京五輪を前に意見の異なる人を逮捕することはありえない」と述べていた。しかし、中国では司法も共産党の「指導」を受ける。今回の判決も、胡錦濤(フー・チンタオ)指導部の意向が反映されたものとの見方が一般的だ。

胡佳氏有罪判決は
 中国は「基本的人権のない国」という国際的評価
を決定的にしただけに、パリ市の
 名誉市民号贈呈
は、「人権の国フランス」の面目躍如たるものがある。もちろん、サルコジ大統領は
 それはパリでの話、国としての立場とは別
と言うに決まっている。

フランスと中国は、離れているから何となく仲良くやってた時期もあったけど、
 隣り合った国同士だったら、絶対に戦争が起きていた
と常々言われているくらい、互いにプライドが高い。で、昔の中国はまだしも、最近は
 大人ならぬ、小人がびくびくしながら集団指導体制の振りをしている
わけで、指導者たちはお互い疑心暗鬼なんじゃないのかね。頭抜けた指導者がいないから、しょっちゅう小競り合いが続いているように見えますが。
周おじさんご存命の頃と比べると、情報環境が格段に進歩してしまっているから、どんなに防いでも、外から情報は入ってくる。

独裁国家が五輪を開催すると、10年で体制が崩壊する、という俗説がある。
 1936年のベルリン五輪→1945年ナチスドイツ崩壊
 1980年のモスクワ五輪→1989年の「ベルリンの壁」崩壊→1991年ソビエト連邦解体
が通常の五輪。冬季五輪を入れると
 1984年のサラエボ冬季五輪→1989年の「ベルリンの壁」崩壊→1991年ユーゴスラビア紛争により崩壊
さて、中国はどうなるのか。中国の場合、現体制が崩壊しても、ロシア型の国家になりそうな悪寒。ただ、プーチン並の切れ者がいるかどうかは現段階では不明。

おまけ。2005年反日暴動後の一齣。
 2005-06-05 我愛北京天安門(わたしのすきなてんあんもん 文革時の流行歌謡) 中国当局、民主化運動関係者を拘束、再燃を警戒
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2005/06/post_db4a.html
一昨年、国慶節前に天安門広場に作られたボタラ宮の模型。
 2006-09-30 国慶節前の天安門広場 五星紅旗はためく下に
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/09/post_3754.html

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