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2008-05-12

丸尾常喜先生ご逝去

丸尾常喜先生が去る7日に亡くなられたことを、北海学園大学の大谷通順さんからメールで教えていただいた。
合掌。
丸尾先生は、わたしのスキーの先生でもあり、京大に戻るときに尽力して下さった恩師である。
温顔を絶やさず、学生のつまらない質問にも、真剣に答えて下さった。大学には珍しい「プロの教師」だった。
地方新聞には訃報が載っていたのだが、見落としていた。
共同より。


丸尾常喜氏死去 元東京大教授

 丸尾 常喜氏(まるお・つねき=元東京大教授、中国現代文学)7日午前6時40分、胃がんのため札幌市白石区の病院で死去、71歳。熊本県出身。自宅は札幌市南区。葬儀は近親者だけの密葬で執り行う。喪主は長女素子さん。

 魯迅の研究で知られ、日本中国学会では05-06年度に理事長を務めた。

2008/05/07 23:08 【共同通信】

晩年は札幌に帰っていらっしゃったのだな。
大東文化大で開かれた学会でお会いしたのが、最後になってしまった。

丸尾研究室には、秘蔵の球磨焼酎が置いてあった。地元でしか流通してない小さな蔵の焼酎で、
 友達が送ってくれたんだよ
と、人吉訛りの残る独特の口調で、ニコニコしながら、追い出しコンパで栓を開けていらしたのを思い出す。北大には病気療養中に研究生として1年在籍しただけだったが、その後も、
 あなたはぼくの学生だから
と仰って、折に触れて心配して下さった。北大での短い1年の間に学部ゼミで読んだのは、ご専門の魯迅ではなく、郁達夫の「沈淪」だった。丸尾先生は、講義では、魯迅が西安で講義をした『中国小説史』を扱っておられた。志怪小説という言葉も、『魏晋の気風および文章と薬および酒の関係(魏晋風度及文章与薬及酒之関係)』を知ったのも、この丸尾先生の授業でだった。
わたしの関心は古代にあったので、明代以降の作品を扱うのが原則である北大は離れたが、中国学の基礎を作ったのは、他ならぬこの北大での1年だった。丸尾先生にいただいた学恩は尽きない。

魯迅の『中国小説史』講義を丸尾先生は翻訳された。凱風社から1987年に出ている
 『中国小説の歴史的変遷―魯迅による中国小説史入門』
がそれである。魯迅の長くはない文章に、いかにも篤実な丸尾先生らしい丹念な注が付されている。

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