返品された素麺の賞味期限を付け替えて再出荷「素麺は3年くらい経ったのがおいしいという科学的データがある」と言い訳@奈良森井
夕方6時の全国ニュースでは、社長のインタビューが入ってないのだが、地元の奈良ローカルでは、こんな言い訳をしていた。
素麺は3年くらい経ったのがおいしいという科学的データがあったので。
ほんとに科学的データなんかなあ。
そもそも
蔵囲い
などの名前を冠して売っている
長期保存の素麺
は、始めからそれを付加価値としているわけだけど、今回の素麺は
売れなくて返品された品物の賞味期限を付け替え
たわけで、上記の言い訳は通用しないんじゃないの?
NHKニュースより。(画像はクリックすると拡大します)
そうめん 賞味期限延ばし販売奈良県にあるそうめんの製造販売会社が「三輪素麺(そうめん)」などとして販売していた製品について、返品されたあと賞味期限を1年半先に延ばして表示し直し、再び出荷していたことがわかり、農林水産省から改善命令を受けました。
改善命令を受けたのは、奈良県桜井市にある「森井食品」です。農林水産省によりますと、森井食品は「伝承手延三輪素麺」などの商品名で販売していた48品目のそうめんについて、販売先から返品されてきたあと、あらためて包装したうえで、賞味期限をその時点から1年半先に延ばして表示し直し、再び出荷していたことがわかりました。森井食品はこうした賞味期限の付け替えを少なくとも7年前から行い、このうち、去年以降だけでも、およそ1万2000セット、あわせて14トン余りを販売したということです。森井食品は期限の付け替えをしていた製品に印を付けて区別できるようにしており、
このほか「くずきり」でも賞味期限の付け替えを行っていたということです。
森井食品は創業が明治20年で、平成14年にも長崎産のそうめんに産地を表示せず、奈良県の「三輪」の地名をつけて販売していたとして、農林水産省からJAS法に基づく改善指示を受けましたが、
今回、再びJAS法に違反したため、改善指示より厳しい改善命令を受けました。表示の付け替えは、森井食品からの指示で三重県名張市にある関連会社の「森嶋食品工業所」が行っていたということで、森嶋食品工業所に対しては三重県が改善を指示しました。これについて森井食品の森井一晶社長はNHKの取材に対し、「手延べそうめんはしばらく時間がたったほうがおいしく、業界の賞味期限の目安が3年半とされていて、その範囲内であれば品質に問題はないと思っていた。JAS法に関する認識が甘く、消費者に迷惑をかけたことを深く反省しています」と謝罪しました。そのうえで「今後は販売先から返品された製品については、すべて廃棄するよう改めたい。また、購入したお客さまから要望があれば返品に応じたい」と話しています。
「蔵囲い」がおいしいのは、
素麺を伸ばすとき塗る植物油が長期保存で飛ぶから
とか聞くけど、小麦粉が長期保存で味が上がるってことはあるのかなあ、といつも疑問に思っている。
関西ではこの
蔵囲い信仰
が強固にあり
素麺は虫食ってる位の方がおいしいんや
というヒトがいるのは確かだ。
わたしは、その昔、誰かが唱えていた説、
蔵囲いは、倉庫代が掛かっているから、その分高くなる
説に与する。
いまは植物油の精製の度合いが進んでいるから、果たして、
蔵囲いの優位性
があるのかどうか。
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コメント
実家が揖保の糸の産地ですが・・・
科学的根拠があるのか分かりませんが
ひと夏越したそうめんのほうが重宝されるのは事実です
「ひね」とよばれ高額で取引されます
しかし、そうめん組合などの倉庫で適切に保存されていることが
前提であり、虫がわらわら湧いているのはどうかと・・・orz
実家では少々虫がでても食べてましたが・・・
投稿: 通りがかりの呼吸器内科医 | 2008-06-16 14:54
確かに科学的な根拠までは不明ですが、
梅雨期を越す(厄を越す)ことで、そうめん湿気を吸ったり吐いたりする事での麺の収縮が起こり、
細い麺でもコシが増すと、そうめん会社さんで説明を受けました。
うどん等は太いのでコシを生む事は簡単なのですが、
そうめんの様に細い麺(特に細さに定評のある三輪そうめん)には、この現象がとても有効だそうです。
私は個人的にですが、「三輪そうめん山本」の、コシのあるそうめんをとても気に入ってます。
以前は、「揖保の糸派」でしたが、
「三輪そうめん山本」って会社のそうめんを口にし、そうめんの概念を覆されました。
「三輪そうめん」は、「揖保の糸」と異なり、個別企業集団の様で、それぞれの会社毎に味が異なるので、
とても紛らわしいのですが、「三輪そうめん山本」は絶対にお奨めですよ。
一度、ご賞味あれ。
投稿: まさ | 2009-07-24 23:27