« Keyboardを替えました | トップページ | 宇宙ステーション内のパソコンがウイルス感染、そもそもアンチウイルスソフトを入れてないという間抜けな話 »

2008-08-27

産科崩壊 昨年大病院で延べ人数にして産科医4人心臓外科医1人救命センターの外科医1人麻酔科医8人麻酔科研修医5-6人、看護師15-20人、臨床工学技師2-3人を動員して術中心停止をなんとか救命できた癒着胎盤(子宮全摘)の症例→追記あり

 2008-08-22 産科崩壊 大野病院事件と同様の「癒着胎盤」に都内の大病院で「子宮全摘」をしても死亡@2006年11月
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/08/200611_95f8.html
の続き。
上記記事に、R. Takahashi先生が、貴重なコメントをくださったので再掲する。


http://www.typepad.jp/t/comments?__mode=red&user_id=300039&id=14929020

画質が悪くて申し訳ありません。
書いた人が夏休み中なので、スキャンした画像です。
これは去年うちであった症例です。
癒着胎盤の可能性が高いこともあり、万全の体制で臨んだもののこの状況です。
結果、突っ込んだ人員は延べ人数で、産科医が4名、心臓外科医、救命センターの外科医師1名、麻酔科医8人、麻酔科研修医5,6人
看護師15~20名、臨床工学技師2,3名

ここまで来ると、
大学病院規模の施設で、万全の体制で臨んでも、
自信を持って救命できると言える施設は
日本国内に1ヶ所も無い
でしょう。

投稿 R.Takahashi | 2008-08-27 20:54

いかに事前に周到な準備をしていても、お産は待ってくれない。準備が終わってから、お産が始まってくれればまだしも、準備のさなかに、妊婦さんが危険な状況に陥ることがある。
R. Takahashi先生がご教示くださった、ある大規模病院であった症例について、リンク先の画像を文字に起こした。手打ちなので、誤変換などはどうかご寛恕の程を。


『臨床麻酔』臨時増刊号2008-3 pp.376-379
【症例2】術中心停止から回復し得た全前置胎盤+癒着胎盤の症例
31歳、2回経妊1回経産、妊娠36週3日。
〈現病歴〉双頚双角子宮+骨盤位のため3年前に帝王切開術で分娩、今回は右角妊娠+前壁付着の全前置胎盤(胎盤の一部は筋層が薄い前回の手術創部に及んでいた)のため、28週4日より大学病院総合周産期センターに管理入院した。超音波検査およびMRI検査で、癒着胎盤の可能性が考えられた。待機的帝王切開の方針とし、手術予定の2週間前には産科医と放射線科医が討議し、術中出血制御のための総腸骨動脈閉鎖用バルンカテーテルの留置を計画した(当院では初めての施行)、麻酔科医へは手術予定1週間前に患者情報が初めて伝えられた。麻酔科内で準備を始めたが、その2日後に性器出血が増加し緊急帝王切開が決定された。
 手術前に透視下で両側総腸骨動脈内に血寒閉鎖用バルンカテーテルを挿入して、血流遮断効果を確認した。手術室へ移動後、全身麻酔を導入し透視下に両側尿管ステントを留置した。橈骨動脈カテーテル、中心動脈カテーテル、大口径(16G、14G)の末梢静脈2本を追加確保の後、帝王切開術を開始した。
〈術中経過〉全身麻酔導入60分後に児を娩出、胎盤は剥離できたが子宮下節の筋層が菲薄化した部分が全く収縮せず、同部からの出血が多量のため、子宮摘出の方針とした。
 ヘパリン3000単位静注後、両側の総腸骨動脈内のバルンカテーテルを拡張させ、子宮摘出を試みた。右側の子宮、膣と膀胱の間の癒着が強く、剥離が困難であった。側副血行路の発達のため、バルーン拡張下でも出血は持続した。バルン拡張45分後に子宮を摘出し、止血操作を経て計60分の血流遮断の後に両側のバルン閉鎖を解除した。この時点までの出血は6500g(羊水を含む)。自己血1200mlと濃厚赤血球4単位を輸血していた。
 総腸骨動脈の血流再開直後より出血が増加し、血圧は急激に低下した。急速輸血によりやや血圧は上昇したが、解除5分後には血圧測定不能となったため、蘇生術を開始した。担当麻酔科医はただちに術野の圧迫止血に専念するよう術者に指示した。アドレナリン静注と除細動を併用しつつ急速輸血を行い、大勢の研修医に命じて絶え間ない心臓マッサージを交替で継続させたが蘇生は成功しなかった。責任麻酔科医(=司令塔)が現場に到着した数分後には肺水腫が顕著になり、チアノーゼが出現した。事態打開のため心臓外科医および臨床工学技師を召集し、経皮的心肺補助装置(PCPS)の挿入、作動を指示した。この直前に採血した動脈血ガス分析で著明な高カリウム血症(K+=12.9mEq/L)が判明したので、ただちにブドウ糖+インスリンの急速輸液も開始した。インスリン50単位の投与直後もまだK+が高値(9.8mEq/L)であったので、持続血液濾過透析(CHDF)の実施を救急部の外傷外科医と臨床工学技士に指示した。
 心停止75分後には自己心拍が再開し収縮期血圧も80mmHg以上が得られた。体動および対光反射の回復を確認した。術者の交替を指示し、外傷外科医が"damage control"の方針のもと、腹腔内の主な出血部位の迅速な結紮止血とガーゼ充填による圧迫止血を行った。子宮摘出時に切断した右尿管の修復は行わず、腹壁をドレープで仮閉鎖し、手術を終了した。全身状態の安定を確認後、ICUへ移動し、集中治療を継続した。術中出血11400g、尿量1050mlに対し、晶質液8500ml、人工膠質液1000ml、5%アルブミン4500ml、自己血1200ml、濃厚赤血球68単位、新鮮凍結血漿20単位、濃厚血小板20単位を投与した。
 なお、心停止発生後はすみやかに状況を病院長および院内の安全管理責任者に報告し、病院として一貫した対応をとるべく態勢を整えた。さらに別の産科医に命じ、家族への状況説明を術中逐次行わせ、その説明内容をすべて診療録に記載させた。術後は麻酔科医も同席して、執刀医に家族への説明を行わせた。周術期経過とその間の家族への説明内容に関して詳細な記録を診療録に残した。
〈術後経過〉ICU入室後、PCPS、CHDF、輸血を継続した。術後1日目(POD1)の朝には従命可能を確認、POD1昼にPCPSから離脱後も、循環動態や血漿酸素化は悪化しなかったため、2時間後にPCPSを抜去した。さらに新鮮凍結血漿と濃厚血小板の輸血で止血凝固能を改善した後、ICU内で再開腹した。ガーゼパッキングを除去したところ、活動性の出血はなく、再度のパッキングは不要と判断した。右尿路の再建は後日施行することとし、切断尿管の結紮処理を施行し、閉腹した。胸部写真上、排肺水腫像は次第に改善し、左胸水と両側無気肺は残存したが、人工呼吸器からの離脱を進め、POD5に抜管した。POD6に産科病棟へ転棟し、POD36に退院した。
〈考察〉限られた術前準備時間の中で万全を期して手術に臨んだが、一時は絶望的状況に陥った。しかし、責任麻酔科医の統括指揮のもと、各科医師、臨床工学技士、看護師、輸血部などの多くの職種の協力(チーム医療)の結果、後遺症なく開腹した症例である。(10)
 福島県立大野病院事件の報道以来、産科的急速大量出血(とくに癒着胎盤に関連したもの)への関心が本邦でも高まり、麻酔関連学会での症例報告も増加している。実際に生じた大量出血の治療としてのみならず、予想される大量出血の予防の観点からも、経カテーテル動脈塞栓術や動脈閉鎖バルンカテーテルの使用が欧米で注目されている15)。内腸骨動脈ないし総腸骨動脈閉鎖用バルンカテーテルの使用報告は本邦でも数年前より始まり、従来の管理に比べ術中出血が大幅に減少したとして、その有用性を示したものが多い。他方、動脈閉鎖用バルンカテーテルの合併症も海外より報告されているが16)、致死的なものはこれまでない。このため参加料行きでは近年、動脈閉鎖バルンカテーテルは大量出血の周術期管理における「切り札」のように認識されつつある。本症例はこのような傾向に対する警告となり得る。
 当院で産科症例で動脈閉鎖用バルンカテーテルを使用したのは、本症例が最初であった。初めての臨床経験なので、文献的検索も含め事前に詳細な検討が必要であったが、緊急手術となったため準備は不十分であった。腹部大動脈瘤手術では1時間以上の大動脈遮断が多くの場合安全に施行されており、そこからの類推で安易に考えていた面が、麻酔科、産科双方にあった。過去の報告ではバルンによる腸骨動脈閉鎖時間は25-30分程度である。16,17)。1回の阻血時間を短縮する、あるいはバルン解除は循環動態を監視しながら段階的に慎重に行う、などの方策をとれば、虚血再灌流障害による致死的高カリウム血症は予防できたかもしれない。
 本症例で高カリウム血症をより早期に診断していれば、蘇生がもっと効果的に実施できた可能性はある。(11)しかし、長時間の心臓マッサージに反応しない状況に直面してPCPSを導入したことは、本症例の生死を分けた重要な決断であったと思われる。大量出血自体が心停止の原因であればPCPSの効果は期待できない。しかし、術者に手術操作を中断させて圧迫止血に専念させる一方、心停止後かなりの急速輸血も行い、循環血液量は開腹したと判断し得る状態に至ったにもかかわらず循環が再開せず、なおかつ肺水腫による重度の低酸素血症が生じていた状況で、PCPSを含む体外循環の使用は有力な治療手段となり得ると考えた。「危機的帝王切開」のもう1つの代表例である重症の肺血栓塞栓症でも、早期のPCPS導入が救命に有効であることはしばしば経験されている。18)心肺蘇生におけるPCPSの有効性は焦枯として確立したものはないが、通常の蘇生が無効の場合、利用可能な施設であればその使用を躊躇してはならない。手術中の心肺蘇生という通常の蘇生以上に緊迫した状況下で、その判断は司令塔としての麻酔科医にかかっている。
 本症例で蘇生が成功した背景として、PCPSによる呼吸循環補助、CHDFによる高カリウム血症の改善に加え、粘り強く心臓マッサージを継続していた多くの研修医の貢献も見逃せない。心肺蘇生の最新の国際指針(2005年版)でも、「絶え間ない心臓マッサージ」の重要性が何よりも強調されている。19)
(以下略)

(10)本症例の詳細は第35回日本集中治療学会学術集会(2008年、東京)で発表した。
(11) 心停止後もっと早期に血液ガスをチェックしておくべきであった。高カリウム血症の存在がわかれば、以後の蘇生術がより合理的に短時間で行えた可能性がある。術中経過から心停止の原因として出血のみにとらわれ、混乱の中で冷静な判断ができなかったことは悔やまれる。後から思い返せば、血流再開後わずか数分で心停止に至る過程で、心電図が高カリウム血症に特有の変化(QRS幅の拡大から正弦波状曲線へ)を示していたことにもすぐに気づくべきであった。

この症例では、産婦さんは後遺症もなく退院されたそうで、なによりであるが、術中に
 心停止に陥った危機的な症例
である。もし、これだけの人員がいなければ、到底救命はおぼつかなかっただろう。

癒着胎盤という病気が、場合によってはいかに恐ろしいものであるかが、行間から読み取れる。
R. Takahashi先生、ご教示ありがとうございました。

双頚双角子宮というと、重い子宮奇形で、不妊の原因にもなるが、妊娠した場合は、管理の必要な高リスク妊娠ということになる。難産の確率が高い。この症例の産婦さんは、前回が帝王切開であり、帝王切開後の妊娠は一般的にリスクの度合いは高まる。結果的には、全前置胎盤に癒着胎盤という、非常に危険な状態で、管理入院をしたけれども、相当に難しいお産になった。
もし、設備や人員の整わない病院でのお産だったら、まず母子共に助かっていない。
今回は、交替で心臓マッサージを続けた5、6人の麻酔科研修医の先生方の尽力も大きいだろう。心臓マッサージに割いた人員だけでも、すごい人数である。

(追記 8/28 9:30)
元になる論文と情報を提供して下さったR. Takahashi先生からコメントを頂いたので再掲する。


ちょっと訂正させて頂きます。
心臓マーサー時を行った研修医は確か2人です。

もの凄く疲れるので、2人で1時間後越えは
体力的にほとんど限界でした。
その他の研修医は、自然滴下の輸血、輸液では間に合わないので、
注射器でひたすら押し込む作業、
多数の血液製剤の照合をする作業、
記録を残す作業、散らかったパッケージなどのゴミを片付ける作業etc

人手はもっと欲しいし、人員的にもう少し突っ込めたのですが、
空間的制約があり、これくらいが限界となりました。

ご教示ありがとうございます。

心臓マッサージを1時間以上施すのは、大変なことだと思います。よくテレビの医療ドラマでは、それくらいの時間を1人でやってたりしたことになっているので、誤解が蔓延しているのではないか、と危惧しています。

文字通り「修羅場」と化した手術室の限られたスペース内で、患者さんを救うための「基本的な環境整備」に研修医の先生方が当たられたのですね。産科の出血は、
 水道の蛇口を勢いよく開けたような出血
だ、という話を聞きましたが、R. Takahashi先生の紹介された症例でも、そうした状況であっただろうと思います。

そして、先生方の何人かを「記録係」に割ける陣容でなければ、正確な記録を残すのはかなり難しいことも理解できます。日常的な人手不足に悩む一般的な地域の公立病院では望むべくないことでしょう。

(さらに追記 8/28 12:30)
友人の都内大学病院勤務の麻酔科医にこの症例について問い合わせたところ、友人も別の機会に癒着胎盤に遭遇して、救命できたとの返事だった。友人の時は
 癒着胎盤は処置が難しいが、症例が少ないため、さらに対処が難しくなる
 幸いにいとこがハーバードにいたので、癒着胎盤についてなんでも聞けたのが良かった
そうである。

(さらにさらに追記 8/28 12:50)
R. Takahashi先生が紹介して下さった症例の出血量を単純に比較すると次のようになる。わたしは医学の素人なので、間違っていたらご指摘下さい。論文中の総出血量などの数字を手術終了後の数値として、計算した。
            出血量(羊水含む) 輸血量
1) 子宮全摘まで     6500g      自己血1200ml/濃厚赤血球4単位
2)心停止〜手術終了まで  4900g      自己血0/濃厚赤血球64単位/新鮮凍結血漿20単
                     位/濃厚血小板20単位(尿量1050ml)
心停止〜手術終了までには、血液以外に
 晶質液8500ml/人工膠質液1000ml/5%アルブミン4500ml
も投与されている。心停止〜手術終了までには、
 急速輸血・急速輸液
が行われていたのだが、R. Takahashi先生に頂いたコメントには


自然滴下の輸血、輸液では間に合わないので、注射器でひたすら押し込む作業

と麻酔科研修医の先生方が奮闘されていた様子を紹介されており、いかに現場が凄まじいものであったかが目に浮かぶ。もちろん、血液型不適合による事故などが起きてはいけないから、コメントにあるように


多数の血液製剤の照合をする作業

にも、麻酔科研修医の先生方が当たられていた。

|

« Keyboardを替えました | トップページ | 宇宙ステーション内のパソコンがウイルス感染、そもそもアンチウイルスソフトを入れてないという間抜けな話 »

コメント

ちょっと訂正させて頂きます。
心臓マーサー時を行った研修医は確か2人です。

もの凄く疲れるので、2人で1時間後越えは
体力的にほとんど限界でした。
その他の研修医は、自然滴下の輸血、輸液では間に合わないので、
注射器でひたすら押し込む作業、
多数の血液製剤の照合をする作業、
記録を残す作業、散らかったパッケージなどのゴミを片付ける作業etc
人手はもっと欲しいし、人員的にもう少し突っ込めたのですが、
空間的制約があり、これくらいが限界となりました。

投稿: R.Takahashi | 2008-08-28 08:50

癒着胎盤の症例はアメリカ(ハーバード)に多いということでしょうか(人口が2倍なら症例も2倍くらいあるのでしょうが)。それともそもそも日本では把握されていないとか。

投稿: rd | 2008-08-28 13:57

羊水込みで、1万では出血量自体はさほどでないのですね。
瞬間最大出血量の多さを伺わせます。オソロシス。

投稿: ssd | 2008-08-28 17:18

これぞ現代医療の最前線!という感じで興奮しますね。
もちろん当事者にはなりたくない(もうなれない)ですが。
それはそうとして「胎盤は剥離できたが」とサラッと書かれてありますが、
結局のところ、「癒着胎盤」だったの?

投稿: 元臨床医 | 2008-08-29 12:04

貴重な症例の提示,ありがとうございます.
私は専門職ではないのですが,たまたま今いる部署と恩師のしがらみから学生にBSLの手ほどきをしています.

最初に119番通報からQQ車到着まで6分強かかることを説明した上で
「じゃあこれから一人6分間CPRを実施してもらう」
と,宣言してトレーニングマネキン相手に心マッサージを行わせます.

みんな張り切って始めますが最初の1サイクル(心マッサージ30回:人工呼吸2回)が終わる頃には
速くも怪しい手付きになるものが続出します.そこを
「おい,肘が曲がってきたゾ!」「指が肋骨にかかってる!」「遅い!」「5センチ沈んでない!」
と,叱咤し,学生全員の顔つきが『懇願』から『恨み』に変わったところで
「おしまい!」と,声をかけてやります.
まぁ,半分の3分に行くことは滅多に無いですね.2分を出ていたらがんばった方でしょう.
その後,時計をみせて,「蘇生成功のカギは如何に人手を集めるか」と,教えているのですが.

ただ,学生からの教員評価はよくありませんねぇ.

投稿: kamuikunn | 2008-08-29 20:01

みなさま、コメントありがとうございます。

rdさん、担当した友人によると
 症例報告が少ないので、英文の文献は必須
だとのことです。ハーバードだと文献の集積には疎漏が少ない、ということでしょうね。

投稿: iori3 | 2008-08-30 20:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 産科崩壊 昨年大病院で延べ人数にして産科医4人心臓外科医1人救命センターの外科医1人麻酔科医8人麻酔科研修医5-6人、看護師15-20人、臨床工学技師2-3人を動員して術中心停止をなんとか救命できた癒着胎盤(子宮全摘)の症例→追記あり:

« Keyboardを替えました | トップページ | 宇宙ステーション内のパソコンがウイルス感染、そもそもアンチウイルスソフトを入れてないという間抜けな話 »