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2008-10-28

小皿を求める

普段使いの食器というのは、使っている内に、一つ割れ、二つ欠けして、長い内に数が揃わなくなってくる。
我が家の四寸の手塩皿は、結婚祝いに富山の友人が贈ってくれた松竹梅の柄の染め付けの皿で、古い九谷のものである。藍の色が濃く、何を盛っても盛り映えのする、便利な皿で、毎日のように使っている。
さすがに10年も経つと、何枚かダメにしてしまった。

小皿というのは、気に入ったのがなかなか見つからない、ある意味面倒な食器だ。

こういうときは、ヤフオクを探す。
一ヶ月ほど、左見右見していたら、ちょうどよさそうな手塩皿があった。いつ頃の物かわからないけど、染め付けの皿である。うれしいことに、八角皿だ。八角皿というのは、四寸くらいなら、丸皿と変わらないのだが、ヤフオクでは変形の食器は、丸いものに比べて、安く落札できることが多い。
案の定、大した競り合いにはならず、思ったよりもうんと安く手に入れられた。
届いた皿を見たら、たった四寸の皿の縁に雷文がびっしり描いてあり、こんな小さい皿なのに、中の山水の絵付けは、一枚一枚違う。
古い食器のいいところは、焼きが堅いことと使い勝手がよいことだ。この皿も手に収まる。

同じくらいの時に、色絵の皿を入札していたら、こちらも落札できた。届いたのを見たら、四寸皿ではなく、五寸皿で、わたしが寸法を見間違えていたのだが、五寸皿もかなり割ってしまったところだったので、ちょうど良かった。巻物の柄が入った、明治頃らしい、色絵の皿だ。巻物というところが、研究者の家の食器らしいかな、と思って入札していたのだった。
早速洗って、糸底にキッチンペーパーをちょうど良い大きさに切ったものを当てて、食器棚に仕舞った。普段はかなりずぼらなのだが、色絵の皿だけは、使ったらすぐ洗って、糸底に紙を当てて仕舞うクセがついている。家にある色絵の皿は、全部、ヤフオクで見つけた物だが、どれも使いよい。店頭で手にとって見て買うのとは違うので、そんなに高くない値段で落札した物ばかりだ。別に骨董として仕舞っておくための皿ではないので、惜しげなく使える値段でないと、つまらない。

一時期、ヤフオクでもかなりの値段まで、いろんなものが上がっていたのだが、さすがに不景気と見えて、この頃は、思ったよりも安い値段で、古い食器が出回っている。新しい食器じゃないとダメ、という人もいるだろうけど、お客さんのあるときは、物入れから古い揃いの食器を出す生活を覚えているから、古い食器には抵抗がない。

ヤフオクの五客揃いの古い食器は、昔、それぞれの家での会食に備えて、20個揃いで、蔵に仕舞われていただろう食器達が、五客になってばら売りされているのだが、仕舞っている内に割れたりしたのだろう、同じ揃いの食器を端数で売っていることもある。端数で出ている分は、普通は、五客揃いよりは安くなる。家にある魁の皿は二枚だけで売っていたのを数年前にヤフオクで買ったのだけど、これも思ったよりかなり安かった。

食器は、割れるか捨てるかしない限り、しばらくは手元で使うものだから、できれば気に入った物を使いたい。生活雑器である古い食器は、新品の使い勝手の悪い食器よりも、遙かに安い上に、使いよく丈夫なので、手元にある食器は、ヤフオクで見つけた物が多い。

こうした古い食器とは、何かの縁があって、手元に届いた、という気がする。

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