« JCBカードで決済に障害発生 | トップページ | のだめカンタービレ 二ノ宮知子 母子共に健康 10/24に男の子誕生 »

2008-11-05

首都圏産科崩壊 東京大空襲始まる(その8)NHKニュースウオッチ9は杏林からの搬送を受けた病院を「別な病院」と言い換える そんなに墨東病院が受け入れたのが気に入らないのか

以前にも書いたが、同じ都内とはいえ
 三多摩地域の医療崩壊
は甚だしい。
 2007-05-13 首都圏医療崩壊 二次医療圈の人口10万人当たりの医師数が全国平均を割り込む地域
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/10_c753.html
 2007-11-27 首都圏医療崩壊 これから明らかになる医師不足
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/11/post_3256.html
 2007-11-28 首都圏医療崩壊 これから明らかになる医師不足(その2)三多摩地域の新生児医療はすでに危険水域
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/11/2_4f67.html
 2008-01-24 首都圏救急医療崩壊 搬送先に収容されるまでの平均時間が43分以上と全国ワースト1の東京で30分で収容された95歳で心臓に持病のある女性死亡と毎日新聞酒井祥宏記者 (その5)報道被害 マスコミの医師叩き報道に嫌気がさし、すでに清瀬市周辺(三多摩地域)の基幹病院から内科医大量退職の噂
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/01/4313095_5_1ed0.html

もともと薄氷を踏むような危ういバランスで成り立っていた三多摩地域の医療だが、今年になって、上記記事の
 95歳搬送事例
など、三多摩地域の医療崩壊が明るみに出るような事例が出てきている。

そして、今日、各メディアがうれしそうに報道しているのが
 三多摩地域で脳内出血を起こした妊婦さんの搬送先がなかなか見つからず、最終的に墨東病院が受け入れ、赤ちゃんは無事だったが、お母さんは入院中
という、極めて不幸な事例である。

産経より。


9月にも妊婦受け入れ拒否 都内の30代脳内出血

2008.11.5 00:39

 東京都調布市内のかかりつけの病院で嘔吐(おうと)などの症状を訴えた30代の妊婦が今年9月、杏林大学病院(三鷹市)など複数の病院に受け入れを断られ、最終的に20キロ以上離れた都立墨東病院(墨田区)で出産し、脳内出血の処置を受けたことが4日、分かった。母子ともに命に別条はないという。
 関係者によると、9月23日未明、妊婦がかかりつけの病院で嘔吐を繰り返したため、杏林大病院へ搬送を要請。ところが同病院は「他の妊婦の帝王切開の手術中」などとして受け入れを拒否。かかりつけの病院は都内の複数の病院にも搬送要請したが、いずれも断られた。
 その後、杏林大病院に再度受け入れを要請したが、「帝王切開の手術自体は終了しているが術後の処置などが済んでおらず、新たに妊婦の搬送を受け入れることは困難」と拒否された。
 杏林大病院は、東京23区外の多摩地域で唯一「総合周産期母子医療センター」に指定されており、かかりつけの病院からは約4キロの距離。これに対し、搬送された墨東病院は20キロ以上離れていた。
 同じ総合周産期母子医療センターの墨東病院など8病院による妊婦受け入れ拒否が発生したのは、その11日後だった。
 事態を重視した厚労省は事実関係の確認に乗り出した。

この後、三多摩地域の総合周産期母子医療センターで、受け入れ不能だった杏林大学が記者会見を開いた。同じく産経より。


【妊婦重体】「緊急性は低いと判断した」 杏林大病院が会見
2008.11.5 13:36

 東京都調布市内の病院で嘔吐などの症状を訴えた30代の妊婦が、9月に杏林大学病院(三鷹市)など少なくとも都内の4病院に受け入れを断られた問題で、杏林大病院総合周産期母子医療センターの岩下光利副センター長が5日、記者会見し、受け入れを拒否した理由について「妊婦の状況から緊急性は低いと判断した。脳出血と分かっていれば受け入れた」との見解を示した。
 同病院の説明によると、9月23日午前3時から3時半にかけて、調布市の飯野病院から妊娠41週の妊婦の搬送依頼を受けたが、3時42分まで当直の医師2人が帝王切開の手術中だったため依頼を断った
 帝王切開手術の終了直後、再び飯野病院から搬送依頼の電話があったが、杏林大病院の母体・胎児集中治療管理室(MFICU)と産科病棟はすべて満床だったうえ、医師2人が術後の対応に追われていたため搬送を断った。
 緊急性が低いと判断した理由について、岩下副センター長は、「2度目の搬送依頼を受けた際、当直の医師が飯野病院に妊婦の詳しい状況を聞いた。その時の説明では、妊婦に軽い手のふるえや軽度の意識混濁などがみられるが、呼吸や脈拍などは安定しているとのことだった」と説明した。
 その後、飯野病院が依然搬送先を探していることから、杏林大病院が多摩地域の3病院に搬送を打診したが、いずれも断られた。
 妊婦は最終的に約25キロ以上離れた都立墨東病院(墨田区)に搬送され出産、脳内出血の処置を受けた。赤ちゃんは無事だったが、母親は現在も意識不明の重体という。
 杏林大病院は、東京23区外の多摩地域で唯一「総合周産期母子医療センター」に指定されており、かかりつけの病院からは約4キロの距離だった。
 岩下副センター長は「搬送元も受け入れ先も産婦人科で十分な重症度判断ができなかった。現在の総合周産期母子医療センターでは、脳内出血や心筋梗塞などの母胎の緊急の疾患に対応できない」と問題点を指摘した。

ええと、産経を始め、各メディアは
 すぐに搬送されていれば、「赤ちゃんを普通に育てられる元気なお母さん」として生きていた
というニュアンスの記事を書いているが、
 妊産婦の脳疾患の予後は悪い
のではないのか? そうした
 医学的な検証は後回しにして「妊産婦の脳疾患は全快して後遺症などない」という悪辣な印象操作を続ける
のが、
 妊産婦の脳疾患という極めて難しい病気を「解決する」報道姿勢
なのか? 全くの逆効果だ。
 脳外科は現在風前のともしびの診療科
であることを見落としているようだが、
 産科も絶滅寸前だが、脳外科は更に悲惨な状況ではないか
と囁かれているのを、どうやら各メディアは検証したことがないらしい。
 マスコミ人は、男性も多いから「妊産婦として脳疾患を起こす」確率は低いだろうが、「日頃の不摂生が原因で脳疾患を起こす」確率は普通の生活をしている人たちより遙かに高い
だろう。
 自分たちが搬送される段になって「搬送できる脳外科がない」
という事実に恐らく気がつくくらいのおめでたさだな。

で、先ほどのニュースウオッチ9を聞いていたら、
 別な病院に搬送
という話になっていた。
 別な病院=墨東病院
じゃねえか、NHK。なんで
 わざわざ墨東病院という固有名詞を隠すようなニュース原稿を用意する
んだよ? そんなに
 杏林が受け入れられなかった脳疾患の妊婦さんが墨東病院に搬送されたのが気に入らない
のか? 実に
 意図的な報道姿勢
ではないか。これが
 「みなさまの受信料」で運営されている「公共放送」の「公正中立な報道」
なのか? 悪意を感じますがね。


 

|

« JCBカードで決済に障害発生 | トップページ | のだめカンタービレ 二ノ宮知子 母子共に健康 10/24に男の子誕生 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109312/43022869

この記事へのトラックバック一覧です: 首都圏産科崩壊 東京大空襲始まる(その8)NHKニュースウオッチ9は杏林からの搬送を受けた病院を「別な病院」と言い換える そんなに墨東病院が受け入れたのが気に入らないのか:

« JCBカードで決済に障害発生 | トップページ | のだめカンタービレ 二ノ宮知子 母子共に健康 10/24に男の子誕生 »