広告出稿する側の本音は? 12/9付日経「花王が広告宣伝費見直し」の波紋
いまや
テレビは広告媒体としての魅力を失いつつある
のは、間違いない。
家庭の真ん中でテレビが君臨していた時代
はとっくに終わった。
で、景気の動向とも絡み、各社は
広告出稿のやりかた
について、頭を悩ましていることだろうと思う。
年末に来て、広告出稿に関するニュースが、いくつか出てきた。
2ちゃんねるに貼られている、12/9付日経の記事の抜粋。
花王やユニ・チャームなど日用品・化粧品各社は2009年3月期の広告宣伝費を減らす。広告手法の見直しで、テレビなどと比べ低料金のインターネットや店頭販促(POP)広告の比率が高まる。消費財メーカーの売上高に占める広告宣伝費は他業種に比べ大きく、額も増加傾向だった。費用対効果で媒体を選別する姿勢を強める。
ユニチャームの(略)自社の商品サイトと連動させた広告などネット向け広告費が1割以上増えるがテレビ広告は減る。「伝達手段が多様化した結果、総額が減少する」(企画本部)。
11月には、花王の社長が、広告戦略について、次のように語っている。日経ビジネスオンラインより。
経営者が「失われた10年」を繰り返してはならない——花王・尾崎元規社長 節約志向に惑わされるな2008年11月26日 水曜日 田中 成省
—新聞に「減収」「減益」という中間決算の見出しばかりが躍る中、花王は増収を果たし、当期利益も増益でした。この半年間をどのように総括していますか。
(略)
そんな中でも前年並みの営業利益を上げられたのは、売上高の伸長とコスト低減運動、そしてマーケティングの効率化が図られたためです。—最後におっしゃったマーケティングの効率化とは、具体的にどのような取り組みをしたのでしょうか。
最近はメディアに対する消費者の接触態度が変わってきています。かつてのようにマス媒体、特にテレビや新聞だけから商品情報を取るわけではなくなった。深い情報を雑誌で取ったり、多面的な情報をネットで取ったりというように。
広告の目的は、一番知ってほしいお客様に、一番知ってほしい情報を効率よく届けることです。ですから、そこら辺の変化を捉えて、専門誌やインターネットでのいろいろな情報提供も使った広告のメディアミックスを行い、宣伝費の総額を抑えながら広告の伝達性を高めています。例えばテレビで商品を出したら、その商品の特性を雑誌で伝え、電車広告で、「あ、あれだ!」と想起してもらう。そして店頭で「これなんだ」と手に取ってもらう。マーケティング業界でIBC(Integrated Brand Communication)と呼ばれる手法ですね。
—特に効果が上がったのは、具体的にはどの商品でしょうか。
ヘアケアの「アジエンス」や「セグレタ」、新しい生理用品の「ロリエ エフ」などです。付加価値の高い商品ほどIBCによるコミュニケーションの効果が出ています。あとは飲料の「ヘルシア」、食品の「エコナ」でしょうか。今年から国がメタボリックシンドローム対策で特定健診・特定保健指導を義務化した。その流れに沿った形でマス広告から店頭までIBCの手法でコミュニケーションをしました。
(以下略)
これらの記事を元にスレッドが立てられていたのだが、3スレ目で、
花王の中の人
を名乗る人物が、発言している。あくまでも掲示板の書き込みなので、真偽は不明。
【テレビCM瀕死】トヨタショックに続き、花王ショック再来? テレビCM減らし、ネット広告など増やす 「テレビだけが情報源じゃない」★3スレッドより。
490 :名無しさん@九周年 :2008/12/10(水) 07:34:30 ID:M0xjpeT50中の人ですが、今回の広告費削減分は提供番組撤退分+ゴールデンスポット枠一部削減分、 そして雑誌広告の一部にあたる量です。
実際、放送広告の全面撤退も検討されましたが、代理店サイドとの付き合いの兼ね合い上 無駄になっている部分の削減にとどめました。株主からは広告料がふんだんにあるのなら 価格や品質に還元しろとの声が連日寄せられていますし、株主総会前後にはその手の問合せを多数頂きました。
宣伝サイドではテレビ広告の効果について疑問視する見方が強いですよ。
CMカッター機能のあるDVDレコーダーが普及していることもあり、そうなると自然とCMが目に触れる機会が減少しますから。実際のところ、広告費はもっと減らすことは可能ですよ。
店頭でのポスター+多方面告知の場合には交通広告、場合により新聞広告も。
ネット誘導を無理に広告でしなくても人間の本能上、興味が生じればわざわざ自社サイトに自然と来てくれますから。問題は噂されている家庭向けネット料金への従量制本格導入時への対応ですね。
一部通信回線事業者が本気で導入を水面下で計画しているそうですが、仮にそれが現実となった際、ネットに向かう時間が減少するのは確実なので今の段階から対策する必要はあるかもしれません。サイトの作りをシンプルにして転送量に負担をかけさせないとかも課題でしょう。
さて、490さんが、本当に花王の中の人なのかは措くとしても、
テレビだけでなく、新聞への広告出稿も、場合によっては削減可能
と言い、また
ネット料金が従量制になった時も、ユーザが自社サイトへアクセスしやすい対策を講じる
と考えているとか。
インターネットの時代となったいま、広告媒体としてのテレビや新聞は「マスト」ではなく「ネットの自社サイトへの誘導口」に過ぎなくなった
ということですね。
490さんに質問が。
492 :名無しさん@九周年 :2008/12/10(水) 07:34:37 ID:5nQt3hulO
>>479
CM費半減して浮いた金でほかのことで頑張った
↓
過去最大の収益
↓
花王&その他の企業「なーんだ、テレビCMって実はイラナイジャン」
↓
多数の企業がCMから撤退502 :名無しさん@九周年 :2008/12/10(水) 07:37:47 ID:M0xjpeT50
>>492
テレビCMにかかる料金が年々上昇していた割に効果への疑問があったのは否定出来ませんが。ここだけの話ですが、「獅子」も広告費の大幅削減を計画しているという話ですよ。
おや、「獅子」ですか。もし、これが本当なら、民放大激震ですが。
490とはIDが違うのだが、"490"さんかも知れない書き込み。別スレッドで、花王が広告出稿を削減したときの広告担当者と話をした、という人の書き込みの真偽を尋ねている。
546 :名無しさん@九周年 :2008/12/10(水) 07:48:14 ID:4YsS+KsA0
>>490
中の人に質問。この書き込みはホントなんですかね。
↓
573 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/07/19(土) 08:43:54 ID:Et9CwZnmO
花○ショックの真相だが…昨日、当時の宣伝担当部署の社員と飲む機会があったので、それとなく聞いてみた。
一応、このような経緯でPR用予算の使途を変更したのだと。
・02年FIFAW杯日韓大会開催の頃、株主や消費者からその大会報道に関する偏向性から、広告掲載、放映媒体の再考に関する要望が多数寄せられた。特にT○SとC○の情報番組で、自国の成果を否定視する姿勢を持つのにスポンサーになるのはいかがなものかとの意見が目立った。
・それを後押しするように同様の提案が個人株主から社長に対して複数寄せられる。
・ここ最近、番組の質が低下して、果たしてスポンサー契約を行うことへの疑問が社内に生じ始めた。
・ネット媒体への関心は当時あったが、全体の年齢層をターゲットに効果を求める場合今一つ。
・かと言って、近年の新製品リサーチの際、テレビを見て買おうと思った消費者の割合が以前に比べて少ない。
ならば、テレビCMを減らしても問題ないのでは。
・結論言えば店先や一部雑誌のみの新製品告知だけでも問題ない。
しかし代理店との付き合いがあるので赤字でないのに広告量を減らすと風評が心配。
・店頭キャンペーンが一番効果的との意見が当時の○○専務からあった。よって試験的にマスメディア向け広告予算を減らして様子を見よう。社内では「テレビCMは全廃せよ」との意見もある様です。
【遊技】 「『人々苦しめるパチンコ・サラ金のCM流すテレビ局、信用できぬ』の声」「高所得層はテレビ見ない」…広告業界の人々★5
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1216257018/573665 :490 :2008/12/10(水) 08:17:45 ID:bDn/uuaYO
>>596
これ、本当の話ですよ。
個人株主が増加したことも流れを変えるきっかけになったと当時、社長も取引先との懇親会で話していたことですから。皆さん誰も口にしない話ですが、消費者がCM離れの転機になったのは1999年に発売されたソニーのHDDレコーダークリップオンの発売以後ではないかと思います。
CMカット機能搭載は広告業界に衝撃を与えましたしね。
どこまで本当か謎だが、今後、民放各局では、各スポンサーによる、
花王ショックに匹敵する、広告出稿量激減の嵐
が起きることは、まず間違いないだろうな。
| 固定リンク
« ダウン症の女優さんがダウン症の役を演じる"LAW & ORDER" 性犯罪特捜班 シーズン3 #22@FOX | トップページ | 広告出稿する側の本音は?(その2)「CM曲を作っているミュージシャンです」 »
コメント