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2008-12-27

D51を空焚き 火室を過熱で損傷

嗚呼、旧国鉄の蒸気機関車関係者が全員号泣するぜ。
SLのカマを空焚きって、絶句。機関士も機関助手も、どこ見てたんだ。
朝日より。


デゴイチ、「空だき」で走行不能 営業運転車両ゼロに

2008年12月27日3時0分

11月17日、SL信越120周年号の試運転で走るD51=長野県信濃町、高山顕治撮影

 昭和の時代に「デゴイチ」の愛称で親しまれた蒸気機関車D51のうち、いまも唯一営業運転していた車両(JR東日本所有)が、ボイラーの「空だき」で走行不能になっている。管理ミスが原因の可能性がある。「修理には最大1年半」(JR関係者)とも言われ、今後のイベント運行は白紙となっている。

 JR東日本によると、走行不能となったのは今月14日。宮城県美里町の車両基地で試験運転をするため、ボイラー内にある火室(かしつ)に石炭を入れて燃やしていた。しかし、ボイラー内の水量が少なく、火室の外壁の温度が330度以上に上昇。外壁の一部が熱で溶け、火室が壊れたという。

 同社や鉄道博物館(さいたま市)によると、D51は1936(昭和11)年ごろから製造された。総生産両数は1115両と機関車の種類として最も多く、馬力も強かった。このため「蒸気機関車の代名詞的存在」として人気があった。旧国鉄では75年12月に定期運行を終えた。

 国内で現在、動く状態で保存されているのは2両。だが、1両は梅小路蒸気機関車館(京都市)にあり、一般の線路を走っているのは今回故障した車両だけという。

 火室が壊れたD51は今後、福島県郡山市にある車両基地で解体され、修理される。同社はボイラー内の水位の低下について、「水漏れの可能性がある」としている。JR関係者は「火入れした状態の時に水位が適切かどうかを点検することは基本」と管理ミスを指摘する。

 このD51は故障後の20、21日には宮城と山形県で運行される予定だったが、別の機関車で代用した。来年2月中旬に千葉県内でも運行予定があるが、キャンセルの可能性が高い。

 07年度には、東日本各地で観光キャンペーンなどの臨時列車として約50日間運行。乗務員の訓練などを合わせると運行日数は150日に上った。(峯俊一平)

蒸気機関車では水位をチェックって、基本中の基本じゃないの?
釜を空焚きって、信じられないんですけど。
 旧国鉄では蒸気機関車の機関士はエリート中のエリート
だったというのに。
 試運転で火室を壊す
なんて、初めて聞いた。

超アナログな蒸気機関車を走らせるには、技術の伝承が欠かせないのだが、まさか水位チェックを怠るとは、技術伝承以前の問題ではないのか。

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コメント

水蒸気が命のSLで水面見ないでカマを炊くというのは信じられません。
まあ、現代の機械なら水面センサー、温度センサーなどが完備していてアラームが自動的に鳴り、自動的に消火する。こういうものに慣れきった乗務員では五感を働かせて注意して操作するなどと言うこと自体アナクロなんでしょうね。

医療もアラームやセンサーに頼りすぎるとこういう事がしばしば起きます。

投稿: 元外科医 | 2008-12-27 10:23

水位の低下・不足によるよく言う空炊きなら、溶け栓が溶けて火室炎が自動的に消火され、
ここまで事態が悪化しないはずですよね。

事実関係は分かりませんが、ボイラー水位が極端に少なくなった場合、水面計を下回り、
場合によっては満水状態と同じに見えることがあるそうです。
この場合溶け栓が、溶けても火炎の消化を満たす水量が得られないため、上に書かれたような
事態が起きます。
これは、現役時代の蒸気にも事例として確認されていたようです。

現役時代なら、缶の新製あるいは代替品があったでしょうが、ボイラーの設計規格改定で、
戦前の規格で設計されているボイラーは新製できないようです。

単に批判ばかりしても仕方ありませんが、今後も安全に運行を続けてもらうためにも、
原因の追及と必要な対策を講じていただきたいと思います。。


投稿: neko | 2009-01-31 22:23

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