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2008-12-09

紙媒体終焉の兆し "LA Times"紙や"Chicago Tribune"紙の発行元が"Chapter11"申請へ 所有する"Chicago Cubs"の売却進まず

"Chicago Tribune"紙では、日本人カメラマン高橋邦典さんが働いている。そのカメラマン高橋さんのblog"Kuni Photo Blog フォトグラファー高橋邦典ブログ"には、この1年ほど、"Chicago Tribune紙"がベテランの社員を減らし、写真部を縮小した経過が時々書かれていて、Kuniさんの写真のファンでありblogの読者の一人であるわたしは、先行きを憂慮していた。
Kuni Photo Blog

で、とうとう"Chapter 11"を申請するらしい。J-Castより。


LAタイムズ発行元、破産申請へ 広告劇的落ち込み、米新聞業界存亡の危機

2008/12/ 8

新聞12紙とテレビ局23局、大リーグのシカゴ・カブスなどを傘下に持つ米メディア企業、トリビューン社(シカゴ)が、破産申請に向けて準備を進めている、と米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。従来から資金繰りに苦しんでいたことに加え、「劇的」に広告収入が落ち込んだことが、今回の事態をもたらした模様だ。「ここ数ヶ月で、数紙が破産申請するのでは」との声もあり、まさに米新聞業界は存亡の危機に立たされているとも言えそうだ。

ここ数ヶ月で、数紙が破産申請に追い込まれる?
この破産への動きは、ウォール・ストリート・ジャーナルが2008年12月7日(現地時間)にウェブサイトで報じたもの。トリビューン社が今週にも、日本の民事再生法にあたる、連邦破産法第11条の申請を行う方向で準備を進めているのだという。同紙では「新聞業界の苦境ぶりを示したものだ」などと評した上で、
業界関係者は、『ここ数ヶ月で、数紙が破産申請に追い込まれるのでは』とみている
と、今後の見通しを伝えている。
同社は、ロサンゼルス・タイムズ紙やシカゴ・トリビューン紙などの大手紙も所有。当事者の一つとも言えるシカゴ・トリビューン紙も、この件を報じている。同紙によると、同社は、すでに適用申請の相談役として投資銀行の「ラザード」、法律事務所の「シドニー・オースティン」と契約したという。
経営悪化が続いていた同社は07年12月、不動産王のサミュエル・ゼル氏がLBOで買収し、株式を非公開化。それ以来、特に資金力が低下し、7000万ドル(65億9000万円)の無担保債務の返済期限が12月8日に迫っていたことが、今回の破産申請を検討するきっかけになったとの見方もている。それ以外にも、09年6月までには、5億1200万ドル(477億4000万円)の債務返済が控えてもいる。
トリビューン社の広報担当者が同紙にコメントしたところによると、
「先行きが見えず、困難な状況。まだ何の決定も下しておらず、あらゆる選択肢を視野に入れている」
と、しばらくは沈黙を続けたい様子だ。
「広告費に回すカネがない、という広告主が沢山いる」
資金繰り悪化の主な原因とも言えるのが、広告収入の急激な落ち込みと、米国を襲っている金融危機だ。
同じくトリビューン社が所有するロサンゼルス・タイムズ紙では、この側面に触れている。同紙では、トリビューン社の幹部が
「ここ数週間で収入が劇的に落ち込んだ。現段階では広告費に回すカネがない、という広告主が沢山いる」
と、背景を解説。さらに同幹部は、
「まだ(破産に至るまでには)何段階かある。会社や、従業員を含めたあらゆる利害関係者にとってベストな結果をもたらすための、あらゆる選択肢がある」
と、今後の見通しについては慎重な姿勢だ。
さらに、ニューヨーク・タイムズは、資産の売却に向けての動きが頓挫したことを指摘。トリビューン社は、シカゴ・カブスとその球場、地元ケーブルテレビの株式などの売却を目指している。同紙によると、売却が実現した際は10億ドル(931億5000万円)以上の売却益が得られるとされ、同社の資金政策を支えるとみられていた。本来ならば、商談は野球シーズンが終わるまでにはまとまるものとみられていたが、金融市場が厳しさを増し、事実上の足踏み状態が続いている。

トリビューン社傘下の新聞社以外でも、状況が苦しいのは同じだ。例えばニューヨーク・タイムズが08年10月に発表した08年7~9月期決算では、純利益が前年同期比51.4%減の650万ドル(6億1000万円)にまで減少しており、紙面を小さくし、記者の削減を進めるなどしている。また、クリスチャン・サイエンス・モニターは09年4月からオンライン版に移行することになっている(週末版は紙でも売り出す)。「ウィークデイは紙媒体からは撤退」ということになるだけに、業界には衝撃を与えている。

構造的な広告不況という面では、日本の新聞業界も同様だ。世界的な景気悪化の影響で、日本の広告市場はさらに落ち込むのは確実とみられ、日本でも新聞の「倒産」が現実のものとなりつつある。


ううむ、Cubsが売れなくて、"Chapter 11"申請ですか。
リーマンショックは9月15日。まさにMLBレギュラーシーズンの最終盤で起きた。これじゃ、いくらなんでもCubsは売れない。

"Chicago Tribune"紙の報道。
Tribune Co. files for bankruptcy protection
"LA Times"紙。
Tribune Co. files for Chapter 11 bankruptcy protection
"NY Times"紙。
Tribune Files for Bankruptcy

日本とアメリカでは、新聞の収益構造が違うけど、広告が入らない、という点では現況は一緒だ。
アメリカで起きたことは、早晩日本でも起きるとされる。さて、どこの新聞が、
 アメリカの後を追う
ことになるのか。

続き。(17:00)
高橋邦典さんが、blogを更新されていた。
トリビューン破産!?
カメラマンらしい落ち着いた対応だ。これが記者だとまたちょっと反応が違うんだろうけど。カメラマンは、いい写真を撮る腕さえあれば、どこにでも仕事場はある。

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コメント

先週、出張でシカゴに滞在していました。毎年この時期はマグニフィシェントマイルに面したトリビューンタワーの1Fに、大きなクリスマスリースが飾り付けられていたのですが、今年はそれがありませんでした。
やっぱり不景気なのかと思っていたら・・・

投稿: km | 2008-12-09 15:18

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