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2009-01-29

首都圏医療崩壊 小児科常勤医8人が適正規模の24時間対応二次救急をたった4人で回した末、1人が退職して昨秋小児救急から撤退した町田市民病院で病院経営の経験が不明な元毎日新聞記者(73)が市長の一押しで病院管理者になる件→耳鼻科・眼科撤退の噂

東京の町田市というと、昔からいろいろと興味深いことの起きる自治体なのだが、
 市長が病院の経営が未経験の73歳毎日新聞元記者を起用
するというので、ちょっとした騒ぎが起きている。

そもそも、
 町田市民病院は、昨年9月に小児科医が大量退職して、二次救急から撤退
したのだった。
朝日新聞多摩版より。


小児二次救急休止へ 常勤医確保できず 町田市民病院 /東京都
2008.09.13

 町田市立町田市民病院(旭町2丁目、山口洋総院長)は12日、救急車の搬送や入院・手術が必要な患者を受け入れる「二次救急」の小児科の指定を、今月25日から休止すると発表した。夜間当直のできる常勤医の確保が難しくなったためで、「早急に再開したい」と話しているが、めどはたっていない。

 同病院の小児科は、入院のできる病棟を持つ市内で唯一の医療機関でベッド数は34。01年から、24時間態勢で患者を受け入れる二次救急の指定を都から受け、昨年度は時間外に4605人の患者を受け入れた。

 昨年までは常勤医4人体制だったが、女性医師が産休に入り減員。大学などの紹介で若手医師に当直に入ってもらったが、今夏、その医師の都合がつかなくなり4人体制の確保が難しくなったという。

 二次救急維持のための医師の適正数は8人とされており、同病院では「もともと4人では厳しかった。開業医に比べ常勤医が少ないという根本的な問題がある」と話している。

 地元医師会から協力の申し出もあるが、常勤医による安定的な当直態勢が確保できない場合、「再開は難しい」という。

 都救急災害医療課によると、公立病院小児科で二次救急が休止するのは03年の日野市立病院以来。40万都市で二次救急病院がなくなることについて「早急に指定要件を満たしてほしい」としている。
(以下略)

8人で回さないと厳しい24時間対応の二次救急を
 たった4人で回した
時点で
 医師を見殺しにする病院
フラグが立ってたわけで
 そうでなくても、募集が難しい小児科医の後任が来るとは到底思えない
ですな、町田市民病院。

さて、このような
 医師使い捨てフラグ
が立っている町田市民病院で
 市長が、医療の専門家ではない毎日新聞元記者を4月から病院の管理者に据える
のだった。
朝日新聞多摩版より。


市長推すトップ、波紋呼ぶ 町田市民病院
2009年01月27日

 経営改善を目指して4月から新たな管理体制になる町田市の市立町田市民病院が、トップ人事を巡って揺れている。石阪丈一市長が病院トップの事業管理者に医療や病院経営の経験がほとんどない人物の登用を進めているのに対し、病院内外から反発や疑問の声が上がっているからだ。この問題を契機に地域医療の中核を担う市民病院のあり方を問い直す動きも広がっており、三つの市民団体などは「混乱を招く恐れが強い」として、相次いで緊急集会を呼びかけている。(永沼仁)

 町田市民病院は、市内唯一の公立病院で、ベッド数は458床。赤字体質の改革に向け4月から地方公営企業法を全部適用(全適)し、病院トップの責任や権限を強化した「管理者」を新たに置くことが決まっている。
 焦点は管理者の人事だ。現在の病院トップの山口洋・総院長(74)は、任期が3月末で切れる。石阪市長は総院長のポストをなくし、管理者に元毎日新聞記者の四方洋氏(73)を起用する考えで、昨年10月には四方氏を非常勤特別職の「病院事業管理準備担当者」に就任させた。
 しかし、「全適」の移行時期や管理者の外部登用が病院幹部に示されたのは、議案が提出された9月市議会の始まる1カ月ほど前。一般職員への説明は議会開会の直前だった。現場からは市長の説明不足、病院経営の経験がない人物登用に疑問の声が上がった。
 さらに12月議会では、山口総院長が議会を侮辱する内容の文書を配ったとして、石阪市長が山口総院長に謝罪を求めるなど、市長と病院トップの「不和」が表面化。山口総院長が辞めた場合、他の医師が同調して引き揚げる事態につながる懸念などが問題視された。
 山口総院長は「市長が問題にした文書は、私の意見ではなく院内の声をまとめたもの」と反論。「市長から辞職を迫られたが、詳しい理由の説明はなかった」と語る。
 石阪市長はこれまで、人選について「病院を客観的に見て、経営の中身をきちんと説明できる人、組織間の調整ができる人」と説明する。医師の退職の懸念については「組織がしっかりしていれば混乱はしない」と言い切る。
 しかし、病院の医師や職員の間には困惑や動揺が続いている。医師不足から昨年9月に休止した小児科救急の対応などの課題もあり、「改革は時期尚早。今後の医師確保ができるのか」と疑問を口にする人もいる。
 自治体病院に詳しい伊関友伸・城西大准教授は「病院管理者は現場の医師や看護師の気持ちを理解できる人、医療経営に詳しい人でないと務まらない。専門家でない人でうまくいった例はあまりない。いきなり落下傘のような人が来たら、医師の大量退職につながるリスクがある」と指摘する。
 こうした現状について考えようと、市民団体などが相次ぎ集会を企画する動きが出てきた。
 一つは「理想の町田市民病院と地域医療をめざす会(仮称)」。2月8日午後2時から、市文化交流センターで、全国自治体病院協議会の辺見公雄会長が講演をする。問い合わせは田中さん(050・3492・6025)へ。
 「町田市民病院を支える会」では、同月13日午後6時半から、まちだ中央公民館で、病院経営に詳しい東京医科歯科大大学院の川渕孝一教授を招く。問い合わせは川島さん(042・728・1553)へ。
 また「市民のための市民病院を考える会(準備会)」は同月15日午後1時半から、町田市民文学館で、都福祉保健局職員を招いて学習会を開く。問い合わせは町田地区労(042・728・9134)へ。

現在総院長の山口洋氏は、順天堂大学名誉教授で、
 冠動脈造影の草分け的存在の循環器内科の医師
である。
昨年の町田市議会で、共産党の殿村健一議員の質問に対し、山口洋総院長は、次のように答弁している。


平成20年 9月定例会(第3回)-09月16日-06号

◆30番(殿村健一) 基本的なことをお聞きしましたので、総院長に、今聞いたことと同じ質疑になりますけれども、細かいことは結構ですが、町田市民病院が置かれている現状のもとで、国の医療制度の問題が与える影響、今もお話があった診療報酬の問題や医師の抑制政策の問題等々、重大な影響が私はあると思っているんですが、こうした問題と市内唯一の公立病院である市民病院の役割という点で、総院長からご答弁をお願いしたいと思います。

◎市民病院総院長(山口洋) 大変お答えがたい難しい問題で、日本の医療の特徴だと思います。医療崩壊というところが今、毎日、新聞のどこかに書いてありますが、日本はGDPに対して先進国の中で18番目の医療費しかもらっていない。それをさらに削ろうという国の政策は、基本的にこれがやはり医療を圧迫している大きな原因です。
 実際にきのう国家試験を受かった医師も、20年、30年のベテランの医師も、診療報酬というんですか、初診料、再診料、手術料、技術料は全部同じです。保険は非常にすばらしいんですが、それがやはり大きなことになっております。昭和36年に国民皆保険、万歳と言ってすばらしいことをしたんですが、そのときに医師の中から、立派な保険を担う医師の診療報酬をどうするんだということを半世紀以上たって、いまだにまだ本気になって言っている人がいない。医師も団結しなかったというので、一番削りやすいのは医療界だという、もうそういう形になってしまったということが残念ですが、今の状態になっております。
 それから、医師の数がふえてどうして赤字になるんだということでございますが、今言ったようなこともさることながら、診療報酬が大変低いということと同時に、やはり数だけではなくて、医師のインセンティブというんですか、やる気、情熱、使命感、そういうものも一緒になってやらないといけないので、それがやはりこれからの市民病院の課題としてみんなで使命感を持って頑張っていこう、41万に1つしかない公的病院で働く医師として、勤勉、これは当然やらなくてはいけないことであるということだと思います。かいつまんで申します。
(略)
 薬でもうけるという医療は正しい医療ではなくて、やはり診療報酬というものを、大事にしてもらって、患者さんも健康というものを医者にかからないようにしよう、みんなで体を守ろうという生活習慣をきちんとしていく、そういうこともできなくなってしまうような、医療は安いんだという意識がもう少しなくならないと、これはただ医者の言い分ばかりではなくて、日本の国のためにも大事なことだと思っておりますが、非常に概念的ですけれども、今のお答えになるかどうかあれですが。

 モーニングサービスの値段で、ディナーを用意しろ
と言ってるのが
 日本の医療における診療報酬
なわけで、
 いくらでもすばらしいディナーを提供できるシェフは応分の価格を求めて、他に出ていく
とは、常に言われていることだ。
高度な専門技術を要する医療従事者、とくに公立病院勤務の医師は、その技能に比して、報われることがあまりにも少ない。報酬もさることながら
 人員不足による過重勤務
が、医師の健康を損ない、医療の質を下げる要因となっている。

病院管理には専門のノウハウが必要なのだが、何故、市長が
 病院経営の経験がない毎日新聞元記者四方洋氏を起用するのか
が謎。
四方洋氏は
 蕎麦文化協会理事長
だそうで、こんな経歴が紹介されている。


四方 洋(しかた ひろし)プロフィール
京都大学卒。毎日新聞社に入り、社会部副部長、サンデー毎日編集長などを歴任。東邦大学教授の他、(社)日本麺類業団体連合会発行「月刊めん」編集長を長く務めた。現在ジャーナリストとして取材、執筆のほかNPO「ネイチャースクール」NPO「知的ネツト」の理事長、東日本鉄道文化財団理事など、幅広く活躍中。

ええと
 蕎麦マニアで鐵
ということは、このプロフィールからわかるんだけど
 病院経営
という四文字は出てきませんな。
一応、魚拓。
 蕎麦文化協会 ごあいさつ
ご尊顔もこちらに掲載されている。
こちらも、ご尊顔つきNPOネイチャースクールblogの魚拓。
 NPOネイチャースクールのblog(魚拓)

amazonに出てくる四方洋氏の著作一覧。どうやら医療に関係有りそうなのは、この1冊。
 『「いのち」の開拓者 福祉現場の人間の記録』共同通信社 (1998/09)
その他は以下の通り。
 『離婚の構図』毎日新聞社 (1984/05)
 『青春の小原台―防大一期の30年』(共著)毎日新聞社 (1986/04)
 『土着権力』講談社 (1986/04)
 『自立家族―個の時代のライフ・イメージ (有斐閣新書) 』(共著)有斐閣 (1988/03)
 『煙を星にかえた街―北九州市の挑戦』講談社 (1991/09)
 『アメリカ・フィランソロピー紀行―日系企業の社会貢献活動』阪急コミュニケーションズ (1992/04)
 『がんばれ!―生きるing』(ラジオ番組対談集)オム (1994/05)
 『宥座の器―グンゼ創業者 波多野鶴吉の生涯』あやべ市民新聞社 (1997/12)
で、鐵関係の御著書の数々はこちら。
 『駅と列車・メディアへの挑戦』講談社 (1989/04)
 『元気発信!―JR東日本駅ストリート』リベラルタイム出版社 (2006/10)
注目すべきは
 道路行政関連の著作
だろうか。
 『ハイウェイ・マイウェイ―道のロマンにかけた男たち』毎日新聞 (1993/07)
で、6年前にはこんな本が出ている。
 『ゆえに、高速道路は必要だ―ネットワーク日本、めざして』毎日新聞社 (2003/01)
amazonの内容紹介。


目先の採算性だけで語ってはいけない。外かん道路(松戸-市川)、第二東名(静岡-浜松)など、現地ルポとインタビューで高速道路のあすをフェアに考える。三重県知事・北川正恭インタビューも収録する

う〜ん、これまでの著作から行政との関わりをちょっとでも伺えるとしたら
 鉄道と道路網
くらいですなあ。
 
で、掲示板で町田市民病院関係者とおぼしき人物からの書き込みを発見。僻地医療の自爆燃料を語る127スレッドより。


277 :卵の名無しさん:2009/01/28(水) 17:33:10 ID:mgS1oi5MO
町田も死亡宣告だな。医者で残る馬鹿いるのか

278 :卵の名無しさん:2009/01/28(水) 17:45:12 ID:P4KImwQ/0
>>277
前代未聞の全員退職劇が見られるかも・・・

279 :卵の名無しさん:2009/01/28(水) 17:46:00 ID:1SaJZoQu0
それとも、マスコミ人の「天下り」先になって批判をかわそうということかな?

281 :卵の名無しさん:2009/01/28(水) 18:15:41 ID:V5+GhwM+0
>>277
ちょっとリークするが
耳鼻科と眼科が撤退決めた
小児科はするとか言ってるけど、まだ不明

もし281さんの書き込みがホントなら
 町田市民病院から耳鼻科・眼科撤退、場合によっては小児科も
って話なんだけど、どうなることやら。
医師が辞めるとすれば3月だろう。四方洋氏が病院管理者になるのは、その翌月だ。

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コメント

マスゴミの定義では、ベッドさえあれば治療できるそうなので、院長まで付いてくるんだから大盤振る舞いもいいところなんじゃないんですか?(皮肉)
めん協にいたのに麺関係の著作がないのは喜ぶべき所なんだろうか

投稿: 泥曰 | 2009-01-29 13:01

小児科も決定でしょ?

町田市民病院を地域周産期母子医療センターに認定 東京

1月31日8時2分配信 産経新聞

 都は30日、町田市民病院(町田市)を、リスクのある妊婦や新生児を24時間態勢で受け入れる「地域周産期母子医療センター」に2月1日付で認定すると発表した。同病院の新生児集中治療室(NICU)の病床数は6床。都内でも多摩地区は特に産科施設が不足しており、都は「妊婦の不安解消につながればいい」と話している。

投稿: nyamaju | 2009-01-31 16:11

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