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2009-03-28

NHK連続テレビ小説「だんだん」最終回を当初予定とは大幅に変更した模様 最終週は長沖CDの「コスプレ趣味」炸裂→「人間国宝」の病状および治療については「言語道断の処置、医療放棄も一緒」と介護・看護のプロから貴重なご指摘→沖縄の先生から「妊娠初期の妊婦が長時間船に揺られて離島に行くとは自覚不足」知夫里島に巡回診療に行かれた先生から「島で死にたいというお年寄りの施設『なごみの里』を取材しないとは」

これが現在NHK国際向け放送「ワールドプレミア」に掲載されている、本日放映の
 だんだん最終回のあらすじ
である。


連続テレビ小説~だんだん(149)
3月28日(土) 1:45~2:00

2011年、めぐみ(三倉茉奈)と石橋(山口翔悟)は、島の地域医療に生涯を捧げる決意をし、夫婦となって、石橋の故郷・知夫里島で診療所を営んでいる。島の人々が安心して赤ちゃんを産めるようにと、願うめぐみはいまや助産師の資格もとっていた。そこに訪ねてきたのは新しい命を宿したのぞみ(三倉佳奈)と康太(久保山知洋)の夫婦だった。久しぶりの出会いに喜ぶめぐみとのぞみ。とその時、のぞみが急に産気づいて・・・。

この内容は今日中に消えちゃうと思うので、画像を貼っておく。
Wp

で、こちらが
 NHKオンラインの番組表掲載分
である。こっちも保存推奨。


連続テレビ小説 だんだん(150)<終>「縁(えにし)の糸」

番組内容
【作】森脇京子【出演】三倉佳奈,三倉茉奈,吉田栄作,石田ひかり,鈴木砂羽,三林京子,石倉三郎,宮田圭子,佐川満男,曾我廼家八十吉,阿南健治,河合美智子ほか

詳細
松江に花知(久保田晃代)を迎えに行った康太(久保山知洋)とのぞみ(三倉佳奈)。それは「2人で過ごす時間を持て」という久乃(藤村志保)の計らいだった。「康太は私のストーブだ」というのぞみ。そして、知夫里島の石橋診療所にシジミジルの面々が集まる。のぞみとめぐみ(三倉茉奈)は、互いに妊娠を発表。5人は「生まれてきてくれて、だんだん」「あなたに会えて、だんだん」と、数々の思い出を胸に「いのちの歌」を歌う。

全然「あらすじ」が変更されている上に
 今日放映された内容では、上記NHKオンラインの「あらすじ」と異なり
「あらすじ」に書かれている
 「康太は私のストーブだ」というのぞみ
というシーンはカットされたのか、なかった。
いや〜、最後まで編集でどたばたしたんですかね、BK。

しかしさ〜
 仮にもかつては人気双子ユニットだったという設定
なら、
 最後のオリジナルの持ち歌
くらい、ちゃんと歌えよな。
 一人一人の持ちパートで音程が保てない
のはもちろん
 双子特有の同音なのに、お互い微妙に音の高さが違うから、とんでもなく汚い音
になっていて、
 これでもし何かの「事情」で紅白に出たら、NHK史上最大の汚点の一つ
になるのは間違いない。だって
 NHKが「みなさまの受信料」でマナカナのプロモーションを半年掛けてやった
という
 公共放送としてあるまじき「特定タレント優遇」
の結果だからな。
 制作に使う金は「善良な視聴者から頂く受信料」が原資
だという自覚がまったくない。もし、万が一、紅白に出るようなことがあれば、膵臓癌で身内を亡くした一人として
 死の天使マナカナ
と呼んで、憚らないつもりだ。
 いのちの歌
が胡散臭いのは
 人間の生死を食い物にして、「自分たちのCDを売り上げようとする」意図の薄汚さ
が見え透いているからであり、かつ
 歌唱力にもルックスにも、到底、魅力を感じられない「兼業歌手」
によるものだからである。
 「いのちの歌」がヒットして喜ぶ人間

 「だんだん」制作関係者とマナカナと所属事務所とヒットによって印税が取れる関係者だけ
だろう。
 「みなさまの受信料」で「自分の懐を痛めず」に作った楽曲で一儲け
なんて、あまりにも腹黒い。

で、今週は
 とんでもない展開の週は長沖CD担当
の法則通り、長沖CDの演出。
 「だんだん」は長沖CDが「マナカナにコスプレさせたかっただけ」のドラマ
だったのでは、というのは前から指摘されていたのだが、
 祇園の「お化け」の回(しかも木曜・金曜と2回に渡って引っ張る)

 出演者のほぼすべてに「コスプレ」させる演出
で、
 やはりこの「だんだん」は「半年掛けたコスプレドラマ」
だったということを再認識させた。
 総制作費13億3500万円のコスプレドラマ
かよ、BK。
 世界的大不況
だというのに、浮世離れしてますな。

最終週で
 「人間国宝」を無駄遣いした
のは、既に述べた。
で、
 「人間国宝」の病状とその管理
が、
 医学的水準に照らして、とんでもない
という貴重なご指摘を介護・看護のプロである「葉月」さんから頂いたので再掲する。


お久しぶりです。「クララが立った」以前にこの方は「脳梗塞を再発された重病人」設定のはず。
 先週までさんざん「ありのままでいい」と緩和治療を望む初枝に対し、副作用の強い新薬での抗がん剤のモルモット状態(苦笑)初枝さんの年なら「癌より寿命で亡くなる可能性もある(癌の進行は加齢とともに遅くなります)」ので、ペインコントロールによる緩和医療を提供すべきだった。本人の意思無視で治療やるのは「患者に訴えられる」ご時世です。
 しかし今回の畠田さんは「脳梗塞再発」。本来ならドクターヘリでERのある集中治療センターに運ばれるべきレベル。でも、どう見ても「廃用症候群で寝たきり状態の、脳梗塞後遺症で麻痺のある患者」。本来なら激しい激痛・頭痛があるはずでとても「入院なんていや」など言えないレベルのはず
 それに対し石橋は、内科医の自分の限界を素直に認め「精査入院」をすすめます。本来ならそのまま石橋が集中医療センターへ、搬送できるよう手配するのが「本来の離島での地域医療」
 ところが何を血迷ったのか、「ありのままに生きたらえええ」とわけのわからないことを言い出す産科医。しかも産科医は「地域医療の理想像である赤ひげ先生すら否定」。それにめぐみですら「看護と介護の使い分けが」とわけのわからないことを。介護は「急性期通り越して、症状が安定したとき、梗塞部位によって失われた機能を回復させる、日常生活援助のために」使われるもの。「急性期は命が一刻を争う危険性があるため、一次救急病院に搬送」が常識のはず。
 おりしも2008年の東京では、「脳出血を起こした妊婦さんが、病院タライ回し状態でお亡くなりになられた痛ましい事件」があったばかり。この展開に疑問を持った視聴者は多かったはず。
 現実の世界では首都東京ですら、「リスクの高い脳血管系の患者は倦厭される状態」なのに、離島の知夫理島で産科医の後藤医師が「脳血管系の病気の恐ろしさを知らない」「なぜ彼は石橋に同調して、ERに連れていくよう手配しないのか」と。

 なんだか、何もしないのが地域医療みたいで不愉快極まりないです。実際の地域医療は限りある資源の中、万が一の時どう地域の集中医療と連携取るかがテーマなはず。何もしないのは「医療放棄も一緒」です。NHKはあとで、「地域医療の実情」をお詫びのしるしで制作しろと言いたいです。
 長文失礼します。

葉月さん、丁寧なご教示を頂き、どうもありがとうございます。
だんだんは
 医療問題を扱いながら、全く「医学監修」無しで、「無責任な医学的言説」を日本の2000万人の視聴者に垂れ流した
ってことですよね。

寝たきりから脳梗塞の疑い、というのは、これから
 大量に「寝たきり老人」になりかねない団塊の世代では実数として巨大な数起きうる状態
であり、もし
 団塊の世代が、これまでの頻度と同じように「寝たきり」から「脳梗塞」の疑いとなった
場合
 その時、すでにそれだけの数の患者さんの検査をし、治療をする脳外科医は消滅している
と思われるのが現状だ。日本の外科医は風前のともしびなのだ。
で、この知夫里島医療篇は
 2011年の近未来の話
ってことだから、
 今から3年後の島根ではすでに「離島の脳梗塞の疑いのある寝たきりの高齢者を見ることが出来る医療資源が払底している」
ってことなのかね、BK。
 ドクターヘリを飛ばしたくても、ヘリが降りられる病院がない
ってことか。

(追記 3/31 6:30)
「南島の管屋」先生とToshikun先生から貴重なコメントを頂いたので再掲する。

南島の管屋先生から。


本当に崩壊したドラマでした。いくら島で産気づくという設定を変更したって、妊婦(それも妊娠初期)が長時間船にゆられて離島に行くなんて親として自覚不足といわれても仕方がないですね。人口数万の石垣島や宮古島ですら医療は危ういというのに。膵頭部癌の初枝さんまだ生存しておられたようですが、III期の膵頭部癌の5年生存率は10%を少し超えるくらい。しかも手術症例を含めてですので、手術できなかった場合3年生存率も0に近いんじゃないかと思います。

南島の管屋先生、ご教示ありがとうございます。確かに
 妊娠初期で船に揺られる
なんて設定は、
 親としての自覚が足りない
というか
 胎児虐待
ですね。膵臓癌で身内を亡くした人間といたしましては
 手術できなかったIII期の膵頭癌で3年も生きているのは「不思議」
以外の何物でもありません。といいますか
 膵臓癌の患者さんやその家族・知人は、みな膵臓癌治療の難しさに悩む
わけで、だいたいが
 あのときこうしてあげたらよかったのではないか
と悶々とします。こうした
 膵臓癌の患者さんやその身内や知人をもった人間の苦悩を逆なでする描写
が延々と続いた上に、
 III期膵頭癌「縮小」は「歌から勇気を貰って」治療を続けられた
からで、その時歌われたのが
 いのちの歌
でした。まったくもって、
 「いのちの歌」のCD販促のための「プロモーション」
として
 ほぼ医学的にはあり得ない「奇蹟」
をドラマに盛り込み、
 「みなさまの受信料」を元手に公共の電波を使って堂堂と行われた
ことが許し難いです。全国2000万人視聴者の中には
 現に膵臓癌と闘っている患者さんやその家族
もいらっしゃるでしょうに。

Toshikun先生は
 以前、知夫里島に巡回診療に赴かれた先生
だそうで、現場をよくご存じの方からの発言である。


 あの瀬戸山大先生が高知に行かれる前に作られた島根県立中央病院にはヘリポートがちゃんとありますよ。島根では防災ヘリが隠岐から患者さんを運んできます。2011年には松江赤十字病院の新病院も完成しているはずなのでそこにもヘリポートがあります。知夫村の診療所の先生は大変頑張っておられてあんな変な医師ではありません。必要があればちゃんと本土に紹介してくださいます
 ちなみに知夫村はスゴイ坂道の連続なので、「ちゅらさん」の小浜島のように自転車で往診なんてムリです。(数年前まで巡回診療で島前3島に年1回は行っていたので・・・)
 もうひとつ。知夫村には「なごみの里」という有名な老人施設があります。最後まで自分の島で暮らしたい、島で死にたいというお年寄りのための施設です。すくなくとも知夫村を使って終末期を語るのなら、この施設の取材くらいはせめて・・・と思っていました。

Toshikun先生、実に貴重なお話をありがとうございます。
いやはや、
 近未来2011年には、松江赤十字病院の新病院も完成済み
だそうで、
 少なくとも島根県立中央病院・松江赤十字病院の二個所にヘリポートがある
はずなのに
 ヘリ搬送もしない設定
って、
 単に離島の医療を舐め腐っているだけのBKドラマ部
ということがよくわかりました。いま知夫里島で医療に当たっておられる先生に、実に失礼ですよね。
その上、
 終末期医療を行う「なごみの里」という先行する老人施設がすでにある
わけで
 めぐみと石橋は「なごみの里」を無視して、「勝手に終末期医療を行う」設定
なわけですね。つまり
 「だんだん」の知夫里島は、現在の知夫里島よりも「ずっと劣悪な環境と貶めた設定」
になっていたってことは
 現地のリサーチがなにも出来てなかった
ってことでいいのでしょうかね。

一体、「だんだん」の
 終末期の患者さんに寄り添う
とかいう
 スローガン
は、
 実際の知夫里島を無視して作られた虚構中の虚構
ということなのですね。
てか、ちゃんと取材していれば
 「なごみの里」で働くめぐみと石橋
という設定の方が、よほど実態に即していたってことですね。めぐみの
 介護士と看護師の資格の両方が活かせる
ことにもなりますし。

だいたい
 何故石橋が知夫里島出身か
というのが、最後までわからず。久しぶりに帰ってきた亡くなった先生の息子の「若先生」なら、そういう描写があってしかるべきだけど、それもなかったし。

BKは「だんだん」で知夫里島を
 医療も老人福祉も行き届かない僻地
とバカにしたかっただけのか?

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コメント

本当に崩壊したドラマでした。いくら島で産気づくという設定を変更したって、妊婦(それも妊娠初期)が長時間船にゆられて離島に行くなんて親として自覚不足といわれても仕方がないですね。人口数万の石垣島や宮古島ですら医療は危ういというのに。膵頭部癌の初枝さんまだ生存しておられたようですが、Ⅲ期の膵頭部癌の5年生存率は10%を少し超えるくらい。しかも手術症例を含めてですので、手術できなかった場合3年生存率も0に近いんじゃないかと思います。

投稿: 南島の管屋 | 2009-03-28 15:57

あの瀬戸山大先生が高知に行かれる前に作られた島根県立中央病院にはヘリポートがちゃんとありますよ。島根では防災ヘリが隠岐から患者さんを運んできます。2011年には松江赤十字病院の新病院も完成しているはずなのでそこにもヘリポートがあります。知夫村の診療所の先生は大変頑張っておられてあんな変な医師ではありません。必要があればちゃんと本土に紹介してくださいます。
 ちなみに知夫村はスゴイ坂道の連続なので、「ちゅらさん」の小浜島のように自転車で往診なんてムリです。(数年前まで巡回診療で島前3島に年1回は行っていたので・・・)
 もうひとつ。知夫村には「なごみの里」という有名な老人施設があります。最後まで自分の島で暮らしたい、島で死にたいというお年寄りのための施設です。すくなくとも知夫村を使って終末期を語るのなら、この施設の取材くらいはせめて・・・と思っていました。

投稿: Toshikun | 2009-03-29 21:45

 NHK連続テレビ小説の視聴率が低いのは
BSで見てる人がいるせいだ!
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090328-OYT1T00871.htm?from=navr

とNHKは考えてるそうです
次からは、BSの視聴率も加えるとのこと

投稿: 通りすがり | 2009-03-30 01:57

今日は時間が余っていたので暇つぶしに総集編見ました。

参考(番組HPの更新情報からリンクあり)
連続テレビ小説「だんだん」総集編
http://www3.nhk.or.jp/asadora/info.html

4月29日(水・祝)<全国放送>
<前編> 総合/午前8:35~10:03
<後編> 総合/午前10:10~11:38
ご好評いただいた「だんだん」の魅力を余すところなく凝縮した総集編を前後編にわたって、一挙に放送いたします。
総集編のために追加ロケ(島根県松江市・出雲市)を行い、見ていただいていた方にも新鮮で、また初めて見る方には一編のドラマとして楽しんでいただける、「だんだん」の決定版的番組です。
ぜひご覧ください!


<後編> 総合/午前10:10~11:38
・・・見事に医療編が「なかったことに」されてますがなw
んーまあこれだけ華麗にスルーされるとむしろ清々しさを感じます。 BKも、

 >「だんだん」の魅力を余すところなく凝縮した

と言ってるんだから、スルーされたところは駄目駄目だったということを暗に認めたとも取れますし。まあ前半(歌手編)と医療編が「一編のドラマとして」全く噛み合うはずもなく、プロの医療職を冒涜する内容だっただけに、これはこれで賢明な措置だったかもしれません。それだけ原作の駄作ぶりと行き当たりばったりの脚本の進行の証明であったとも言えます。


投稿: good job | 2009-04-29 12:59

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