国立国家図書館善本室へ行く
故宮博物院図書文献館善本室での調査が長引き、今日の午後一までかかってしまった。
慌てて、国立国家図書館善本室に行く。善本が直接見られるのは金曜の四時半までだ。
善本室にはパソコンを持ち込める。
善本室のおねえさんに
時間があまりないけどどうする?
と聞かれたのだが、尾崎雄二郎先生の
本は見て、触らないとダメなんですよ
という教えを守って、短い時間で実物を見せて頂いた。
ただし、順番は
重刊本→和刻本→原刻初印本
の順で出てきてしまい、一番見たかった原刻初印本を見る時間が一番短くなってしまった。まあ、しょうがない。さすがに明嘉靖本の初印本は綺麗な刷りだった。後刷りは、後刷りの特徴がよく出ていた。で、後刷りの方は、表紙が壊れまくっていた。明本は、表紙がボロボロになるというか、脆くなってしまっていて、開く度に崩れることがあるんだけど、その状態になっていた。原刻本の方が、まだ保存状態は良かった。
で、真柳さんの仰るように
国家図書館の目録が間違っている
のを確認して帰ってきた。てか、直ってないのね、まだ。オンライン目録上では、明嘉靖本の『諸病源候論』原刻初印本と重刊本の区別がついてなくて、変な記述になっているのよね。原刻と重刊が同じ年に行われた、ということになってしまっている。
故宮博物院図書文献館善本室では、真柳さんのご指摘に従って、ばらばらになっていた『黄帝内経太素』の日本鈔本を一つに纏めたのを確認してきたけど。ただ、一番いい鈔本の扱いが今一で、楊守敬がその鈔本を写させた鈔本の方が、しっかり保存されている観があるのがちょっと残念。
明日はコンピュータ上で画像だけは確認できるそうなので、細かいところを詰める予定。
国立国家図書館って、中正紀念堂の真向かいなんだけど、中正紀念堂には寄らずに、善本室閉室と共に帰ってくる。
善本室では
三国志展
をやっている、というか
展示がちょっとだけあった
程度で、『三国志』と『三国志演義』関連の刊本が並んでいた。そう珍しい刊本ではなかったかも。明日もう一度確認してみる。
入り口に
『三国志』の知識を試すテスト問題
が置いてあった。
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