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2009-03-27

京大附属図書館に閲覧証を取りに行く

京大生というのは、世間一般には
 やや間抜けな人が多い
と思われているだろう。勉強はともかく、世事に疎い。

ところで、一昨年の秋なのだが、
 附属図書館に閲覧証の申請
を出した。卒業証明を出して貰って、次は取りに行くというところまでは行き着いたのだが、なぜか取りに行くのを忘れた。

さすがにexpireしてるだろうと覚悟を決めて、また卒業証明を持って、受付に行って聞いてみた。
すると、名前を聞かれ、リストを繰っていくではないか。
ほどなく、
 閲覧証
が目の前に。住所確認できる書類を提示して交付終了。これで、いつでも利用できるようになった。ありがとう、附属図書館。
あのリストとカードのしまわれ具合を見る限り、わたしのような
 間抜けな卒業生
は、他にもいるんだろうな。申請まではしたけど、取りに行くのを何年も忘れている人が。

文学部図書館の方は、顔パスというか、学生の頃お世話になった司書の方がまだ働いていたりするので、こちらの顔を見ただけで、書庫に入れるバッジをくれる。
 あの〜閲覧証なくしちゃったんですが
と、卒業証明を出すと
 ああ、うちはいらないんです
と、書類を渡されて、記入しておしまい。次回、閲覧証の再発行ということになった。
去年の夏に、いくつかの図書館の閲覧証の入ったカードケースをどこかで落としたまま、文学部図書館には来てないから、今日再発行というこれまた間抜けな話。
台湾での調査のまとめに必要な書籍が、文学部図書館に揃っていたので、3時間で閲覧とコピーを済ませた。文学部図書館のすぐ横にコピー機が3台置いてあるのだが、問題は
 コピーカードは相変わらず時計台下の生協でしか販売してない点
だ。寒い中を、生協まで行って3000円のコピーカードを購入。これで320枚コピーできる。この10分がもったいない。

文学部図書館横のコピー機は初めて使ったけど、やっと
 線装本はコピーできません
という表示がされるようになっていた。
あまり自慢できない話だけど、学部の頃は、明版までならコピーし放題だったもんなあ。
こないだ故宮博物院で展示されていた
 『列仙伝』の明版
と同じものを学部のゼミのレジュメに入れるためにコピーした覚えがある。故宮博物院の展示を見て
 これは見覚えがある
と思い出したのだった。もっとも、なぜか
 宋版
という触れ込みだったので、最初のところに
 宋版とか言ってるけど、どう見ても明版じゃないのか
と、誰か偉い先生の書き込みがある版本だった。そんな版本を3回生以上になると、自由に触ることが出来たのが、文学部図書館の凄いところだった。
だから、台湾でいくつか版本の展示を見ても、あまり感心する気にならなかったのは、ある意味
 非常に贅沢な教育の成果というか弊害
なのであった。
 この版なら、文学部にあるじゃん、学生の頃触ったことあるじゃん
なんてのが、麗々しく飾られていたりするんだから、京大の教育は罪深い。

台湾在住の友人も、日本にいる頃、善本を蔵することで有名な機関に一時期勤めてたので、やっぱり版本の展示を見ても
 明版ならあんまりねえ
だし、
 武英殿聚珍板といわれてもねえ
と、似たような反応だ。
贅沢な環境に一度身を置くと、人間、とことんダメになるという話。

ところで、文学部図書館も附属図書館も開館日が増え、閲覧室の開放時間も長くなり、勉強には適した環境になって、喜ばしい。附属は日曜も開いてるもんなあ。ちょっとした調べ物で、めんどくさいものを探すには、附属まで出てくれば、なんとかなりそうな気がしてきた。
なんせ
 昔は開いてなかった春休みにもしっかり週5日文学部図書館が開いてる
んだもん。その当時は、突然調べ物が必要になっても
 今日は閉館日
と、忸怩たる思いで、次の開館日まで待たされたりした。
 あそこにあの本があるのは分かっているのに
と、何度唇を噛んだか分からない。一昔前に流行ったマーフィーの法則ではないけど
 資料が必要なときには図書館は閉まっている
のであり
 コピーは、必要な頁を飛ばしてコピーする
のである。

国会図書館では、同じ書籍であっても、日本の出版物か中国の出版物かで、所蔵が違う。たとえば、中国伝統医学の基本中の基本図書である
 黄帝内経の類
は、日本の影印本は東京に、中国で刊行されたものなら関西にある。もう
 国会図書館では、中国医学の勉強はしないでくれ
と言ってるのと一緒。両方一遍に見ないと、仕事にならんやろ。
もっとも、利点もあって
 科研の報告書は関西館にもある
のだ。京大内部だと、科研の報告書は所蔵がバラバラで、気が狂いそうになるけど、その辺りは国会図書館は使える。
日曜は国会図書館は休み。附属が持ってる書物なら、さっさと附属に行こうっと。
富士川文庫は、附属に移っちゃったみたいだし。(昔は南部構内の図書館にあったんじゃなかったっけ)
それでも、薬学部図書館には、まだ和本の医薬関係古籍があるらしいので、その内、発掘しに行ってこよう。生薬の専門でもない限り、和本を見たいと思う研究者は、南部構内にはあんまりいないだろうと思う。この場合
 和本や唐本の漢文と変体仮名
が、理系研究者のリサーチ意欲を殺いでいる。

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