豚インフルエンザ 「指定医療機関で防護服着て訓練してます」→1918〜1920年に日本で2度の大流行をした、今回の豚インフルエンザと同様のH1N1型ウイルスによるスペイン風邪の場合は?
SARSの時と同様、
豚インフルエンザ由来の新型インフルエンザに感染疑いのある場合は、指定された医療機関でのみ受診を受け付けている
のだが、その指定医療機関で働く先生のお話。
これはWHOがフェーズ4に引き上げた直後、日本政府にまだ動きがなかった朝6時頃の書き込み。
【豚インフル】WHO、警戒レベル「4」に引き上げ [09/04/28]スレッドより。
536 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 06:17:02 ID:5Fd+RUr20おはよう、おまいら。医者の俺が来ましたよ。外科医だけど。
うち、SARSだの鳥インフルやらが発生した際には患者が運び込まれる指定施設なの。
んで、今年も冬前には防護着の着脱訓練(Dupon社のアレw)を週一でやったりとかしてた
のよ。タミフル耐性化が進んでるから、リレンザの吸入指導訓練とか、もね。ま、何事もなく、冬は終わってヤレヤレ…ってなもんだったんだが…。
昨日、厚労省からFaxが来て、また、訓練ww
ホントに来たら、俺、病院から出られないから、この板でレポするわw…死ぬまでな
553 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 06:18:28 ID:zzANY77Z0
>>536
>…死ぬまでな医療従事者は死ぬ確率高いよな。逃げるわけにもいかないし…。
587 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 06:20:56 ID:5Fd+RUr20
>>553ま、防護着訓練の時も、聞かされたんだが…
「Pandemicになったら、こんなの着なくてもいいですよ。だって、感染症病棟の外の町中にも
あふれかえってるわけですからwww 」
いやーーーー、想像したくない。
で、7時の舛添厚労相の
新型インフルエンザ発生宣言
以後の状況。
【豚インフル】WHO、警戒レベル「4」に引き上げ 世界的な大流行(パンデミック)となる恐れも★2 [09/04/28]スレッドより。
680 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 07:45:33 ID:salAb8co0
厚労省結核感染症科からFaxがドンドン来るwU田、E浪さん、乙w
いや〜、厚労省の皆様、朝からお疲れさまです。フル回転ですね。
この外科医先生が、午後になって再び登場。
【豚インフルエンザ】 「新型インフルエンザ」発生を宣言…厚労省★2スレッドより。
408 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:21:04 ID:salAb8co0
朝、6時頃、「昨日からまた防護服訓練…」てなレスした医者れす。「患者が来たときに備えて、病棟を整理しろ!」(空き病棟を作って、看護要員に余裕を作れ、ってことらしい)ってな指令がキタw
( 朝もレスしたけど、うち、患者が発生したら運び込まれる指定施設なの。)SARSの時も、鳥インフルの時もこんな指令は来なかったw
なんかもう、wktkなんだけどwwwww…ホントに患者が来たら、病院から帰れなくなるけどな…。
456 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:30:22 ID:salAb8co0
つか、ちょうど、GWだから、厚労省もここまで「本気」なんだろうな…。
あーーー、バカが旅行なんぞにいくせいで、連休中も仕事の俺らにしわ寄せが来るのが許せんw
470 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:33:41 ID:Cv3LBSYK0
知人が入院しているので、お見舞いに行ったら、でかいテントが
設置されてた。発熱外来だって。びびった477 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:35:31 ID:salAb8co0
>>470うはw
やっぱ、うちだけじゃないんだw
厚労省、今回は「マジ」だなwつーことは、俺は…orz
最後の瞬間まで、実況するわ。
478 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:35:35 ID:DoTTUoBD0
豚肉を輸入するな!
(中略)インフルエンザ菌が死なない可能性は大
483 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:36:42 ID:UPRxaa1l0
グーグルマップの感染者増えなくなったな。
もう収束するんじゃね。
お前ら騒ぎすぎだよ、臆病すぎw502 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:39:39 ID:t0gzymt80
>>477
頼みましたぞ。ところで、検査結果は直ぐに判るものなんですか?503 :名無しさん@九周年:2009/04/28(火) 14:39:48 ID:salAb8co0
>>478インフルエンザ菌は「H. influenza」という菌がいる。
しかし、インフルエンザはウイルス、ね。>>483
いや、帰国してくる頃がまずいんだろ、日本としては。
うちも「5/1までを目途に、体制を整えよ」ってな指令が来てるwじゃ、仕事してくる
ま〜、この期に及んで、
遊びに行って、豚インフルエンザ由来の新型インフルエンザに感染疑い
っていうのが、医療関係者としては、一番困るんじゃないんでしょうかね。
不要不急の流行地への旅行は避けましょう
というのが、こうした治療法が確立してない感染症に罹らないための第一歩だけど
払い込んだ旅行代金がもったいない
というのが、旅行を続ける理由なら、ちょっとな〜と思う。
SARSの時のようなことにならなければいいが。
現在、
メキシコシティ周辺でのみ死亡例が出ている
というのも、感染の機序が分かってないだけに不気味だ。
アメリカでの感染例は、割合に軽症で済んでいるようなのだが、果たして何がこの違いを生んでいるのだろうか。
元になっている豚インフルエンザウイルスの型は
H1N1型(いわゆるAソ連型)
と判明しているのだが、メキシコとアメリカでの症状の違いはどこにあるのか。
予防接種の頻度やH1N1型への暴露の違いが、感染者のその後の経過に関わっているのであれば、H1N1型への感染が比較的起きやすい日本人は、もしも、現在メキシコで流行しているウイルスに感染しても、重症になりにくいかも知れないけど、それはあくまで希望的観測。
1918年から1920年にかけて、日本で2度の流行を繰り返した
スペイン風邪
もH1N1型ウイルスによる新型インフルエンザだ。スペイン風邪の日本での流行は
1度目全国民の37.3%が罹患→2度目=1度目の1/10の規模だが死亡率は5倍も高い
という経過であった。スペイン風邪のウイルスには
気道下部で増殖する特性
があり、そのために肺炎を引き起こし、多くの死者を出したことが最近解析された。
昨年12月31日付読売より。
「スペイン風邪」毒性の原因特定、新型インフル対策に活用も1918年に大流行したインフルエンザ「スペイン風邪」のウイルスが、強い毒性を持つのに関与した、たんぱく質を東京大医科学研究所の河岡義裕教授のチームが突き止めた。
新型インフルエンザ対策にも役立つ成果で、米科学アカデミー紀要電子版に30日、掲載された。新型インフルエンザとして登場したスペイン風邪。ウイルスは肺など気道下部でも増殖し、肺炎などで世界で約5000万人が犠牲になった。この原因ウイルスと、型が同じの季節性のインフルエンザウイルス(Aソ連型)は、鼻やのどなど気道上部で増殖。その違いは謎だった。
研究チームは、双方に共通する8種類のたんぱく質に着目。スペイン風邪ウイルスのたんぱく質の遺伝子を単独、あるいは複数組み合わせてAソ連型ウイルスに組み込み、実験動物のフェレットで影響を調べた。
その結果、ウイルスの増殖に関係するポリメラーゼ複合体と呼ばれる酵素など四つのたんぱく質の遺伝子を組み込むと鼻と肺で増殖した。反対に、Aソ連型の四つの遺伝子をスペイン風邪ウイルスに組み込むと、鼻でしか増えなかった。
(2008年12月31日 読売新聞)
メキシコで猖獗を極めているH1N1型が、スペイン風邪の時のように、気道下部で増殖する特性をもっているならば、死者が多くなることになる。ただ、もしそうだとしても、アメリカでの感染者も同じウイルスに感染しているはずなのに、そこまで重症化しない理由がまだわからない。
なお、スペイン風邪の日本での流行についての解析は、以下に詳しい。
「日本におけるスペインかぜの精密分析」東京都健康安全研究センター年報,56巻,369-374 (2005)(PDF)
この東京都健康安全センターの解析によると
2度目の流行(1919年10月下旬から始まり、1920年1月末が流行のピーク)の際は、1度目の流行(1918年8月下旬から9月上旬より始まり、10月上旬には全国に蔓延、11月には患者数,死亡者数とも最大)が起きなかった地域で被害が大きく、感染者数は1度目の1/10なのに、死亡率は5倍で、1度目の流行でスペイン風邪に罹り、2度目に罹った場合は軽く済んだ。また、1度目の流行末期と2度目の流行の方が、1度目の流行初期よりも死亡率が高かった。
ことが分かっている。
ウイルスは常に変異する
ことを念頭に置かないと、今回のH1N1型豚インフルエンザ由来の新型インフルエンザや、今後発生すると懸念されている鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザに対処するのは難しい。流行初期と末期では、対処法が変わることもあり得る。
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コメント
当初、すわっ!パンデミックかっ!!!
と思ってフィーチャーしていたのですけれど。
なんか感染が拡大してきて、ベースの数が揃ってきているのに。そして、他国であんまりにも死亡者や重症者が少ないので。
あれ?ちょっと拍子抜け。
という感想を抱きつつあります。
タミフル等の内服状況なのか?
メキシコに海外旅行するのは各国の富裕層なのか?
しかしアメリカからの旅行者は富裕層とは限らないらしいと前々から一般的教養として聞いています。
もちろん公衆衛生的には、もっと前に疑い時点で、国境を閉鎖したりするのが必要だった筈です。「公衆衛生的考え方」(専門家ではありませんけど)ならたぶん(毒性に関係なく)人→人感染を起こしている時点で封鎖すべきだったろうと思います。はっきり後手後手な気です。
でもウィルスが他国で弱そうって、どういうことなんでしょう?
感染で弱毒化したのかしら。
とりあえず状況をみていくしかないのかな?と思います。油断しすぎずに。(メキシコの状況は本当にひどいみたいなのですが)
投稿: 僻地の産科医 | 2009-04-28 23:46