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2009-04-28

豚インフルエンザ WHO新型インフルエンザへの警戒レベルをフェーズ4に引き上げ(速報)→WHOフクダ事務局長補代理会見(速報)

WHOは日本時間の昨夜23時から、メキシコで発生し、各国で感染が確認されている豚インフルエンザに関する緊急委員会を1日前倒しして開催、4時間にわたる協議の結果、
 新型インフルエンザに対する警戒レベルのフェーズ4への引き上げを決定
した。
NHKより。


警戒レベル フェーズ4に

04月28日 05時18分

メキシコやアメリカなどで豚インフルエンザのヒトへの感染が相次いでいることについて、WHO=世界保健機関の当局者はNHKに対し、新型インフルエンザの警戒レベルをこれまでより1段高い「フェーズ4」に引き上げると明らかにしました。「フェーズ4」は、ヒトからヒトへの集団感染が地域レベルで起き、大流行の危険性が高まってるものの、必ずしも世界的な大流行が起きることを意味するものではないとされています。

最初の緊急委員会では、社会的経済活動の制限を懸念するアメリカやメキシコの反対もあり、フェーズ4への引き上げを見送ったが、前倒してまで開かれた今回の緊急委員会で、6段階のフェーズの定義を見直した上で、引き上げられた。
日本政府は本日、フェーズ4引き上げに伴う対策を迅速に取る予定。
・発生国から入ってくる航空機・船舶を集約、水際での検疫を強化
など、豚インフルエンザを水際で阻止し、もし国内での発生があった場合には、必要な措置を取る。

(追記 12:40)
WHO会見の全文(英語)。
WHOのサイトより。


Statement by WHO Director-General, Dr Margaret Chan
27 April 2009

Swine influenza

The Emergency Committee, established in compliance with the International Health Regulations (2005), held its second meeting on 27 April 2009.

The Committee considered available data on confirmed outbreaks of A/H1N1 swine influenza in the United States of America, Mexico, and Canada. The Committee also considered reports of possible spread to additional countries.

On the advice of the Committee, the WHO Director-General decided on the following.

The Director-General has raised the level of influenza pandemic alert from the current phase 3 to phase 4.

The change to a higher phase of pandemic alert indicates that the likelihood of a pandemic has increased, but not that a pandemic is inevitable.

As further information becomes available, WHO may decide to either revert to phase 3 or raise the level of alert to another phase.

This decision was based primarily on epidemiological data demonstrating human-to-human transmission and the ability of the virus to cause community-level outbreaks.

Given the widespread presence of the virus, the Director-General considered that containment of the outbreak is not feasible. The current focus should be on mitigation measures.

The Director-General recommended not to close borders and not to restrict international travel. It was considered prudent for people who are ill to delay international travel and for people developing symptoms following international travel to seek medical attention.

The Director-General considered that production of seasonal influenza vaccine should continue at this time, subject to re-evaluation as the situation evolves. WHO will facilitate the process needed to develop a vaccine effective against A/H1N1 virus.

The Director-General stressed that all measures should conform with the purpose and scope of the International Health Regulations.

(追記終わり)

WHO会見(速報)。NHKより。聞いたままのメモなので、不足している部分などはご勘弁。


フクダ事務局長補代理。

遅い時間になって申し訳ありません。緊急委員会の会合が終わり、その後に会見せざるを得ません。
本日緊急委員会を開き、勧告を求められました。
1つはフェーズを4に引き上げるかどうか
2つは豚インフルエンザのワクチンを開発し続けるかどうか
3つはどいういった勧告をおこなうべきかどうか

内容を説明します。
午後五5時の定時記者会見はこれからも続けます。
緊急委員会の助言に従って、次のように発表します。
1.フェーズを3から4に引き上げ
2.現在の状況に鑑み、現在は感染の拡大を封じ込めるのではなく、症状を軽減すべきだ。すでに感染が拡大しているので、封鎖は現実的でない。
3.国境閉鎖や渡航制限は勧告せず 具合の悪い人は渡航を延期するのが望ましい
感染が拡がっている地域に渡航して具合の悪い人は、治療を受け、申告すること
4. 季節的なインフルエンザワクチン生産をするように
WHOは豚インフルエンザへの新しいワクチン開発を続ける

詳しい説明を。
1. フェーズ引き上げ
インフルエンザの世界的大流行への第一歩だが、まだそこには到達していない。
パンデミックがいま起こっているとは言えない。非常に流動的で変化しているので監視中。
これからウイルスは変異を続けると思われるので、慎重に監視。
特に重要なことは、ウイルスの拡大をモニターすること。
監視を強めることを確認。
豚インフルエンザの症状、重篤さについて監視。
それから重要なことは、アウトブレークなどについて。
慎重に討議したことを反映。
一つ考慮されたのは、疫学的全体像を見ること。
ヒトからヒトへの感染と確認。
この種の新型インフルエンザはヒトからヒトへ感染しているのは疑いない。
これが持続しているのを観察しているのと同時に、これが継続するのか、監視している。
それぞれの国に強い警告をするのが大事。
緊急委員会としては、メキシコの外への感染が拡大していることを考え、メキシコ国内においては重い症状が出ていることが確認された。

2. それぞれの国々が封じ込めではなく、軽減措置に重点を置くべき。
フェーズ4では急速な拡大を阻止するのが大事だが、検討の結果、このウイルスはすでにかなり拡大(カナダ、アメリカ各地)しており、スペインでも確認しているので、もう封じ込めの段階ではない。
国民をまもり、そのための行動をとる。
人々の情報を与え、感染を防ぐようにする、予防する。

3. 事務局党が決定したのは、WHOが国共の閉鎖や渡航の制限を勧告しないこと。
国際的視点からすると、国境の閉鎖や渡航の制限は、すでにウイルスが拡大しているため、意味がない。
焦点は、国民の安全ということなので、感染を軽減することが重要だが、国境の封鎖はその役に立たない。
具合が悪いときに渡航を控え、具合が悪くなったら医師の診断をあおぐ。
豚インフルエンザ感染時は適切な処置が必要。

4. 最後の問題はワクチン。
季節的なインフルエンザワクチン生産が賢明。
緊急委員会は、インフルエンザのシーズンが南半球で始まることを確認。
季節的なインフルエンザは重篤な結果をもたらす。
(新しい)H1N1については、世界的大流行なるのを防がなくてはならない。
WHOはH1N1のワクチン生産が容易になるようにすすめる。
WHOはこのプロセスが迅速に続くようにする。

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コメント

インフルエンザの知識として「僻地の産科医」先生が
紹介されているテキストが解りやすいです。

新型インフルエンザの誤解と対策の問題点
神奈川県警友会けいゆう病院小児科部長  菅谷憲夫
(日本医事新報 N0.4409(2008年10月25日)p73-77)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/12/post-cf45.html

投稿: tera2005 | 2009-04-28 09:14

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