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2009-05-04

老境にある司修の装幀とCG あるいは安部公房の晩年

司修というと、コラージュをやりまくっていたかなり大昔の作品とか、絵本の挿絵を描いていた頃とか、そういうのしか思い出せないんだけど、
 最近、CGを使うのはイイが、すげーことになっている
というのをえびまゆさんが、ご自分のblog「さぶかるちゃん」で詳しく紹介されている。
 May 04, 200901:36 司修をしってるかい?〜このところ講談社が文庫化している大江作品の装丁がすさまじい件

ご老体がCGをやってみたのはいいけど、ということですかねえ。
最近、視力が落ちたので、そもそも本屋にあまり行かないから、よりによって大江健三郎の文庫の装幀で、こんな凄い事態が起きているとは思わなかった。

えびまゆさんが発掘したところによれば、94年頃には、CGを自分の作品でどう取り込もうかを、まだ模索してたそうだ。ううむ、
 そもそもソフトの選定とか、それ以前にコンピュータとの馴染み方
に問題があるような気がする。もう15年試行錯誤してるってことなんでしょう?

で、ついでに思い出したのが
 安部公房の晩年と日本語ワープロの関係
で、「ユープケッチャ」(『新潮』1980.2)を初出で読んで、それが『方舟さくら丸』になり、どうして安部公房のそれまでの言語世界が崩れてああなっていくのかよく分からなかったんだけど、87年にマシンを買ったときに、遊びに来た当時日立勤務の高校時代の友人が
 あ〜、安部公房って、最近ワープロ使ってるから、すっかり日本語ヘタになっちゃってさあ
とひょこっと口にした。87年当時というと、一太郎Ver.3が出たばかりで、安部公房はパソコンではなく、ワープロ専用機を使っていたとおぼしいから、書院だろうが、文豪だろうが、当時のローカライズされまくりスタンドアローン上等のワープロ専用機のあの使いにくい仕様では、溢れ出る日本語のイメージを書き留めるのは、実は無理だったのである。なんせ
 日本語タイプライター並みに使いにくかった
のである。文字は出ないは(そもそもJIS第一水準以外は出てこなくても不思議はない)、変換効率は悪いは、フォントはガタガタだは、と、いいところはあまりなかった。でも、なんかユーザは、各派に別れて、それぞれ自分の使っている機種こそが最高だと信じていた。
遅くても拡張性の点は大丈夫、というのなら、漢字ベタ打ちで、中国語文言テクストを入れる分には、EPSON 286-V STDのFDベース辞書で、アクセスするたびカタカタ音のする一太郎Ver.3を使っている方が、よほどストレスがなかった。
そんな日本語ワープロの黎明期に、なぜかプロの書き手がワープロを導入してしまったのが、晩年の安部公房の悲劇なんだろうな、と思ってるんだけど、さて、一体どうやって原稿を書いていたのか、裏は取ってない。

技術が使い手に見合う水準ならいいけど、遙かに劣っているか、あるいは使い手が使いこなせないかという状態だと、手仕事に戻った方がいいことがある。

伯父は、司修よりは遙かに年上だが、もう16年前からIllustoratorやPhotoshopを使いこなして、好きに絵を描いている。(一応、美術関係でご飯を食べている)
司修の場合は
 手ほどきをしてくれている人物が問題あり
なのか、CGソフトの使い方の理解に問題アリなのか、それとも
 もともとコンピュータに馴染みにくい体質
なのかは謎。

おまけ。
司修が嘗て描いた『不思議の国のアリス』挿絵。
ふしぎの国のアリス
文はまどみちおという、今では考えられない豪華コラボ。

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コメント

はじめまして
 司 修氏といえば私の場合、挿絵画家としてのイメージが鮮烈です。40年ほどまえ実業之日本車から出された「宮沢賢治童話集」などは本という概念を通り越して、一時期の出版美術の傑作と感じております。他に野呂邦暢の「草のつるぎ」文春文庫版のカバーでもいい仕事をしていました。かつては所有していたあれらの本、今になって何故てばなしてしまったのかと後悔しております。いつかは、司氏の原画を拝見しようと思いながら今日まで果たしておりません・・・。
 貴兄のブログにて司氏の名をふと目にとめ懐かしさに一筆啓上いたしました。

                                   敬具

投稿: 武田かずひろ | 2009-12-06 15:09

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