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2009-05-30

豚インフルエンザ 成田空港の飲食店勤務の女性が新型インフルエンザに感染 首都圏での流行はこれから?

すっかり下火になりつつある
 新型インフルエンザ報道
だが、
 成田空港の飲食店勤務の女性が感染
したという。
読売より。


成田空港飲食店の女性従業員が新型インフル感染

 千葉県は30日、同県佐倉市内の日本人女性(19)が新型インフルエンザに感染したことを確認した、と発表した。

 女性は、成田市内の感染症指定病院に入院しており、体温は37度で容体は安定しているという。成田空港の検疫で判明したケースを除き、同県内で新型インフルエンザに感染した患者が確認されたのは初めて。

 発表によると、女性は成田空港内の飲食店従業員。28日夜から、せきなどの症状が表れ、29日朝、39度の熱があったため、一般の医療機関で受診。千葉県衛生研究所のPCR検査で感染が確認された。

(2009年5月30日16時41分 読売新聞)

感染経路は、今のところ分からない。
勤務先の成田空港で拾ったのか、それ以外の場所で感染したのかは、これから確認されるのだろうか。
共同によると、
 感染が確認された28日とその前日の27日は仕事は休み
だったという。


千葉県で初の新型感染確認 成田空港の飲食店従業員
2009年5月30日 17時32分

 千葉県は30日、同県佐倉市の女性(19)について新型インフルエンザ感染を確認したと発表した。千葉県での確認は初めて。国内での感染者数は、検疫段階と合わせ373人となった。
 県によると、女性は成田空港内の飲食店従業員。海外渡航歴はなかった。発症2日前の26日まで出勤。27、28日は出勤せず、友人と行動を共にしていた。
 28日夜にせきや鼻水の症状があり、29日朝、39度の発熱があったため、医療機関で受診。簡易検査でA型インフルエンザの陽性と分かった。30日午後、県衛生研究所の詳細(PCR)検査で、新型インフルエンザ感染が確認された。
 女性は成田市内の感染症指定医療機関に入院中。熱は37度に下がり、容体は安定している。県は女性の友人や同じ職員寮に住む同僚らの健康調査を進めている。
(共同)

今回の新型インフルエンザは
 発症1日前から感染力がある
と言われている。28日発症だとすると、27日から、ウイルスが出ていたことになるのだが、では、
 感染したのはいつか?
というのは謎。潜伏期間は1-7日と言われているが、
 1. 26日以前に成田空港内で
 2. 空港外、特に休みの27-28日にどこかで
2だとすると、首都圏ではすでにかなりの感染者が出ていることになる。

新型インフルエンザというのは
 全国一律に流行するわけではない
のは、スペイン風邪の時に分かっている。いまより交通が発達せず、人の行き来が頻繁でなかった大正時代のスペイン風邪の第一回目の流行は、次のような拡散を見せた。
日本におけるスペインかぜの精密分析『東京都健康安全研究センター年報』56巻,369-374 (2005)
より。


第1回目については「本流行ノ端ヲ開キタルハ大正七年八月下旬ニシテ九月上旬ニハ漸ク其ノ勢ヲ增シ、十月上旬病勢頓ニ熾烈トナリ、數旬ヲ出テスシテ殆ント全國ニ蔓延シ、十一月最モ猖獗ヲ極メタリ、十二月下旬ニ於テ稍々下火トナリシモ翌八年初春酷寒ノ候ニ入リ再ヒ流行ヲ逞ウセリ最モ早ク發生ヲ見タルハ神奈川、靜岡、福井、富山、茨城、福島ノ諸縣ニシテ、之ト相前後シテ埼玉、山梨、奈良、島根、德島、等ノ諸縣ヲ襲ヒ、九州ニ於テハ九月下旬ヨリ十月上旬ニ渉リ熊本、大分、長崎、宮崎、福岡、佐賀ノ各地ヲ襲ヒ、十月中旬ニハ山口、廣島、岡山、京都、和歌山、愛知ヲ侵シ、同時ニ東京、千葉、栃木、群馬等の關東方面ニ蔓延シ、爾餘ノ諸縣モ殆ント一旬ノ差ヲ見スシテ悉ク本病ノ侵襲ヲ蒙レリ、十月下旬北海道ニ入リ十一月上旬ニハ遠ク沖縄地方ニ及ヒタリ」6)

流行の様子を時系列に直すと次のようになる。
 1918(大正7)年8月下旬 スペイン風邪の流行始まる
 同年9月上旬 スペイン風邪の流行の勢いが増す
 同年10月上旬 流行が更に勢いを増す
 同年10月〜11月 全国に流行
 同年11月 スペイン風邪流行のピーク
 同年12月下旬 やや下火となる
 1919年(大正8)年1月〜2月 再流行
流行した地域は次のように分布していく。
 最早期に流行した地域 神奈川・静岡・福井・富山・茨城・福島
 次に流行した地域 埼玉・山梨・奈良・島根・徳島
 9月下旬〜10月上旬 九州上陸 熊本・大分・長崎・宮崎・福岡・佐賀
 10月中旬 山口・広島・岡山・京都・和歌山・愛知および関東の東京・千葉・栃木・群馬
 10月下旬までの間 これ以外の本州以南の諸府県に蔓延
 10月下旬 北海道上陸
 11月上旬 沖縄上陸
必ずしも、隣接した自治体が同時に流行するわけではない。このスペイン風邪流行時の地域流行パターンについて、上記論文では、


すなわち,スペインかぜの地域流行には,明確なパターンが見られなかったこと,1回目の流行が激しかった地域では,2回目の流行が比較的軽微だったことが明らかとなっている.
 近年においても,インフルエンザの地域流行のパターンは明確には解明されておらず,患者数がピークを示す時期は年により地域により例年異なる.スペインかぜでも同様に明確な流行パターンは観測されてはいない.

と述べており、
 インフルエンザの地域流行パターンは現在も不明
である。
 関西で終息しつつあるようだから、全国で終息するとは限らない
ということなのだ。

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