豚インフルエンザ これから中国への調査を予定している研究者にも頭の痛い話
H5N1型の高病原性鳥インフルエンザの故郷の一つ、と言われる中国なのだが、
妙にH1N1型に敏感というか、渡航者を目の敵
にしているらしい。
アメリカがこんな警告を出している。読売より。
微熱だけでもインフル検疫…米政府、中国旅行に「渡航注意」【ワシントン=山田哲朗】米国務省は19日、米国民が、中国政府による新型インフルエンザの検疫対象になる可能性が高まっているとして、中国への旅行については十分注意するよう呼びかける渡航注意を発表した。
国務省は、微熱があるだけの乗客や、インフルエンザの症状がある乗客の周囲にいた乗客も調べる中国の方針について、「でたらめな選択が不確実性を高めている」と指摘。子供が親から引き離されたり、非衛生的な場所で隔離されたりする事例があることも喚起した。
(2009年6月20日12時18分 読売新聞)
たしか中国は
日本からの渡航者にも比較的厳しい
んじゃなかったっけ。これは5月22日付の産経の記事だけど。
【新型インフル】中国、日本からの旅行者の検疫強化2009.5.22 12:49
【北京=野口東秀】中国では日本での新型インフルエンザ感染の拡大を受け、日本からの航空便の乗客に対する検疫体制を米国やカナダからの航空便並みに強化している。
航空関係者によると、日本からの到着便には検疫官が乗り込んで乗客全員の体温測定を実施しており、さらに入国審査段階でも測定される。
これは6/9日現在の北京での新型インフルエンザ治療指定病院リスト。在中国日本大使館のサイトより。
新型インフルエンザ問題について(NO.25:北京市指定病院の追加等)
2009年6月9日
在中国日本国大使館
(略)2、北京市衛生局は、北京市における新型インフルエンザの指定病院について、これまでの地壇病院、佑安病院に加えて、新たに8病院を追加しました。
【病院リスト】
地壇病院、佑安病院、協和病院、中日友好病院、北大第一病院、天壇病院、朝陽病院、同仁病院、航天中心病院、華信病院
(なお不足する場合には北京老年病院、北京胸科病院を補助的に追加。)
3.北京市衛生局は、新型インフルエンザ患者との密接接触者等に対して行う医学観察対象者の停留場所について、これまでの国門路飯店と京林大厦に加えて、燕翔飯店(朝陽区将台路甲2号。)を追加しました。
(以下略)
中国で隔離されると
日中友好病院(中国の表記だと中日友好病院)
はともかくとして、地域によっては、本日付の読売の記事の通り
非衛生な場所で隔離
なんてことは平気で行われる。てか、設備がないし。
田舎でヘタに隔離されると、却って別な感染症を拾う危険性大
なんだよね。
その上、
入院した場合、日本の方が、中国より医療費が安いかも知れない
んだもん。うっかり中国で入院なんてことになったら、結構驚くような金額を請求されるのではないか、とドキドキしてしまう。
科研費等で、夏休みには
中国で現地調査を
と予定している研究者も多数いるだろうけど、場合によっては、日程を組み直さないといけないかも知れない。というか
大量の新型インフルエンザ感染者を出している日本からの研究者は歓迎しない
とばかりに
招待状が取れないのではないか
と、別な部分で不安がよぎる。
個人旅行の資格で行ったとしても、交流した現地の研究者が、タイミング悪く、新型インフルエンザに罹ったりしたら、
日本人から移された
くらいの話にはすぐなっちゃいそうで怖いよ。そうなると、現地の研究者にも、その研究者の所属機関にも大迷惑を掛けてしまう。
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