京大人文研と附属図書館に行く
井上光貞大先生の論文に依拠して表を作ったら、原論文に細かい間違いがあることが判明、穴を埋めるために、大正年間と昭和初期に発行された稀覯の雑誌を求めて、北白川の人文研(正式名称は東アジア人文情報学研究センター)図書室と附属図書館へ。今朝の三時頃、webcatで調べたら、京大には所蔵があるものの、部局によってどの号があるかが違うのを確認。今日は文学部と人環の図書館は夏休みで閉館中。勢い、人文研と附属の蔵書を漁る羽目に。
人文研の方の雑誌は、よほど売れたのか、昭和九年に第二版が発刊されているのだが、手に取ってみると
たぶん誰もまだ複写を掛けてない状態
である。ほとんど開かれた形跡がない。当時の物価からすると、一円二十銭とかなりのお値段の豪華雑誌で和装本。モノクロの写真や図面が口絵として入っている。執筆陣も豪華。当時の一流の研究者が力の入った論文を寄せている。
ここでは、今時
1枚30円コピー
をして貰う。セルフコピーなしだからしょうがないといえばしょうがないのだが。
ところで、
人文研の図書室のロッカー
なんだけど、こんな鍵番号。
わたしのは「棟」だったが、他も全部木部の漢字。いちびったロッカー番号やな〜。たぶん、高田時雄先生の趣味ではないかと睨んでいるんだが。出典は、敦煌の童蒙書ではないかと勝手に推理。全然違うかも。
図書室で図書閲覧するのはかなり久しぶり。壁は張り替えたのかなあ。天井が高いスパニッシュ・ロマネスク様式の建物で、こんな夏の日は、開け放した窓から吹き抜ける風が心地よい。
今日が長い夏期休暇明け初日だったようで、人が多い。中で一人、帰りに一人、知り合いに会い挨拶する。帰りに会った知り合いは清朝史の研究者だ。人文研に行かないと見られない資料が多いもんなあ。
だいたい1時間ほどで見たい資料はコピーが終わり、附属図書館へ。
理学部の植物園の横の坂を下り、農学部グラウンドへ行く道から今出川を南に渡り、昔は電算機センター(現・学術情報メディアセンター)だったコンクリートの四角い建物の横の小さい入り口から本部構内に入る。夏は日陰で涼しいんだよね。
昼ご飯は、工学部8号館地下の中央食堂で。
生協夏の下品なメニュー
といえば
唐揚げ冷麺にマヨネーズ添え
である。430円。
迷わずマヨネーズを付けて貰う。
後は冷や奴。52円。
レシートには
総カロリーと赤・黄・緑の栄養群の点数(1点80Kcal)
が打ち出されているのは相変わらず。
唐揚げ冷麺の恐ろしいところは、これだけでほぼ10点になってしまうところだ。
1日20点の食事
を守ろうとすると、昼ご飯だけで半分行ってしまう。
附属図書館は、最近
市民に開放
されているので、いろんな人が来ている模様。お年を召した方が多い。ここでは
大正年間に刊行された仏教系の超マイナー雑誌2種
を書庫から出して貰う。片方は『日本古代中世人名辞典』(吉川弘文館)が、その人名について、依拠した論文を集録した号の表記が間違っていることを確認。なぜ間違ったかというと、この雑誌は合本の形で所蔵されているのだが、巻頭に付された索引の数字を読み間違ったらしい。元に当たれば、間違えないんだけど、索引を見ただけで片付けたっぽいな。
もう一つの雑誌は、厚い上に紙が薄いのでひやひやしながら複写。開き癖がついていて、わたしが複写した論文は過去から何人もの人が複写した模様。この論文の部分だけ、綴じ糸が少し伸びている。
昭和九年の論文を最後に、昭和40年まで、いま調べている(というか井上光貞大先生の落ち穂拾い)人物について画期的な論文が出てないようなんだけど、その昭和40年の論文は、人環か文学部にしか所蔵がないので、今日は間に合わない。なぜか奈良市立図書館が持っているので、明日にでも、歩いて15分の中央館で確認する予定。
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