博士宰相鳩山首相は「学術に理解」はウソ? 民主党概算要求見直しの余波 科研の2種目が締切目前の今になって募集停止
世の中の研究者にとって、
10月は科研締切で超多忙
なのである。10/20前後はだいたいどこも学内締切の筈で、書類作成のラストスパートにかかっているわけなんだけど
大型の助成金が下りる2つの種目が募集停止
になって、ちょっとした騒ぎになっている。
今回募集停止の通告があったのは
新学術領域研究(研究課題提案型)
若手研究(S)
の2分野。助成規模からすると
医学を含む実験系の大型プロジェクト(もしくは文系も含む国際規模プロジェクト)向け
なのだが、これがいきなり通知が来て、募集停止になった。学振の科研サイトより。
平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について事務連絡
平成21年10月16日関係各研究機関
科学研究費補助金担当課 御中文部科学省研究振興局学術研究助成課
日本学術振興会研究事業部平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について
平成22年度科学研究費補助金については、一部研究種目を除き本年9月から公募を開始しておりますが、平成22年度「概算要求の見直し」に伴い、下記研究種目については平成22年度の新規募集課題の公募を停止することとなりました。
つきましては、本件を貴研究機関に所属される研究者に周知いただくとともに、今後、応募研究課題(研究種目)の変更を希望される方の手続き等に際し、貴研究機関内における締切り等についてご配慮くださいますようよろしくお願い申し上げます。
なお、下記研究種目の「研究計画調書」の提出(送信)が既に完了している方については、当該応募情報を取り消すことを予定していますが、その方法等については、準備が整い次第あらためて通知させていただきます。記
1. 平成22年度新規募集課題の公募を停止する研究種目
(1) 「新学術領域研究(研究課題提案型)」(文部科学省より公募)
(2) 「若手研究(S)」(日本学術振興会より公募)
2. 留意事項今回の措置は、上記二研究種目において「平成22年度新規募集課題の公募を停止」するものであり、これらの研究種目で平成21年度以前に採択された研究課題については、継続研究課題としてそのまま研究を実施いただく予定です。
(以下略)
当然ながら、すでに応募済みの研究者もいるわけで、日本中でこの大型科研取得を目論んでいた人達に衝撃が走っている。
いやはや、民主党も研究者に恨まれるような施策を最初に打ち出してきますかね。
鳩山首相は高等教育分野には配慮を示すだろう
という希望的観測をもっていた人達もいたのだけど
今後科研費は圧縮される方向へ
ということになりそうですな。
そうでなくても、学術分野の人材育成は、PDのキャリアパスを示せなくてほぼ失敗しているのだが、その上
若手や新しい学術に出す「将来を育む助成金」から削る
わけで、
日本の学術分野はいよいよ冷遇される
ことになりそうな悪寒。
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コメント
補正予算執行停止でも結構影響がでているようですね。
技術立国日本の競争力が低下するのでは、と心配です。
投稿: 仔鹿 | 2009-10-18 16:16