本を発掘する
商売道具の本なのだけれども、たぶん家の中にあるだけで1万冊近くあると思う。こうなると、亡くなられた尾崎雄二郎先生が常に仰っていた
ここにあるのは分かっているが、どこにあるかが分からない
状態になる。
ここ1年以上捜しているのが
三家詩注
なのだが、全然出てこない。最後に見かけたのは、机の下でだった筈なのだが、どこに行ってしまったのか。捨てることはないから、なくなっていないことは確かだが、肝心の時に出てこない。
ぶつぶつ言いながら、足元の本の山を少し整理したら
唐大詔令集補編下
が半年ぶりくらいに見つかった。更に中国リプリントの
唐代の詩人
李白歌詩索引
唐代の散文作品
も発掘できた。
持っている本の数に比して、収納スペースが少なすぎるので、
腐海に沈む
のだけど、これ以上、ここの家が広くなることはないからなあ。さらに
広韻
も発掘。2部持っているんだけど、普段用の『広韻』である。『広韻』が埋もれている時点で
最近韻文を読んでない
のが丸わかりである。
しかしわたしの『三家詩注』はどこへ行ったのやら。韓詩を見なくちゃいかんのだが。
ううむ、これは点校本なんかで楽をせず、
皇清経解・続皇清経解
を、手抜きナシで自力で読め、という神のお告げか?
あきらめて、書庫から三家詩持ってこようっと。
書庫も腐海の親戚みたいなもので、『皇清経解』『続皇清経解』を探すには、本棚の前にある箱をいくつか除けないと出てこない。間抜けなことに、この『皇清経解』『続皇清経解』の付録だった、
目録
がどこかへ行ってしまった。薄い目録なので、腐海に沈むとあっという間に行方不明になる。
手始めに『続皇清経解』の「詩」を三冊引っ張ってきた。必要なところに付箋を付けて読み進むと、最後のところで
自分で点を切っている三家詩関係のテクスト
を発見。この点を打ったのは、学部生の頃だったか、院に上がったばかりの頃だったか。その頃は今と違って真面目だったのね。もっとも今でも、点を切るための赤青鉛筆は、ちゃんと筆立てに差してあるし、時々使う。赤で点を切り、青で左側に傍線というスタイルだ。
この景印本は、研究室の先輩から買った台湾リプリントの『皇清経解』『続皇清経解』で、確か15万とかそんな値段で買ったような気がする。
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