外国語教育の今後
ウニさんのblog「壊れる前に」の以下の記事経由。
英大学の外国語教育の現状
現在、
「教養」の退潮に合わせるように、日本の大学でも語学教育が縮小されている
のだが、イギリスの現状は凄まじい。
ウニさんが、訳して下さってるのを引用すると
大学院教育がなりたたない、学部レベルだけの分野になりつつある。
というのが、語学教員にとっては最もショックな結論だろう。
大学院がなければ、語学教員の養成もなくなる
わけで、今後は
外国人教員による発音指導とCALLによる文法習得が中心
になるのではないかと思われる。
外国語への興味の縮小は、
第二外国語が必修でなくなって以降
爆発的と言っていいほど拡大している。嫌々ながらでも、授業に参加していた時代から
外国語は一科目
となると
英語もしくは更に簡単だと思われている中国語などへのシフト
が進んだ。
昨日、教養のL4(フランス語が第一外国語クラス)の同級生から来たメールで
京大文学部で、ついに仏文に進学した3回生が1人になった
という驚天動地の情報がもたらされた。最近、フランス国費留学生の質が落ちているのは知っていたが、まさか京大でここまで酷くなるとはね。
印度学でも中国学でも
フランス語の文献を読めないと困る
ので、学部に上がってからも普通に勉強したけど、いま一番語学を勉強しているのは、旧哲学科(最近学部の学科構成が変わった)と言語学の学生くらいじゃないのか。哲学科は原典主義なので、
どの専攻(純粋哲学から西洋哲学史、宗教学、仏教学、インド哲学、中国哲学、美学その他なんでも)だろうと、フランス語で書いてあるモノはフランス語で読め
である。最近の院試がどうなっているか知らないが、語学の難易度は
哲学科の語学が一番難しい
というのがかつての傾向だった。で一番易しいのが
文学科の語学
だったりした。国文辺りだと
英語なんて院試の時しかやりません
とか普通だったもんな。当然、
入試レベルより英語力が落ちた状態
なのだった。
上記のメールで、友人は
独文なら分かるけど
と驚いていた。フランス語は、必要な語彙が少なくて済むし、格変化も大したことないという点ではドイツ語よりは楽な語学なのだが、そのフランス語でこれですか。
進学者1人となると、
マンツーマンの授業
が出てくる。これは
学生にとっては力のつく素晴らしい機会
なので、是非、進学者は2年間頑張って欲しい。ちなみに、印度学では
マンツーマン授業は毎年どこかの授業で起きる事象
だったりした。
学生が一人で服部先生とブラーフマナの再注を読む
とか、予習の量を考えただけで気が狂いそうな授業が行われていて、当然出席者はもの凄く力を付けた。(わたしは不良学生だったので、そんな恐い授業には出なかった)
日本の語学教育も、どんどん劣化するんだろうな。
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