バンクーバー五輪女子フィギュア金を韓国は全力で取りに来るだろう 一方日本では「とくダネ!」のひどい報道が浅田真央から一時競技への意欲を失わせていた

GPシリーズ開幕戦エリック・ボンパール杯が終わった。
五輪シーズンの今年は、前哨戦で精力を使い果たすのは避けたいところだ。
日本女子は浅田真央・中野友加里が、韓国女子はバンクーバーに本拠構えるキム・ヨナが出場した。
バンクーバーに本拠地を構えた時点で、
　韓国はキム・ヨナに金メダルを取らせる作戦
に出ている。国は違えども、バンクーバーの市民にとっては
　我が町ゆかりのヒロイン
だ。自ずと応援の熱の入れようも違ってくる。
　バンクーバー五輪はホームでの戦い
となる。それを見込んで、何年も掛けて
　キム・ヨナに他国選手を撃破させて、金メダルを取らせる作戦
をじわじわと実行している。もちろん、韓国のことだから
　撃破する相手が日本人だったら最高
なのである。これはいかんともしがたい。

いま韓国の「キム・ヨナ金メダル大作戦」の一番の標的になっているのが
　同じ年齢の浅田真央
であることは言を俟たない。今回のエリック・ボンパール杯では
　シーズン開幕戦にキム・ヨナが歴代女子最高得点で優勝
した。この採点自体は
　シーズン始めに出やすい「銀河点」傾向
であるのだが、恩恵を受けているのは今のところキム・ヨナ一人である。

採点競技であるフィギュアスケートでは
　五輪に向けてフィギュアの採点基準を「有利に導くロビー活動」
も重要とされる。日本スケート連盟が何をしてるのかは謎だが、韓国は着実にそれをやりとげているだろう。この手の
　国際的ロビー活動
については、日本はいつもダメなわけだ。
　尋常に勝負するのが「潔い」
という美学は
　メダルの色が金かそうでないかで天地ほども違うという価値観を持つ国々
に対しては全く無力だ。ともかくも
　韓国は何があっても自国で空前のアスリートキム・ヨナに金メダルを取らせる
ことに本気である。一方で
　浅田真央の名声を傷つける活動
も行われている。今年の4月にLA Timesの記者のblogには次のような記事が載った。訳は誰かがつけたものを流用。

Absurd is the word for skating, swimming
April 22, 2009
5. And they better have EMTs on call throughout South Korea during the Olympics, to judge by the hyperventilating e-mails I am getting from Korean fans convinced there is a Japanese-funded conspiracy to buy off judges so Japan's Mao Asada will beat Korean heroine Yu-na Kim, the new world champion, in the 2010 Winter Games. As in: "Nowadays there seems like some referees are suspected of getting money from Japan.'' And, from a different e-mailer: "I wonder if Japan buys all judges? Or is there some judge who has (a) conscience?''

(5.韓国のファンから私が受け取った鼻息の荒い電子メールから判断すると、どうやらオリンピック期間中は韓国中で救急箱を用意しておいた方がよい。彼らは2010年の冬季五輪で新しい世界チャンピオン、キム・ヨナを倒すため、日本の浅田真央が日本の資金力で審判を買収しようと企んでいると確信している。 例えば：「今では一部の審判に日本からお金を得た疑いがある」他のアドレスのメールでは「日本は審判全員を買収するだろうか？それともまだ良心がある審判はいるのか？」 )

こんなあからさまな名誉棄損が行われているわけで、この手の
　浅田真央側が審判を買収している
という根も葉もない噂を、あらゆるメディアに英文で投稿している韓国ネチズンの動きが、もう半年も前にあったわけなのである。
アホすぎるのだが、こうした動向が、決して浅田真央に有利な方向に行かないことは確かだ。

日本では
　フジテレビ「とくダネ!」が浅田真央の心を傷つけ、得難いアスリートである彼女から競技への意欲すら一時奪った
ことが判明している。10/14付読売より。

真央１９歳、「金」の鐘鳴らせ…ＧＰシリーズ開幕へ

(略)
　「昨季挑戦したことを生かすシーズンに」。開幕にあたって、浅田はそう誓った。昨季の最大の挑戦は、武器のトリプルアクセル（３回転半ジャンプ）を磨くことだった。１２月のグランプリファイナルでは、女子では国際大会初となる「フリーで２度」の成功。完全アウェーの韓国でライバル金妍児を破り、３季ぶりの優勝を勝ち取った。「自分が満足しても、結果が出なかったら、後で絶対悔しくなる」と言う浅田にとって、内容も結果も、最高の大会だったと思えた。
　しかしその勝利の後に、意外な衝撃が待っていた。帰国後、「金のミスに助けられた」という評価があると聞いて落ち込み、一時、練習の意欲を失った。２月にバンクーバーで行われた四大陸選手権まで引きずり、３月の世界選手権では連覇の重圧も加わって４位に終わった。心のコントロールの難しさも、浮き彫りになったシーズン終盤だった。

(以下略)

この心ない報道をしたのが「とくダネ!」だったのは以下の通り。
2008-12-18　12/18フジ「とくダネ!」でなぜか月曜日の「優勝した浅田真央をさんざんクサして、キムヨナを応援する」内容を「謝罪」していた件→例によって「電通の陰謀」説がネットに登場

浅田真央が二位に終わった今朝も相変わらず
　キム・ヨナ絶賛 浅田真央下げ
だったらしいが、
　スポンサーである花王のアジエンスのCMキャラクターは浅田真央
じゃないのか? 相変わらず
　いい度胸してるな小倉智昭と「とくダネ!」スタッフ
は。

ま
　浅田真央が金メダルを取らない方が、フジテレビには都合がいい
んだろうな、きっと。日刊スポーツも
　浅田真央転倒の写真
をでかでかと載せているから
　やっぱり浅田真央は五輪で勝つな
ってことね。しかし
　自らGPシリーズの価値を下げるような報道
をするなんて、正気か、日刊スポーツ。テレ朝で放映してたんじゃないのか、GPシリーズは。

だいたい、今回の試合はシーズン開幕戦なのだ。
浅田真央の場合は
　シーズンが深まるにつれて、難易度の高いプログラムを滑り込んで、完成させていくタイプの選手
である。しかも、世界選手権でもなくGPシリーズである。どちらかというとおまけに近い大会である。
GPシリーズは、来週、ロシア杯に出た後、浅田真央はじっくり調整に取り組む算段だろう。翌週の大きな大会出場というのは、疲労が取れないのではないかと心配だが、浅田真央とタラソワコーチは賭に出た。

しかし、スポーツマスコミもしょうがねえな。
　自国の才能ある選手にリスペクトするでもなく、「惨敗」と煽り立ててモチベーションを低くする一方
なんだからな。で、
　金メダル以外はメダルじゃないとかいう態度
ですかね、マスコミよ。もし、これで
　キム・ヨナが五輪でもすべての選手をぶっちぎって優勝
てなことになっても
　キム・ヨナ礼賛、日本選手罵倒
を続けるんだろうか。
　いい大人が、誰にも代え難い才能のある選手達(複数形で書くことが出来る現在の日本フィギュアの選手層の厚さは、僥倖に近いと、果たしてマスコミは気がついているのか? 浅田真央の下の世代には、浅田真央や安藤美姫ほどの衝撃的な才能に恵まれた選手がいないのだぞ)を応援するどころか、足を引っ張ってモチベーションを下げる
なんて、
　一体誰が得するのか
知りたいですな。それとも
　韓国など他国に媚びを売っておいた方が、日本の新聞やテレビ局は、現在の「広告不況」を乗り切れる
とでも?

今シーズンの浅田真央のフリー「鐘」は、完成が楽しみな、難易度の高いプログラムである。浅田真央だけでなく、ほかの選手の伸びや新しいプログラムも期待できる。

わたしはこのシーズンをゆっくりと眺めていたい。