「マスコミたらい回し」とは?(その150) 「聖地奈良」に新たなヒーロー誕生 朝日新聞東裕二記者 奈良版で懲りずに続報 医療費削減の結果起きた「ターミナルケアの問題」を「救急搬送問題」にすり替える意図は「新聞協会賞」狙いか
東裕二記者は
どうしても奈良の医療報道で有名になりたい
らしい。昨日の朝日新聞奈良版に続報を書いている。webでは出てないところを見ると、なんか含むところでもあるのかな。文字起こしをする。
透析患者ら憤る 7病院搬送不能「みんな不安だ」生駒市で10月、意識が低下した人工透析患者の男性(83)が7病院・医療施設に搬送を断れレタ問題は、同市を中心にした県北西部地域の救急医療のもろさを再び浮き彫りにした。透析患者らは「救急を断るのはけしからん」と憤りの声をあげている。
市消防本部によると、男性の家族から前日にすでに人工透析を済ませていたことや症状などを聞き取り、かつて診察を受けたことのある市内の病院をはじめ、当日の2次救急の当番病院、県立病院などに受け入れを照会した。しかし、男性が透析患者だったことを告げると、「専門医がいない」「専門外」という理由でいずれも断られたという。
透析患者に異変があった場合、かかりつけ医にまず相談して対処するのが一般的だという。しかし、同市のある透析患者は「表向きそうすることになっていても、実際は夜間や休日はなかなか診てもらえない。みんな不安を抱えている」と打ち明ける。
県腎臓病患者友の会の多田芳仁・事務局長は今回のケースについて、「消防の照会に対してアドバイスするなり、いったん受け入れてかかりつけ医に相談するなど、手はあったはずだ」と指摘する一方、「入院して透析できる施設がほとんどないため、救急に対応できないという実情もあり、県などに透析患者用救急施設の設置を要望している。新型インフルエンザが流行するなか、私たち透析患者は常に不安にサラされている」と話す。
県地域医療連携課は「現在、透析患者の救急についての統一ルールはない。春に改正された消防法は、疾病ごとの救急搬送の受け入れのルールづくりを検討するよう義務づけた。今回の事案を調査し、検討したい」という。(東裕二)
今回の事例では、不幸にして亡くなられたと言うことだけがクローズアップされているのだが、
特定の疾患では受け入れ病院が見つかりにくい
というのは、透析患者に限ったことではない。どうも、東裕二記者は、
末期癌かつ土曜日夕方という医療の薄い時間帯の救急出動要請
という要素を意図的に書かないで
透析患者だったから受け入れられなかった
ということをクローズアップしたいらしいな。
これは憶測だが
家族に腎臓病、特にII型糖尿病患者がいる/いた
のだろうか。まさか自分がII型糖尿病とか、両親がそうだったとかじゃないだろうな。
マスコミ人の場合は
不摂生でII型糖尿病になる例
は多いだろうな。わたしのような疑り深い読者には、
自分に迫り来る恐怖に駆り立てられて、生駒市立病院問題に絡ませて「透析患者受け入れ不能記事を書いている」
ように見えますがね。
県腎臓病患者友の会事務局長の
入院して透析できる施設がほとんどないため、救急に対応できないという実情
という言葉が端的に現状を示している。誤解があれば訂正していただきたいのだが、
入院して透析が出来なくなったのは国の方針
でしょうが。
闘う相手を間違えている
というか
奈良の医療問題で、毎日新聞奈良支局を超えて、オレは「新聞協会賞」を取るんだっ
という間違った功名心に駆られているように見えるんですがね。
透析患者じゃなくても、83歳の末期癌患者の搬送は手間取ると思いますが。
で、なぜそういうことが起きるのか、「だめ医者」先生から貴重なコメントを頂いているので再掲する。「だめ医者」先生、ご教示ありがとうございます。
家族からの通報内容では、救急車を呼ぶ必要性があまり感じられないのですが。
発熱したら、体が震えるのは当然ですし、頭もぼんやりしますから意識レベル低下と消防が発表しても嘘ではないでしょう。しかし、これは救急医療の問題ではなくて、ターミナルケアの問題です。生駒市立病院にとっては不利に働く記事かもしれません。最近は末期癌でもぎりぎりまで在宅で診るのが主流ですが、それは、末期癌の急変時に施設での受け入れや往診が常に可能であることが前提であって、そのバックアップがないまま在宅ターミナルケアを進めたからこのような事例が起きたのです。
医師不足の中、急変時に往診を推奨する施策は医療経済的に困難ですので、当面は末期癌患者には施設ターミナルケアで対応するよう働きかけるしか無いでしょう。
多くの患者さんやご家族は、最期まで自分の治療にあたってくれた急性期病院での治療を望まれますし、スタッフもそれが一番良いと分かっているのですが、DPC急性期病院では、ベストサポートケアの段階に進行したとき、退院時期が予測しがたい末期癌患者さんにはホスピスや在宅での療養を紹介せざるを得ないのが現状ですね。
(DPC急性期病院で高額な特別室の費用を払える人は、別なのでしょうが。)
これも医療費抑制の結果なのですが、患者さんにとっては癌で亡くなるとき病院に酷い仕打ちを受けたように感じるかもしれません・・・(泣)。
というわけで、
東裕二記者
に聞くんだけど
なぜターミナルケアの問題を「救急搬送問題」にすり替えて、「医療費削減の結果」を「個個の医師や病院の問題」にすり替えようとする
のか、説明して欲しいですな。
自分の功名心
のために
国の医療政策を批判するのではなく、現場で疲弊しつつも、なんとか現状で最大のケアをしようと努力している医療機関と医療スタッフを侮辱する記事
を書くのは、
医療破壊行為
だ。それとも
「新聞協会賞」のためなら、奈良の医療は破壊して構わない
とでも?
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コメント
単なるミスだと思いますが、
毛似る病院→県立病院
だと思います。
ネット出ました。
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000140911140001
経過・症状がよくわからないのですが、肝臓癌って前からわかっていたかどうかは微妙じゃないかな、と思います。
ラプチャー(破裂)でみつかる肝臓癌ってのもありますので、そういう状況だったのかもしれません。
もともと肝硬変があった透析患者さんかもしれませんので。
仮定の話ですが、もしそうだったら、緊急血管造影できる病院じゃないと助かりませんので、さらにハードルが高くなるんじゃないかと思いますが。
男性透析患者の83なら寿命という事でいいと思うのですけど、私の感覚が世の中とずれているのでしょうか...。
しかし、『県などに透析患者用救急施設の設置を要望』って...orz
投稿: physician | 2009-11-15 16:17
タイトルなんかは、明らかに恣意的なモノを感じます。
「透析のみ」が患者の問題点であったならば、記事にはならなかったと思います。
マス○ミが不安を煽り、それをまたネタにするマッチポンプの感が否めません。
>県などに透析患者用救急施設の設置を要望
クレクレ君?
投稿: 風はば | 2009-11-16 09:42