NHK クロ現 謎の古代都市は邪馬台国か?@11/16 19:30〜19:56
先ほど、0:10からのBS2での再放送を見た。
番組内容。
11月16日(月)放送 謎の古代都市は邪馬台国か?奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で、今年、古代史の常識を覆す発掘が行われ注目を集めている。見つかったのは東西方向に規則正しく並んだ4棟の建物の柱穴。周辺からは全国各地の土器が出土し、ここが当時の日本の中心地であったことを窺わせる。これまで最古とされてきた藤原京から500年もさかのぼる3世紀前半、日本最古の都市が存在したことがほぼ明らかになったのだ。さらに、最も大きな建物は政治や宗教行事に使われた可能性も指摘され、女王・卑弥呼がいた「邪馬台国」の中心だったのでは?との見方も出ている。九州・吉野ヶ里などの環濠集落とは大きく異なる古代都市の姿をCGで再現。2月から続く発掘調査の密着ドキュメントを交え、謎に包まれてきた古代日本の姿を探る。
(NO.2817)スタジオゲスト : 白石 太一郎さん
(大阪府立近つ飛鳥博物館 館長)
有り体に言ってしまえば
今後放映されるだろうNスペやハイビジョン特集の前振り番組
である。
弥生の年代観を変えようとしているのは
国立歴史民俗博物館
で、AMS年代法で
一気に弥生時代の始まりを紀元前10世紀と500年以上遡らせた
のだった。論文は例えばこれ。
弥生時代の開始年代 ―AMS -炭素14年代測定による高精度年代体系の構築― 藤尾 慎一郎・今村 峯雄・西本 豊弘(PDF)
このAMS年代法を
箸墓古墳の周濠や付近から出土している布留0式の土器
に応用して、
布留0式の年代は240〜260年
とし、
箸墓古墳も同時期に築造されていて、卑弥呼の年代と重なる
と結論づけた上で
大々的なマスコミ発表をして世論誘導をはかった
のが、この5月末のことだった。
クロ現がフィーチャーしたのが
国立歴史民俗博物館の元教授で、古墳研究の第一人者、歴博では中心的な役割を果たしていた白石太一郎氏
だから、
最初から歴博説主導のプロパガンダ番組
になることは明白である。
ま、卑弥呼との関係は話半分に聞いているのがいいわけだけど
辰巳和弘同志社大学教授
とか、
どう考えても強力に畿内説を主張しそうな顔ぶれ
を揃えていて、しょうがねえよ、NHK。
申し訳程度に、吉野ヶ里遺跡現地の研究者を出しているけど、これって
ほんとにアリバイ
にしかならないんだもん。
こういう
公平な学術的立場
の振りをした
プロパガンダ番組
って、しょうがないよな。NHKは歴博一押しってことで。
たとえ、将来、最終的な結論が畿内説になろうとも
今回のクロ現は卑怯な番組の作り方をした
ことは間違いないし、
視聴者が専門家の関係(どの説に与する研究者かとか、どういう組織の関係者だとか)を見抜けないのをいいことに「公共放送」の名の元に一つの説に強力に荷担
してるんだもん。
ま、マスコミなんてこんなもんだって代表的な番組作りである。
話として面白く
学問的正当性は抜きにして、見た目、わかりやすい内容
なら、いいんだな?NHK。
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