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2010-01-19

ハイチ大地震 最後に無事を確認された日本人は医師 地震直後から病院で救命・治療に当たる(その2)共同が取材したら、共同と提携したはずの毎日も取材 マスコミは医療行為の邪魔をするな→NHKのニュースウオッチ9も追随 CNN等は「ドクター記者」を派遣

共同が、
 最後に無事を確認された日本人医師の先生にインタビュー
している。


医師として多くの仕事」 大地震のハイチで小田さん

18日、ポルトープランス市内の病院で患者と話す小田ムックアカさん(共同)

 【ポルトープランス共同】「ハイチには医師としてやらなければならない仕事がたくさんある。今はなおさらだ」。大地震に見舞われたハイチで、在留邦人で最後まで安否が確認されなかった整形外科医、小田ムックアカさん(31)が18日、共同通信の取材に応じた。

 首都ポルトープランスの大病院で地震直後から負傷者らの手当てを続ける小田さんは、母親が日本人、父親がハイチ人で、国籍は日本だ。

 12日の地震発生時は友人宅にいたが、自宅に帰って父親の無事を確認し、すぐに病院に駆けつけた。2日間寝ないで働き、その後も毎日、朝から夜まで患者の治療に当たる

 現地の日本大使館は地震で損壊し閉鎖中だったため、無事を伝えられなかった。17日夜、大阪府富田林市に住む母親フクコさんにようやく電話が通じたという。

 「国際社会の支援をより有効にするためには連絡調整が必要だ」。小田さんは疲れた様子も見せずに訴えた。

2010/01/19 10:45

小田先生、お忙しくお疲れのところを、共同の取材に答えられたのですね。しかもハイチ大地震救援についての
 連絡調整の不備
まで指摘されていらっしゃいます。苛酷な状況で、大局に立った発言をされる先生には、頭が下がります。

で、マスコミは、もうしばらくは取材に行くなよ。そうでなくても、医療を求めている人達が大勢いて、手が足りないんだから。
 自分たちの会社の売り上げを上げる「美談報道」のために小田先生の治療の手を止める
ことがないように。

続き。
さすが毎日新聞、現場に行って取材して、
 医療行為の邪魔
に余念がない。


ハイチ大地震:日本人医師奮闘 手術に診察、息つく暇なく

病院を訪れた患者に応対する小田医師=ポルトープランスの国立総合病院で2010年1月18日、庭田学撮影

 【ポルトープランス庭田学】ハイチ生まれで同国に住む日本人、小田むっくあか医師(31)が、大地震に見舞われた首都ポルトープランスの病院で、被災者の治療に奮闘している。小田さんは「命を救うために医師としての責任を果たしたい」と話している。
 小田さんの父はハイチ人、母は大阪府富田林市出身の日本人。小田さんはハイチ生まれで、この国で暮らしてきたが、国籍は日本だ。
 外科医として、ポルトープランス中心部の国立総合病院で働き、今月12日の大地震直後から、休む間もなく被災者の手術や診察を続けている。地震発生時について小田さんは「私も地震にびっくりして、自分の家族のことを心配した。だが、すぐに働き始めた」と振り返った。
 在留邦人21人のうち在ハイチの日本大使館が17日朝、最後に無事を確認できたのが小田さんだった。地震後の目まぐるしい忙しさの中、大使館員との接触が遅れたためだ。
 18日、病院を訪れると、小田さんは次々に運び込まれる患者から患者へと診察をして回り、息をつく暇もない様子だった。基本的な日本語と母語のフランス語に加え、英語、スペイン語も堪能なので、外国からの医療支援スタッフとチームを組んで治療に当たっていた。また、病院職員らに新しい担架の使用方法を教えるなど、エネルギッシュに駆け回っていた。
 小田さんは、ハイチを襲った大地震を「本当につらい出来事だ」と言いつつ、「私は患者のためにベストを尽くしたい。すべての人を助けたい」と決意を語る。この日、クリントン元米大統領が同病院を訪問。「ハローとあいさつをしたよ」と少しだけ笑顔を見せた

毎日新聞 2010年1月19日 15時00分(最終更新 1月19日 15時00分)

まったくな〜。最後の
 少しだけ笑顔を見せた
で、空気読めよ、毎日新聞の庭田学記者。
それにしても
 何のために共同と手を結んだ
んだかな、毎日新聞。共同がインタビュー取ってるんだから、寸暇を惜しんで治療に当たられている小田先生の手を止めるような愚を犯さずに、共同配信の記事で埋めておけ。それとも
 貴重な外科医の手を止めて、その時間があれば助かるかも知れないハイチの被災者を見殺しにさせたい
のか、毎日新聞。こんな戦場のような医療現場で、治療に関与しない人間がうろうろすること自体
 医療行為への妨害
以外の何者でもない。自分の取材行為が
 見ず知らずの他人の命を奪う可能性
について、たぶん、庭田学記者は思いも及ばないだろうし、もし不幸にしてそういう事態があったとしても、一切責任は取らないだろう。

更に続き。
 ニュースウオッチ9でも結構小田先生の取材Vに尺を取っていた
のを見た。NHKもええかげんにせえよ。小田先生が
 ちょっとでも休んでいる間に、患者さんの命が助からなくなるかも知れない
という趣旨の懸念を語っているって事は
 マスコミの取材も同じように邪魔
ってことだろ。
 自分たちマスコミは「特権階級」だから取材の時間を取ってもらってもイイ
と思い込んでるんだったら、NHK取材班も末期症状ですな。

どうせならこれくらいやれ。
共同より。


【ハイチ大地震】「ドクター記者」活躍中 外科手術も
2010.1.19 17:20

18日、ポルトープランス近くの沖に停泊中の米空母カールビンソンの艦内で負傷した12歳の少女の手術を行った脳神経外科医でもある米CNNテレビのサンジャイ・グプタ氏(右から2人目)=AP、米海軍提供

 ハイチ大地震で現場入りした米テレビのリポーターが、本業の報道活動をこなしながら、負傷者の治療に活躍し話題になっている。災害現場にいち早く到着する報道陣が被災者からたびたび投げかけられる「報道するだけで助けてくれないのか」との批判に対応する一つの答え。新たな災害報道のスタイルともいえそうだ。
 「ドクター記者」の代表格は米CNNテレビのサンジャイ・グプタ氏だ。脳神経外科医で、CNNの医療報道責任者として自分の番組を持ち、オバマ大統領から米医療行政トップの医務総監として政権入りを要請されたほどの有名人。
 ハイチ大地震では発生翌日に首都、ポルトープランス入り常に医療用具を携帯し、現地リポートの傍ら、被災者の応急治療も行ってきた。18日には病院側の要請を受け、コンクリート片が頭部に刺さった12歳の少女の手術まで行った。(共同)

ま、これくらいやれば、少なくとも
 邪魔だから二度と来るな
とは言われないだろうね。もっとも、そんな貴重な人材が果たして日本にいるかどうかは別だ。
テレビで雛壇芸人並のコメントしかしない
 タレント医師
が、現場に行ったら、少しは世間の見る目も変わるだろうけどな。もちろん、現場入りするつもりなら、
 医師としての腕は確か
という条件付きでだ。

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コメント

いつも興味深く拝見しています。

毎日が共同通信に加盟するのは本年4月1日付なので、現時点で毎日の独自取材があってもいいとは思います。

それ以上に、記事中に
「少しだけ笑顔を見せた」
とありますね。もう、他の記事にもこの手の表現ばっかりです。たとえば
「悲しい表情を見せた」「怒りが収まらなかった」「気持ちが分かったような気がした」
など。

事実の伝達というより、安っぽい情緒に訴える原稿を書けというようなデスクの「指導」があるのでしょうか。

投稿: こんとーる | 2010-01-23 19:41

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