貧困への公的助成はクーポン支給を
18日までの期限で設置された公設派遣村で
18日までの就職活動費を一括で2万2000円渡したら、バックレた人がいるみたいなんです事件
なんだけど、そもそも
一括で2万2000円渡した
って辺りが、どうしようもない。
貧困への理解を欠いた施策
としか思えず、
手間を省きたい行政側の都合
がありあり。ま
手を抜いたら、それだけのしっぺ返しは当然やってくる
って話だろう。
この辺の事情について、産経は辛辣。1/7付の記事より。
就活費で酒、たばこ…「公設派遣村」悪質入所者に返金要求へ2010.1.7 00:46
年末年始に住居がない失業者に宿泊場所や食事を提供する東京都の「公設派遣村」で、一部の入所者が就労活動のため都から支給された現金を酒代やたばこ代に使い、施設内で禁止された飲酒などの問題行動を取っていたことが6日、分かった。都はすでに泥酔状態となった男性1人を退所処分にしたほか、悪質な入所者には退所時に支給額と領収書の差額の返金を求める方針。
派遣村は5日、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区、4日に閉所)から大田区の都の臨時宿泊施設に移転。都は入所期限の18日までの就労活動用の交通費と昼食代として、入所者1人当たり計2万2千円を支給した(562人、総額約1236万円)。ところが、多くの入所者が活動費を受け取った直後に近くの小売店で酒やたばこを購入していたことが判明。店員は「朝から1万円札を握りしめた入所者が大勢並んで買い物に来ている。たばこがかなり売れ、酒やスポーツ紙などを購入する人も少なくない」と証言した。60代の入所者の男性は「都に提出する領収書がいらない交通費に出費したことにして帳尻を合わせたい」と話した。
複数の入所者によると、移転した5日夜には酒を飲んだ入所者が騒ぎ、荷物が盗まれるといった騒動が発生。「みんな殺気立っていたが、現金を渡されたことで静まった」と30代男性は振り返った。施設では飲酒を禁止しており、発覚すれば退所処分となる。
派遣村は午後4時半が施設に戻ってくる“門限”となっているが、6日は午後8時を過ぎても約100人が戻っていなかった。
一方、都は6日、施設で生活保護説明会を開催。23区と八王子市の担当者が入所者と面談を行ったほか、就労支援のため1時間置きに最寄り駅まで送迎する貸し切りバスを用意。入所者の朝夜食に1食当たり約500円の弁当も支給した。都の当初の派遣村予算は6千万円だが、関係者は「予算を大幅に超えることは確実」と話す。
職場を解雇され、インターネットカフェを転々としていた男性(46)は「就労活動のふりをして時間をつぶしている人もいる。本当に困窮している他の入所者が迷惑している」と語った。
で、食うや食わずのその日暮らしから一転
まとまった額の金
を手にしてしまったとたんに、そのままいなくなる人間がいても不思議はない。
恒産なければ、恒心なし
である。衣食足りて礼節を知るというのは、大昔から人間の真理だろう。
じゃ、どうするのが手っ取り早いかといえば
特定用途のみに通用するクーポン支給
である。何にでも交換可能な通貨で渡すから、例えば
タバコを買ったり、アルコールを買ったり
しちゃうわけで、それがダメというのなら、
本来の用途以外の物品やサービスには交換不能な「貨幣」で渡す
のがスジだろう。タバコやアルコールは言うに及ばず、ギャンブルにも使えない、
行政が指定した用途にしか使えないクーポンを渡す
というやり方である。
もっとも、その内
クーポンと現金の「闇市場」
が出来るかも知れないんだけど、果たしてどの程度需要があるかなあ?
使用者IDも縛りたいなら、
suicaみたいなICカードを導入
する手もあるだろう。
今すぐには間に合わないだろうけど
期間限定のICカード
なら、少なくとも公共交通機関には乗れる。
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コメント
そりゃ、2万も渡せば飲みに行っちゃうよなぁ、、、(苦笑)
ま、何百万円かが世の中に回った、ってことですね。
「貧乏人に金を渡せば全部使うから世の中が潤う」(イギリス人)を地で行っている(笑)。
それにしても派遣村、「いてもいい」んじゃなくて、「いなきゃならん」ってのは、なんだかおかしくないか?
投稿: ttanabe | 2010-01-08 18:43
フードスタンプですね☆ アメリカじゃ、それで食いつないでいる人がごまんといるようですな。そうするといいでしょう。タバコや酒飲むなら、きちんと職業トレーニングやらその後の世話をしなくてわな。
http://bit.ly/5F6zLh
貧困と格差が拡大=食料補助受給8人に1人−金融機関の高額賞与は復活・米
2009/12/26
【ワシントン時事】米政府の「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向け食料購入補助制度の受給者数が長引く不況で最高記録を更新、3700万人に達したことが26日までに、分かった。巨額の公的資金を注入された大手金融機関が息を吹き返し、数千万円の高額賞与を復活させる中で、米国人の8人に1人が空腹と闘う格差がある。(以下リンク参照)
投稿: 民間医療にだまされんなよw | 2010-01-08 19:12
生活保護費とかに通じる問題ですね。
投稿: 今回は匿名です | 2010-01-08 20:07
> 手を抜いたら、それだけのしっぺ返しは当然やってくる
そのしっぺ返しをされたのが納税者で、
そのしっぺ返しをしたのが悪質入所者で、
そのしっぺ返しを支援したのが行政側、
という理解でよろしいか?
こういう事業こそ仕分けすべきだったのではないか?
本当はもっと怒らなくちゃいけないんでしょうね。
投稿: 774 | 2010-01-09 01:45
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100107-00000022-mai-soci
単に声の大きい方に迎合しただけじゃないですか
派遣村なんて作るくらいですし
投稿: toMo | 2010-01-09 02:19
利用ポイントに期限が1つ1つふられていて使途目的も限定される仕組みまで構築してしまった、クレジットカードを持たせるのが確実でしょうかね。
身元保証は自治と、(派遣切りに遭った人には)前職の会社にも求めるとかして。
経費および時間の節約から、システムを新しく開発させることも極力省くとなると、上記くらいしか思い付きません。
投稿: 横田 | 2010-01-09 14:52
こうなることが予想されたのか、毎日千円ずつ渡す、という話を、NGOが「一括して渡せ」って文句つけたので、そうしたら、やはり予想どうりだったと。で、そのNGOは知らんぷりしていると。
一度はやってみたらいいんですよ。そしたらよくわかるから。
投稿: ちょ | 2010-01-09 16:25
当初1日1000円の予定が、
ワンストップの会の意見で一括支給になったという記事
毎日新聞 2010年1月7日 11時24分(最終更新 1月7日 11時42分)
http://mainichi.jp/photo/news/20100107k0000e040032000c.html
問題発生後のワンストップの会の主張が載っている記事
朝日新聞 2010年1月7日15時0分
http://www.asahi.com/national/update/0107/TKY201001070240.html
投稿: xyz | 2010-01-12 21:54
以下の記事をお読みになった方がいいと思います。
公設派遣村「無断外泊200名」は事実誤認 - 大多数の利用者は真剣に努力
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10432612600.html
公設派遣村「無断外泊」は行政の無策
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10434158556.html
投稿: 川越 | 2010-01-15 11:38