« 包餃子 | トップページ | 米・コロンビア大学の1-2年生必修コアカリキュラムは「西洋古典常識」徹底履修 毎週古典文学・思想の課題図書を読み、議論し、レポートを書く »

2010-02-16

「派遣ズレ」した技術者は優秀であっても短期雇用にしかならない

ベトナムの会社で
 日本的礼儀を身につけた社員
に出会い、
 日本の「派遣ズレ」して、礼儀作法がまったくなってない「優秀な技術者」の悲劇的末路
について思いを致す、という記事がJBPressに掲載されている。
 「派遣ズレ」していく客先常駐の技術者たちベトナム訪問で出会った日本的礼儀作法(2/3)2010.02.15(Mon) 乘浜 誠二
 「派遣ズレ」していく客先常駐の技術者たちベトナム訪問で出会った日本的礼儀作法(3/3)2010.02.15(Mon) 乘浜 誠二

乘浜氏は
 社会人としての最低限の礼儀も身につけてない日本の派遣技術者は、いくら優秀であっても、やがて、日本式礼儀作法を身につけていて、安く雇用できて、実力が伯仲する外国人技術者に駆逐されるのではないか
という未来までを思い描いている。

特に
 どうせまた次の現場に短期間で行くんだから、いまの現場でどう思われてもイイ
という投げやりな心性と
 オレの腕は一流だから必要とされている所に行く
という極度の自負心から
 派遣された現場で礼儀や協調性を欠く「優秀な派遣技術者」
は、いくらすばらしい技術を持っていたとしても
 日本では、職場に与えるマイナスの影響が大きすぎて、長期雇用できない
という、雇う側の視点は、なぜか短期雇用を繰り返す「優秀な技術者」には、耳の痛い話かも知れない。

どのみち、
 いい大人が、最低限の礼儀も守れない
ようでは、恐らく日本以外の国であっても、働く仲間としては好かれないだろう。

優秀な派遣技術者は、派遣という業態の中で
 職場内の一般的な年齢・職位ヒエラルキー
から外れている。
 同期もいなければ、昇進もない
のだが、そのため
 いつまでも若いつもりでいる
ところがある。本人が派遣を始めた年齢からあまり成長してないと勘違いしているだけの話で、実年齢は毎年1歳1歳積み上がっているのである。

派遣技術者を受け入れた現場は
 本人が抱いている「若いつもりの自分」
ではなく
 見たまま、実年齢通りのそのヒト
として扱っているのだ。たぶん、派遣を繰り返して「派遣ズレ」すると、その辺りは自分では気がつかず、いつまでも
 25歳くらいで止まったまま
になるんだろうな。周りは
 痛い奴だな
と思っても
 どうせ派遣だし、すぐにいなくなるから、放置しておく方が得
という判断で、忠告などもちろんしないし、どんなにヘンでも、仕事をする限り、契約期間中は必要な歯車として扱い、その年齢の社会人としておかしな部分は見てみない振りをしている。派遣労働者に求められているのは
 人格よりも技術
である以上、高い賃金を派遣会社に支払っているわけだからな。

かくして、対人スキルが未熟なまま、履歴書の記載事項が長くなっていく。
本人にとっても、受け入れる職場にとっても、実は不幸なことなのだが、派遣労働という業態は、この手の
 疎外
を生み出す。

年齢が上がれば上がるほど、本気で忠告してくれるヒトはいなくなる。

以て他山の石としたい。

|

« 包餃子 | トップページ | 米・コロンビア大学の1-2年生必修コアカリキュラムは「西洋古典常識」徹底履修 毎週古典文学・思想の課題図書を読み、議論し、レポートを書く »

コメント

日本ってIT音痴なんで、「技術者」って言われただけで思考停止してしまって、何がどう優秀なのかってことを正しく判断できる人ってあまり居ないんじゃないですかねぇ、、、。

ソフトウエアなんてのは、誰かがコードを書いたものであって、どっかから降ってくるものではない、ということを実感として理解している人はきわめて少ない。
既に存在するものをパクってくるとか、上手く使うってこととは、別なスキルの話ですが、、、。
ゲームソフトの世界にはそういう感覚はあるのかもしれませんけどね。

いずれにしても、「優秀な技術者」って言葉について、派遣する側、される側、取材する人、もろもろがどういうイメージを持っているか、ということを考えると、けっこう暗澹たる気持ちになりますね。
「詳しいことはよく分からんけど」「技術には明るくないから」「なんだか死なないがすごい技術だ」みたいな話で進んでいることはけっこうありそうな、、、。

幸いにしてプラットフォームの変化のスピードは、一頃よりも遅くなった面があるので、なんとなく技術者のスキルが通用する期間は長くなっているかもしれないけれど、それが本当に幸いなのかどうかはよく分からんですね。
そもそも、取替えが利くような人をそれほど「優秀だ、優秀だ」と持ち上げる必要もないのではないかとか、いろいろ気になるわけですね(笑)。

外国の文化や習慣にアジャストして商売しよう、という意志のある人たちが勝っていくのは当然だろう、という話もあって。

投稿: ttanabe | 2010-02-16 09:09

ああ、これ医者にも当てはまりますね。
派遣業者と組んで病院から病院を渡り歩く医者。
たいてい患者の評判は悪いし、腕もそんなにいいわけではない。変な癖がついてたりする。
医師免許さえあれば誰でもいい、という潰れかけの病院に雇われて病院をかき回して、使える医者が出て行ったりする。

投稿: アルゴン金 | 2010-02-16 09:12

派遣ズレするということは、優秀な技術者を使い捨てにし、
ただ、正社員であるというだけで能力に関係なく優遇する。
だから、人がズレていく。
自分が派遣なら自分の身を以て他山の石としたいところですが。
 
自分が正社員の側なら、そういう風に派遣さんをスレさせてしまう自分たちの使い方を以て他山の石としたいところだと思いますが、そう思う正社員が少ないのが日本社会の問題だと思います。
 
自己責任という単語は、双方にあるということを忘れたくない物です。

投稿: 心は萌え | 2010-02-16 10:28

元記事もそうですが、
「派遣ズレ」という言葉が適切なのかは、
はなはだ疑問。
---
労働市場の流動性を高めたがる人たちがおり、
私は直ちにそれを否定するものではないが、
ここで言う「派遣ズレ」(←もっと良い言葉がないかな?)については、
対応を考えておかないと、
「『派遣ズレ』した正社員」があふれかえりそう。

投稿: 774 | 2010-02-17 09:12

私の経験上、学者とか先生と呼ばれる人も大抵当てはまるような。

投稿: ななしさん | 2010-02-20 09:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109312/47580573

この記事へのトラックバック一覧です: 「派遣ズレ」した技術者は優秀であっても短期雇用にしかならない:

« 包餃子 | トップページ | 米・コロンビア大学の1-2年生必修コアカリキュラムは「西洋古典常識」徹底履修 毎週古典文学・思想の課題図書を読み、議論し、レポートを書く »