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2010-03-15

散逸する古写経コレクション 浜田徳海蒐集「中国古代写経・写本・文書コレクション」

岩本篤志さん経由。
年度末、ということもないだろうけど、稀覯本の売り立てのなかに
 旧浜田徳海コレクション
が含まれていることを岩本さんのblog"Marginal Notes & Marginalia"で教えて戴いた。岩本さんが浜田徳海について参照リンクを貼って下さっているので、そこから引用。

衆議院会議情報 第037回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号より。昭和三十五年十二月十三日(火曜日)の会議録には、
 国会図書館の予算概算要求
についての議論が記されている。


○岡部国立国会図書館副館長 それでは、昭和三十六年度予算概算要求の概要について御説明申し上げます。
(略)
 重点項目の第二は、本格的な図書館奉仕に必要な経費であります。そのおもなものは、図書購入費六千六百九十三万円であります。従来は、何分書庫の狭隘によって、蔵書の十分な充実を見ることができず、今日に至ったのでありますが、特に外国図書の弱体が痛感されますので、三十六年度からは、わが国唯一の国立図書館として外国の一流中央図書館に比肩し得る蔵書構成を持ちたいと考えております。なお、このうちには、国会からの要望に基づき、近来急速にクローズアップされました中近東、アフリカ関係の資料を整備する経費としまして一千四百万円、また、浜田徳海氏旧蔵の敦煌文書の購入費一千万円が含まれております。

○大野(市)小委員 十ページの「敦煌文書」というのはどんなものですか。

○岡部国立国会図書館副館長 最古の仏教の原典でございます。敦煌の石窟からスタインが発掘した敦煌文書というものは、今存在する仏典としては最高の権威のもので、これはロンドンのブリティッシュ・ミュージアムの図書館とか、フランスの図書館に入っております。もちろん北京の図書館にもございますが、それを、浜田徳海さんという方が中国に長く大蔵省の役人として在勤しておられた関係で数十点お持ちで、そのままなくなられた。これをそのままにしておきますと、海外に流出するおそれがありますので、これを国会図書館として収蔵することが、日本の仏教その他東洋学研究のために欠くべからざる資料ではないかということを専門家がサゼストしてくれますので、全部ですと相当巨額になりますので一度には買えないと思いますが、約半分くらいの分量の予算を計上いたしました。

というわけで、大蔵省の官僚だった浜田徳海が中国在任中に敦煌文書を蒐集しており、昭和36年に国会図書館が購入のための予算を要求した、ということがわかる。
今回の売り立てに出てきたのは、この浜田徳海コレクションの一部をまとまって買った人物が亡くなるなどして、手放されたものが市場に出てきた、ということなのだろう。
現物の写真は、以下で見られる。
2010年国際稀覯本フェア 井上書店

で、出されているのは以下の10点。
・維摩詰経 巻下 [首欠/爾時維摩詰問衆香菩薩‥‥‥]
・三劫三千佛名経 断巻 [自一千八百佛途中/至二千四百佛途中]
○新勧衆生菩薩経
・逸名経断巻 [常為無量‥‥‥壊滅復有二]
○解百生怨家陀羅尼経
○八陽神呪経 断巻 [首欠/是時無邊身菩薩‥‥‥]
・衆学法断巻
・大般若波羅蜜多経 巻第六十七 [首欠/通中無名名中無六通‥‥‥]
・佛説阿弥陀経 断巻 [首欠/陀迦難陀阿難羅‥‥‥]
○(逸名)釈文比丘戒 断巻 [書所有言立身‥‥‥於冨貴不涓穫]
○をつけたのは、現物を見てみたい経典。特に『新勧衆生菩薩経』を見たい。78万円ですか。ブランドものの時計や高いワインなどと変わらない値段だけれども、わたしは貧乏なので、78万円のお経を買えるわけもない。買えたら、当然、どこかしかるべき機関に寄託するけどね。

できることならこの10点をまとめて購入して、どこかで収蔵してほしいのだが、日本は不景気だからなあ。
この値段だと、小金持ちが簡単に買える値段だから、中国に戻っていくかも。海外にある中国の文化財を中国に買い戻すのは、愛国的行為だからね。

で、モノの真偽については、写真だけじゃ分からないけど、世界で一番敦煌文書を見てきている石塚晴通先生が現物を御覧になれば、判定して下さるだろう。
最近は料紙の科学的な分析も行われるようになってきているので、その成果を用いれば、真偽判定の手助けになる。
敦煌文書を持っている、というを自慢したいだけの単なるコレクターには、頭の痛い話かも知れないけど。なんせ敦煌文書のニセモノは世に氾濫しているからな。中国の贋造技術というのは、それこそ古くから存在するわけで、敦煌文書が世に出回るようになったとたん、敦煌文書のニセモノとか敦煌文書を騙るニセモノ(その中には正倉院から流出した天平写経が含まれるという落ちがあり、さらにその天平写経のニセモノも作られるようになったという顎の外れるようなもう一つの落ちがつく)などが氾濫した。

わたしの立場だと、ニセモノにも
 いいニセモノと悪いニセモノ
があり、いいニセモノなら、それなりに使い道があるので、そちらは歓迎する。

貴重書は、蔵書家が生きている間は必死になって集めるのだけれども、コレクションを維持するのは難しい。この浜田徳海コレクションの一部が、散逸することになるのかと思うと、残念だ。

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