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2010-04-29

感染すると健康な人も発症することがあり、まれな例だが発症すると致死率の高いカビ アメリカ西海岸で拡がる 飛行機等経由で日本にも持ちこまれる恐れ

感染症は文字通り空を飛ぶ。
飛行機に乗った人が感染症を運ぶからだ。
で、日本と行き来の多い北米西海岸で
 感染した場合、健康な人も発症することがあり、発症すると致死率が高いカビ
が、拡がっているという。朝日より。


病原性高いカビ、北米西海岸で拡大 吸い込んだ人に感染

2010年4月29日8時44分

 【ワシントン=勝田敏彦】空中に浮遊して吸い込んだ人に感染し、最悪の場合、髄膜炎などで死亡させる病原性の高いカビ(真菌)が、カナダから米国にかけての北米西海岸で広がっている。症例はまれだが、米デューク大などの研究チームが、22日付専門誌プロス・パソジェンスに論文を発表して注意を呼びかけている。
 このカビは「クリプトコッカス・ガッティ」と呼ばれ、鼻から入って主に呼吸器に感染して増える。通常、発症するのは臓器移植を受けて免疫抑制剤を服用している人や、後天性免疫不全症候群(エイズ)の患者ら
 米オレゴン州で新しく見つかった変異型病原性が高く、感染した健康な人も発症する。持病がある人を含め、米国の21症例の死亡率は25%、カナダの218症例の死亡率は9%だった。
 このカビは熱帯や亜熱帯の原産と考えられているが、1999年に病原性の低い型がカナダ・バンクーバー付近で見つかった。研究チームは地球温暖化の影響で分布域が温帯に広がっている可能性を指摘。「北米での発生は憂慮すべきこと」としている。

     ◇

 亀井克彦・千葉大真菌医学研究センター教授によると、クリプトコッカス・ガッティは基本的に日本にいないとされ、旅行者が流行地で感染して帰国し、発症したケースなどが報告されている。亀井教授は「日本にすめなかった菌が気候変化などによりすめるようになる可能性に気をつけるべきだ」と話す。

カビで死に至るのは、免疫抑制剤やAIDSを発症した人など、免疫が弱くなっている場合には、これまで知られていたが、今回の
 変異種
は、
 健康な人でも発症する
というのがイヤだ。

おそらく、この記事の元になった"National Geographic"の記事。


猛毒の真菌、アメリカで既に6人死亡

Christine Dell'Amore
for National Geographic News
April 23, 2010

 強毒性で致死性の真菌株をアメリカ国内で新たに発見したとする最新の研究が発表された。この真菌株によってすでにオレゴン州で6人が死亡しており、感染地域がカリフォルニア州北部に拡大する可能性が高く、場合によってはさらに広がる恐れもあるという。
 この真菌株は、パプアニューギニア、オーストラリア、南アメリカの一部など熱帯や亜熱帯地域が原産の空中浮遊菌であるクリプトコッカス・ガッティ(Cryptococcus gattii)の新しい菌株だ。北アメリカでは、古いタイプの菌株が1999年にカナダのブリティッシュ・コロンビア州で初めて発見されている。この真菌が北アメリカに上陸した経緯も、温帯地域で繁殖できる理由もわかっていない。
(略)
 真菌症は細菌やウイルスによる感染症ほど一般的ではなく、通常は免疫系が弱った人が発症する。そのため、それまで健康だった人々が死亡したオレゴン州の最近の症例は非常に気がかりだ。
 クリプトコッカス・ガッティは微生物で、これを吸い込むことによって感染するが、これを防ぐ手立ては少ない
 研究によれば、新種の菌株に感染した場合、抗生物質で治療することはできてもワクチンなどの予防措置は存在しない。また、ブリティッシュ・コロンビア州の疾病管理センターは、「クリプトコッカスの感染に対して特別の予防策はないが、症状が長引いたり重くなったりした場合は早めに医師(動物の場合は獣医)の診断を受けて治療してほしい」と呼びかけている。
 この真菌に感染すると、数カ月の潜伏期間を経て、主にひどい咳や息切れなどの症状が起きる。ただ幸いなことに、ウイルス感染と異なり、真菌による感染症は人から人に伝染しない
 アメリカでクリプトコッカス・ガッティの感染例が初めて確認されたのは2005年だが、これがオレゴン州で生まれた新種の菌株であることは、今回の研究で行われた遺伝子分析で初めて明らかになった。
 これまで新種菌株によるものと確認された感染例は21件あり、その約25%に当たる6人が死亡している。一方、ブリティッシュ・コロンビア州の菌株では218人の感染者が確認され8.7%の19人が死亡しており、現在のところ新種の菌株の方が死亡率が高い。家畜や野生動物も感染しているという。
 この新種菌株がなぜこれほど重い症状を引き起こすのかは不明だが、「細菌にない真菌の特徴は、互いに交配しあうことだ」とバーンズ氏は指摘する。ヒトと同様に、ほぼすべての真菌の子孫は交配によって遺伝子配列が変わり、異なった特性を示すようになる。従って、急速に感染が拡大するこの“スーパー真菌”はクリプトコッカス・ガッティの交配によって生まれた可能性がある。
(以下略)

いまのところ日本には自生しないといっても、相手はカビだ。飛行機や船舶等でなにかにくっついて運ばれてくる以上、完全には防ぎきれない。だいたい、海外旅行って、万全の体調で臨んでいるとは限らず、帰国便に乗るまでには、疲れ切っていたりもする。帰国直前に感染して、気がつかないまま帰国、その後発症ということは十分あり得る話だから、今後は、気をつけないとね。特にムリをしがちなビジネスでの北米渡航だと、発症しないまでも、感染したまま帰ってくることはあるだろう。
温帯の北米で拡がっている、というのなら、同じ温帯の日本で拡がらない確証はない。相手はカビだから、姿は捉えにくい。ある日、気がついたら、複数症例が一挙に報告される、なんてことにならないといいのだけど。

このカビがアメリカ西海岸で拡がっていることについては、昨年9月にアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が報告している。
Spread of Cryptococcus gattii into Pacific Northwest Region of the United(PDF)

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