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2010-04-11

井上ひさしの訃報とtwitter

今日の真夜中、さとなおさんが謎のつぶやきを残していた。


https://twitter.com/satonao310/status/11940818917
ある大物作家さんが数時間前に亡くなられたらしいのだが…、どこにもニュースが出ない

はて、誰のことだろう、と思っていたのだが、どうやら井上ひさしの訃報だったようだ。合掌。
早かったのは産経。亡くなったのは9日夜とのことだ。


「ひょっこりひょうたん島」の井上ひさしさん死去

2010.4.11 02:00

 小説「吉里吉里人」やNHKの連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本のほか、戯曲やエッセーなど多彩な分野で活躍した作家の井上ひさし(いのうえ・ひさし、本名・●=ひさし)さんが9日夜、死去した。75歳だった。葬儀・告別式は近親者で行い、後日お別れの会を開く予定。
 家族によると、昨年10月末に肺がんと診断され、11月から抗がん剤治療を受けていたという。
(以下略)

現在(6:36)NHKのサイトには訃報は掲載されていない。

各社の報道状況。
朝日。


作家・劇作家の井上ひさしさん死去 「吉里吉里人」
2010年4月11日4時6分

 軽妙なユーモアをたたえた優れた日本語で「吉里吉里人」「國語元年」など多くの小説や戯曲、エッセーを書き、平和運動にも熱心に取り組んだ作家・劇作家で文化功労者の井上ひさしさん(本名・井上廈〈いのうえ・ひさし〉)が死去したことが11日、わかった。75歳だった。
(以下略)

読売。


劇作家・小説家の井上ひさしさん死去

 笑いの中に鋭い社会批評を忍び込ませた作品で、テレビ、演劇、小説と幅広く活躍した文化功労者で劇作家・小説家の井上ひさし(いのうえ・ひさし=本名・廈=ひさし)さんが9日、死去した。75歳。

 葬儀、告別式は未定。
(略)
(2010年4月11日05時10分 読売新聞)

毎日はまだ報じてない。

共同にも時事にも出ていない。

で、気になる記事をogochanさんが発見してつぶやいてくれた。昨日の産経より。


井上ひさしさん、新作執筆を延期 肺がん治療

2010/04/10 13:42

 肺がん闘病中の劇作家、井上ひさしさん(75)が、7~8月に東京で上演予定だった新作「木の上の軍隊」の台本の執筆を延期したことが10日、分かった。公演は井上さんの別の作品「黙阿彌(もくあみ)オペラ」に差し替えて行われる予定。
 井上さんの劇団こまつ座などによると、治療期間が延びたためで、病状の悪化が原因ではないという。新作は東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで7月18日~8月22日に上演される予定だった。

こまつ座が
 病状の悪化が原因ではない
と発表した4/10には、すでに井上ひさしは亡くなっていたわけで、なぜこうした発表をしたのか、よくわからないな。てか
 産経を始めとするマスコミが井上ひさし死去の事実を知ったのがいつなのか
は、謎。

さとなおさんは、広告代理店の方だから、商売柄
 訃報
には強い。

産経は予定稿を作っていた模様。梅原猛先生のコメントを取ってある。


「喜劇の新しい形作った」 井上ひさしさん死去で梅原猛さん
2010.4.11 02:01
 
 哲学者、梅原猛さん(85)の話「『ひょっこりひょうたん島』のころから恐ろしい逸材と思っていた。井上君の喜劇はピリッとした社会風刺とユーモアに満ちていて、いつも弱者の立場に立っていた。喜劇の新しい形を作った人物で、思想の違いを超えて尊敬していた。ここ2、3年は会っていなかったが、僕も3回がんをやっているから大丈夫だろうと思っていたので、残念でならない。僕よりだいぶ若いのに…」

井上ひさしは、一時期までは好きな作家だった。
テレビ創生期に山元護久とのコンビで「ひょっこりひょうたん島」などの子ども向け作品で、まだ貧しかった日本のテレビ文化を盛り上げた。山元護久は1978年に亡くなる。山元護久との共作に慣れていたわたしは、以後、井上ひさし一人で作り上げられたものと、山元護久との共作との違いは、強く感じた。井上ひさしも山元護久を失って慟哭したのだが、二人の共作で育った身にもこの損失は大きかった。
井上ひさし・山元護久コンビの共作の特徴は、なにより
 日本語のリズム
にあった。テレビという新たなメディアで、どうしたって影響されてしまう子ども達に、どういう日本語を届けるか。そのことに腐心して、巧みな日本語を操るドラマが書かれた。もっとも、この井上ひさし・山元護久コンビの脚本は、親世代には評判が悪く、わたしは
 見るんじゃありません
と、井上ひさし・山元護久コンビの番組を見せて貰えなかったことがあった。その内、この二人の日本語の「社会水準」に親世代が慣れたらしく、禁止は解かれたが。
1960年代後半から70年代半ばにかけての
 テレビ視聴による子どもの日本語受容の変化
に、影響を与えた二人が井上ひさしと山元護久だった。

『東京セブンローズ』までは、井上ひさしをフォローしていたが、その後はあまり読んでいない。
NHKの井上ひさし脚本ドラマでは
 國語元年(1985)
が出色の出来だった。国語制定を命じられ、職務に忠実な余り、狂気に陥っていく主人公南郷清之輔を川谷拓三が演じていたが、小心者の役人が大役を任され、調査が進むにつれ混乱を収拾できずに、自らの統制を失う過程は、鬼気迫る演技だった。
NHKには、井上ひさし追悼番組として是非再放映して欲しい。

続き。(7:26)
NHKは7時のニュースで。


作家の井上ひさしさん死去

4月11日 7時8分
日本を代表する劇作家の1人で、小説「吉里吉里人」など奇抜な設定と軽妙な文体の多くの作品を発表し、平和運動にも取り組んできた作家の井上ひさしさんが9日夜、肺がんのため亡くなりました。75歳でした。
井上ひさしさんは山形県川西町の出身で、上智大学に在学中から浅草のフランス座で喜劇の台本や戯曲を書き始め、昭和39年からNHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同で手がけ、注目を集めました。その後、戯曲「日本人のへそ」で劇作家としてデビューし、「道元の冒険」や「しみじみ日本・乃木大将」、「小林一茶」など多くの話題作を発表し、日本を代表する劇作家の1人として活動を続けてきました。小説家としても、昭和47年に江戸の戯作者を描いた「手鎖心中」が直木賞を受賞し、東北地方の架空の村が日本から独立するという設定の「吉里吉里人」や、戦時下の庶民の暮らしを描いた「東京セブンローズ」などのベストセラーを発表しました。奇抜な設定と軽妙な文体に鋭い批評精神を込めた戯曲や小説のほかに、日本語論やエッセーも手がけるなど、多彩な分野で活躍を続けました。昭和59年にはみずからの作品を上演する劇団「こまつ座」を旗揚げし、「人間合格」や「シャンハイムーン」などの話題作を発表し、原爆で生き残った娘と父親の亡霊との対話を描いた「父と暮せば」など、作品は海外でも上演されて高い評価を受けています。井上さんは直木賞の選考委員や日本ペンクラブの会長を務め、平成16年には文化功労者に選ばれました。また、憲法改正に反対する「九条の会」を平成16年に大江健三郎さんらと設立するなど、護憲運動や平和運動にも取り組んできました。井上さんは去年10月に肺がんと診断されて抗がん剤治療を受けていましたが、9日夜、亡くなりました。

早く亡くなったもので、山元護久の名前は、当のNHKにも報じて貰えなくなるイヤな例だな。

共同は7時過ぎに訃報を配信。


井上ひさしさん死去

 「吉里吉里人」「ひょっこりひょうたん島」など、小説や戯曲、テレビと幅広い分野で活躍、平和運動でも知られた劇作家、作家の井上ひさしさんが9日夜、死去した。75歳。山形県出身。
2010/04/11 07:15

時事は8時過ぎ。


井上ひさしさん死去=作家・劇作家、「吉里吉里人」など

 「吉里吉里人」など奇抜な設定と軽妙なタッチの小説や戯曲、エッセーで知られ、護憲運動にも力を注いだ作家・劇作家で文化功労者の井上ひさし(本名廈=ひさし)さんが9日午後10時22分、肺がんのため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。75歳だった。山形県川西町出身。葬儀は近親者で行う。
 5歳で父親と死別、児童養護施設に預けられ、カトリックの洗礼を受けた。上智大フランス語科在学中から東京・浅草のストリップ劇場で喜劇の台本を書き始め、卒業後は放送作家に。1964年からNHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同で手掛けた。72年、江戸戯作者群像を描いた「手鎖心中」で直木賞、同年「道元の冒険」で岸田国士戯曲賞。81年、東北の寒村が日本から独立宣言する「吉里吉里人」で日本SF大賞。
 84年に劇団「こまつ座」を旗揚げし、「頭痛肩こり樋口一葉」「闇に咲く花」「人間合格」などの戯曲を書き下ろして上演。広島で被爆した父と娘の心の交流を描いた戯曲「父と暮せば」は欧米など多数の国々でも上演され、高く評価された。
 2004年には作家大江健三郎、哲学者梅原猛両氏らと平和憲法の堅持を訴える「九条の会」を設立するなど、平和、護憲運動でも知られた。日本ペンクラブ会長も務めた。09年日本芸術院賞。 
 昨年10月末ごろに体調不良を訴え、検査で肺がんと診断され、治療を受けていた。(2010/04/11-08:22)

毎日はかなり遅れて9時過ぎ。


井上ひさしさん:9日に死去、75歳…小説家・劇作家

笑いの衣をまとわせて人間や社会のあり方を真摯(しんし)に問いかける作品を送り出して「現代の戯作者」と呼ばれ、一貫して反戦を訴えた小説家・劇作家の井上ひさし(いのうえ・ひさし、本名・廈=ひさし)さんが9日、死去した。75歳。

 山形県生まれ。上智大在学中は東京・浅草のストリップ劇場「フランス座」でアルバイト。卒業後、放送作家になり、山元護久さんと共作したNHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」(64~69年放送)が好評を博した。
(以下略)

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コメント

一瞬、娘が宝塚歌劇団雪組に在籍している(愛原実花、退団予定)「つかこうへい」と勘違いしそうになりました。

「井上ひさし」といえば「DV」。
死後、これらの暗黒面についてどういう評価がくだされるのでしょうね。

投稿: SY1698 | 2010-04-11 18:35

>「井上ひさし」といえば「DV」。
どんな事をしてたのかと思って調べたら、あまりに凄惨な内容で驚いた。
作家の人間性と作品は別とは思うが、どれもこれも奥さんを殴りながら書いていたのかと思うと気持ち悪くてとても作品を読む気にはなれない。
それと9条云々の活動をしていたのに、護憲活動の主力であるフェミ団体に何らかの糾弾はされなかったんだろうか。

投稿: 超時空漫才 | 2010-04-13 03:42

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