人呼んで「赤松口蹄疫」 宮崎県口蹄疫は4/20の発生から30日間で13万頭殺処分決定のパンデミック規模(番外編)医学史研究者は無関心?
毎日巡回するblogのジャンルに
医学史研究
がある。いくつかの医学史研究者のblogをチェックするのだが、なぜか
口蹄疫
は関心を引かない模様。人間の疾病じゃないからか?
歴史的に見て、かなり重大な経験が、いま宮崎で起きていることなんだけど、医学史研究者の関心って
終わっちゃったらやる
なのかな〜。要するに
死体の解剖はするけど、病人は診ない
って話のように見えて、ちょっと違和感を覚えている。
てか、いま生データがばんばん出ている状況で、
整理される前のデータ
がノイズ入りで出ている状況って実は貴重なんだけど、そういうのは
誰かやってねモード
なのか
そこまで手が回らない
のか。
歴史記述に見える
疫病蔓延
が、いま実際に動物で起こっている。史書に誌された疫病流行の記述内容の具体例が、動物に起こっている。わたしは想像力が乏しい方なので、こうした実例があると、
過去に起きた大規模な感染症流行の実態
を知る手がかりになると、せっせと記録している。口蹄疫のモノグラフを書くつもりはないが、
同時代に起きた貴重な経験
である。口蹄疫に斃れる、あるいは予防的に殺処分を受ける牛や豚、山羊や水牛たちに心の中で手を合わせながら、できるだけ口碑を含むデータを記録している。
少なくとも、歴史を見る、ということは
現在や未来を見るための手がかり
なのであり、いまはすぐ過去になるのだから、同時進行するこうした事態は貴重なものだと思うのだけど。
これと似た違和感は、県内で開かれた
県外教担当の先生の講演
でも覚えたことがある。県外教というのは 奈良県外国人教育研究会の略、
親の都合で日本にやってきた外国人の生徒の教育について考える団体
で、奈良県内の工場で働く日系ブラジル人の子ども達など
制度の狭間に取り残されて、就学機会を逸している外国人の子ども達をどう教育するか
という問題に取り組んでいる。で、異文化コミュニケーション担当の英語の先生に
行かない?
と聞いたら、まるで無関心な表情で
何で?
という返事が返ってきた。その先生にとって
英語を日本人が使えて、「英語を使う社会の文化」に慣れるようにすることは大事
なのだが
日本にいる外国人が日本語を使えるようになって、日本の社会や文化に慣れることはどうでもよい
ようだった。問題の本質はあんまり変わらないとわたしは思うので誘ったのだが、結局、無視された。
たぶんその先生の価値観では
英語を使えるようになり、英語を使う社会に慣れる方が「高級」
だったのだろうと思う。
| 固定リンク
« 人呼んで「赤松口蹄疫」 宮崎県口蹄疫は4/20の発生から29日間で11万頭殺処分決定のパンデミック規模(その20)「今週末は知事叩き赤松上げ加速、来週は息子叩きで報道の予定」→5/23放映予定のフジ「報道2001」で東国原知事を総叩きして民主党の支持率アップを図る予定?の噂 | トップページ | 人呼んで「赤松口蹄疫」 宮崎県口蹄疫は4/20の発生から30日間で13万頭殺処分決定のパンデミック規模(その21)「県の宝」種牛一頭が感染疑い 全頭殺処分になれば宮崎のみならず日本の肉牛生産に大打撃 種牛の移動願を無視し続けた鳩山政権による人災 »
コメント
社団法人日本獣医学会のHPで、山内一也東京大学名誉教授が人獣共通感染症について色々な機会に行ったお話を口座風にまとめておられます。(URLを入れておきました)
この記事には、医学史的な側面も含まれており、読んでいて参考になりました。(第116回)
特に、口蹄疫ではワクチンが有効とならない説明があります。
過去の歴史では、ワクチン投与が失敗しているようですね。
垢末某も、これを呼んで勉強したらどうかと思いました。
良かったら、ご訪問下さい。
投稿: ぐりぐりももんが | 2010-05-21 12:01