人呼んで「赤松口蹄疫」 宮崎県口蹄疫は4/20の発生から33日間で14万頭殺処分決定のパンデミック規模(その30)ワクチン接種で士気低下 消毒などに配慮がいかず「ワクチンを打てば即時で感染しない」といった誤解も
やはり心配されていたことが起きている。
宮崎日日新聞より。
ワクチン後も消毒を続けて 新富農家へ獣医師メッセージ
2010年05月24日牛・豚を無駄死ににさせたくないから、ワクチン接種後も消毒を続けてください―。新富町は23日、ワクチン接種が始まった町内の全畜産農家に、獣医師のメッセージを掲載した文書を配布した。
殺処分による消失感や将来の不安で士気が下がる農家に対し、獣医師は感染拡大を防ぐための消毒徹底を呼び掛け、「最後まで、牛や豚たちに変わらぬ愛情をそそいでください。われわれも最後まで一緒に戦い抜きます」と結んでいる。
同町ではこれまでに6農場で口蹄疫の疑似患畜が確認されており、町全域が「全頭処分」の対象となっている。23日は町内の6養豚農家でワクチン接種が実施された。
町関係者によると、「全頭処分」という方針が明らかになって以降、農家から「結局殺処分になるなら消毒しても仕方ない」「ワクチンを打てば、もう病気にならない」という意見が出始め、通行止めの個所を消毒しないまま横切るなど高齢農家を中心に意識の低下がみられるという。
ワクチン接種を前提とした全頭殺処分で
必死に守ってきたものを失う落胆の深さ
が、
防疫放棄
に向かうだろう、とは予想されてきたことだが、実際に起きているようだ。高齢農家にとっては、これまでぎりぎりのところで闘ってきたその支えであった
自家の家畜を守る
という根拠が
ワクチン接種をした後全頭殺処分の決定
によって崩れてしまった。感染が確認されてからすでに1カ月を越える。高齢農家は、もう気力・体力が続かなくても責められないほど追い詰められている。
一方で
ワクチン接種に対する誤解
もある。
ワクチンを打っただけではダメ
で、抗体ができるまでは1週間以上かかる。今は
ワクチンは打たれたが、まだ「感染」する状態
だ。こうした疫学的な基本的な部分が
対象となる農家に十分説明されていない
ってことだな。
だから、
最後の防壁
を守らないと、感染が拡大してしまう恐れがある。
埋却場所が決まらないため、殺処分が遅々として進まないとなると、せっかく
ワクチン接種による「防壁」
を作ったつもりでも、上記記事にあるような
落胆による士気低下
によって、別な形でウイルスが運ばれていく可能性が出てくる。あくまでも
これまでと同じ徹底した防疫体制の下での「ワクチン接種と殺処分までの待機」
を求めていたはずなのだが、それが崩れ始めている。
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