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2010-09-20

「先生」の老後

別段、公的に認められている教育機関の教師でなくても
 先生
と呼ばれる立場になることはできる。医師など医療関係者しかり、スポーツの指導者しかり、習い事の先生しかり、占い師しかり、政治家しかり。
占い師や政治家はともかくとして、何かの関係で
 先生
と呼ばれるようになった人たちが老後を迎えたとき、やってくる
 高齢クライシス
の最たるモノを言えば
 それまで自我を支えていた「他者による承認」がなくなる
ことだろう。自前で教室を開くなどしていれば、自分が辞めるまでは
 先生
でいられるけれども、公的な教育期間には停年がある。スポーツの指導者には体力的に停年がやってくる。
 先生
と言う言葉には魔力がある。
 「先生」の属性には「全能感」がある
わけで、そんなのウソだと思ってるんだが、それでも
 先生と呼ぶ側
には、多少なりとも信頼がある(ただし政治家同士を除く)だろうわけで、そうした
 頼られているという自負
が、
 先生の全能感
をいや増しに増してしまうことがある。

元「先生」の老後が、時に悲惨になるのは、
 こうした「他者による承認」が得られなくなった後に、家族に承認を強制するようになる
からだろう。生活は残酷だ。
 できないことはできない
ということを改めて思い知らされることになる。それまで
 地位によって他人に押しつけていたこと

 自分ですべてやらざるを得なくなる状況
に陥ったとき、結構、元「先生」は脆いかもしれない。当たり前すぎることだけど
 他者を律することは容易
でも
 自分を同じように律することは難しい
からだ。
かてて加えて、
 元より社会的信頼を寄せられる「先生」に対する、世間の目は厳しい
から、
 あの「元校長先生」はゴミ出しがきちんとできない
とか、ご近所の噂になったりするんだろうな。

老いとは
 それまで可能だった自律が、自分の能力を超え、不可能になっていく過程
であり、
 前より衰えているのにも関わらず、それ以上に自分の自律力が衰えていて、管理不能になる過程
でもある。
障碍を持っているということは
 普通のヒトより早く老いを迎える
ということなので、25歳くらいから、わたしは
 「老い」との戦い
を強いられている。嘆いていても始まらないし、他人に頼ることはできない。
 自意識が思う「人に見られて恥ずかしい」
のが自分のいまの姿なのであれば、それを受け入れ、
 少しでも、よい方向に持っていくよう努力
し、どうしても努力が及ばないのなら
 自意識が思う「あるべき自分」のランクを下げる
ことを受け入れるしかない。
 人に嘲られる
ことは、
 それまで「他人に指弾されたことのない完璧な生活」を送っていた人
には辛いかも知れないが、案外、
 自分が嘲られることの屈辱感
と、
 嘲っている他人の心性
とは、イコールではなく、
 嘲られていると思う自分の方が「自意識過剰」
だったりする。ただ、この
 自意識過剰の壁
を乗り越えられないと、老いの暮らしは相当辛くなるだろう、と思う。25歳から長い老後を闘っているわたしがひとつ学んだことは
 諦める
ということだ。
 昨日出来たことが今日出来なくなる

 明後日も今日と同じように出来なくなる
のだけれども、大抵の人は
 いや、明後日は出来るかも知れない
と思い込みたがる。
 同じ年代あるいはもっと上の年代の他の人たちが享受しているのと同じモノを手に入れたい
というのは、老いの過程で生まれる
 不平等感
だけれども、
 それはすでにあなたの手から滑り落ちていったかもしれない
と考えた方が実は生産的だ。
 獲得できなくなってしまったモノに多くの労力をかけて、結局十分な成果を得られない
ということは、老後に頻繁に起きるわけで、だったら
 どこで諦めるかを早期に見極める
方が、
 自分が手に入れられる楽しみを十二分に楽しむ
ことができるだろう。
 老いは平等ではない
のだ。

病によっては20歳を迎えずして、老いの体制に入ってしまう場合もある。小学校入学前に何度か入院していた頃、小児病棟にはそういう子ども達がたくさんいた。
幸い、命に関わる病ではなかったから、わたしは生き延びているが、彼らに学んだことは多い。

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