Amazonが買うベビー用品ネット通販"Diapers"を運営する"Quidsi"の「究極の倉庫番」
miyaichiさん経由。
斎藤徹さんのblog"In the looop"の今日付記事
アマゾン、440億円の大型買収へ。ベゾスも恐れる「Diapers」驚異的成長の秘密
が凄い。
Amazonが440億円で買収するのは、
ベビー用品を販売する"Diapers"を運営する"Quidsi"
なのだが、ここの
商品管理システム
が
究極の倉庫番
なのだ。
倉庫番は、パソコンの初期ユーザならたぶん一度はやったことがあるゲームだろう。
"Quidsi"の創業者であるマーク・ロアーは
倉庫業務最適化の独自アルゴリズム
を作ることから始め、
通販で最も手のかかる「品物を揃える」業務
は、
倉庫用「ルンバ」ロボット
が担っているという。確かに
お掃除ロボット「ルンバ」
は、
倉庫用ロボットに改良
出来るわね。
最適化された倉庫で、倉庫用「ルンバ」が品出しするシステム
では
品出しにかかる人件費が不要になる
わけで、この会社にとっては
在庫管理も、品出しも、一義的にシステムに還元できる
ってことだな。商品を詰めて発送するのは、さすがに人間がやってるみたいだけど。
ともかくも
マーク・ロアーはアルゴリズムの鬼
であり、常にあらゆるアルゴリズムが見直され、改良され、商品価格を安くすることに貢献している。日本の企業で一番遅れているのは、この
日常的な「アルゴリズム」の見直し
だろう。
いまも10年前と変わらないアルゴリズムで、戦略を練っているような悪寒。
さらに
部門を分けず、混沌一体となった経営陣のブレーンストーミングによる意志決定と、間髪を入れない社員との情報共有
というのが、この"Quidsi"の特色である。こうした
アルゴリズムオタクの会社が売ってるのがベビー用品
と言う辺りが面白い。
ベビー用品というのは、
ユーザが短期離脱し、しかも好みが千差万別
という、極めて
アルゴリズムに挑戦的な分野
である。たとえ同じ兄弟だったとしても
片方はアレルギーで食事制限がある
とか、
哺乳瓶の乳首の好みが違う
とか、いろんな条件が異なる。いつも同じ商品で勝負できるわけではない。しかも
紙おむつは嵩張り、粉ミルクは重い商品
で、
忙しい両親には配達して貰えると助かる商品の代表格
でもある。更に言えば
ミルク代とおむつ代はある期間、一定の分必要
だから、それほど収入が高いとはいえない子育て世代にとっては、
同じ商品を安く、常に手に入れることが出来れば最高
なのだ。そういう意味で
戦略的なベビー用品のネット通販ができれば、その通販は当たる
だろう。まさにこの"Quidsi"の狙ったところはそこだった。
紙おむつや粉ミルクって
今でも高止まりの印象
があるからな。
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