フルート吹きの休日
高校でなぜか一緒にフルートを吹いていた同期生と、名古屋駅で待ち合わせた。
数年前に名大に講演に呼ばれたとき、待ち合わせに失敗して申し訳なかったんだけど、よく考えたら、高校卒業以来会ってないことになる。
名古屋駅銀の時計前
で待っていると、
いや〜、変わらないね!
と声を掛けてくれた。で、
ひつまぶし、味噌カツ、味噌煮込みうどんの選択でご飯まず食べるか、すぐに飲みに行くか
というので
胃が小さくなったから、すぐ飲みに行く
と答え、行ったのは名古屋駅地下の
風来坊
である。
仕事先から横浜へ、あるいはその逆の時、名古屋駅乗り換えになるんだけど、夕方新幹線ホームに立つと、手羽先の匂いが漂ってくることがある。いつも
う、手羽先食べたい
と思いつつ、乗り換えるのが常だったのだが、やっと仇を討てる。
もう一軒、手羽先の店があるんだけど、あっちはかなり胡椒が利いていて、辛いんだよね
というのが、旧友松本健郎くんの弁。
口元を見ると、
フルート吹きの口
をしている。話のついでに、
フルート吹いてる?
と聞いたら
おお、YouTubeに演奏上げてあるから聞いてよ!
との話。奥様がピアノのプロの方だそうで、伴侶が心強い伴奏者なのは素晴らしいよね。
3曲上がっている内から、
Franz Schubert: Variationen über "Trockne Blumen" aus "Die schöne Müllerin"
を。残念なことに、演奏を拾う専用のマイクが立ってないみたいで、音がちょっと遠くて、松本くんの音の特徴が分かりにくいから、一番彼の演奏が分かりイイかな、という曲を選んだ。
彼は小学3年からフルートを始めて、以後、ずっとフルート一筋である。ピアノはやってないというのが珍しい。東大ではオケでフルートを吹いていた。高校の頃は、
ペラライト『最新フルートのモダン・フィンガリング』
で遊んでたりしてた。まあ、よく吹ける高校生がやりそうなイタズラである。
ちなみに、松本くんは、今年の1/6付中日新聞の1面トップを飾ったというので、1部貰ってきた。
当該記事は、まだwebで読めるので貼っておく。
動脈硬化を早期に発見 名工大が新測定法を4年後実用化へ
2011年1月6日 朝刊◆逆転の発想で血管拡張
心筋梗塞や脳梗塞などにつながる動脈硬化の進み具合を正確に計測する方法を、名古屋工業大の松本健郎教授(生体力学)らのグループが開発した。密閉された箱に腕を入れて空気を抜き高血圧のような状態にし、超音波で血管を測定する。2015年に計測器の実用化を目指している。
動脈硬化では、体内を流れる動脈の壁の弾力性が失われる。この結果、血管内にプラークと呼ばれる「あか」がたまる。これが血管をふさぐことで血流が停滞し、心臓や脳などに重病を引き起こす。
血圧が80~120と普通の状態で超音波検査した場合、血管が硬化しかけていても「血管が頑張る」(松本教授)ため、初期段階だと兆候が表れない。
初期段階で劣化しているかどうか分かるようにするには血管を安定的に拡張する必要がある。このため血圧を200程度にまで上げなければならないが、人為的に血圧を制御するのは極めて難しい。
そこで、研究グループは逆に血管の周りの気圧を下げることを着想。密閉式の箱に腕を入れ、周りの空気を抜いて血管を膨らませ、腕の一部で血圧が200の状態を人工的につくり出す。拡張した血管の弾力性を超音波で測ると、初期の劣化状態を突き止められるという。
愛知県が重点開発する「知の拠点プロジェクト」の一つとして研究は進められてきた。松本教授は「動脈硬化の予防には早期発見と対策が必須。装置が普及すれば救われる命も増えると思う」と話している。厚生労働省の統計によると、09年の急性心筋梗塞の死亡者は4万3000人、脳梗塞は7万2000人。それぞれ、人口10万人当たり34・3人、57・4人が亡くなっている計算になる。
松本くんはバイオメカニクスの研究者で、いまは名工大に勤めている。上記記事は、彼の研究室の7つある研究分野の1つに関するもの。
彼の研究分野には
管楽器演奏のバイオメカニクスに関する研究
もあり、機械にフルートを吹かせるというものなのだけど、これはなかなか難しいとのことだった。人間って、よく出来ているからなあ。
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