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2011-03-20

福島第一第二原発事故 3/19に大洗でやる予定だった「サイエンスカフェ」の内容

今回の
 福島第一第二原発事故について、一般の人にわかる説明をする人材
としては、
 各地でサイエンスカフェ等ですでに活動してたり、現在養成中の科学技術コミュニケーター
だと思うんだけど、北大のCoSTEP(科学技術コミュニケーション教育研究部門)では、3/13に一回目の取り組み
「今回の震災と科学技術コミュニケーションについて考えるディスカッション」を行いました
があった模様。もっとも、3/13以降、福島第一原発の状況は日に日に緊迫の度を加えているので、上記内容でも
 原子力発電所の事故という極めてクリティカルな事象の扱い方
について考えたことにはなっているが、果たして、あの時点ではここまでの事象を扱うことまで議論されたかどうかは、まったく分からない。
てか、CoSTEPでは理系のdisciplineがない人文系の研究者を
 テクニカルライティングのサポート役として置いている
のを知っているので、
 理系のdisciplineがない研究者が、果たして、こうした込み入った事態をきちんと「科学的に嘘のない内容」で「分かりやすい文章に手直しする」ことが出来るのか
実は一抹の不安を感じているのだ。
テクニカルライティングの仕事を知っていれば、
 技術のバックグラウンドについてまるで知識のない人間が助言する環境
が、相当恐いというのは、よく御存知だろうと思う。
まあ、頑張って頂きたい。

で。
実は昨日、こんなサイエンスカフェが予定されていた。実施されたかどうかは、不明。

第2回サイエンスカフェ in 大洗(pdf)
110319

なんというタイミング。

しかし、科学技術コミュニケーターはいいんだけど、日本って 
 disciplineを軽視する傾向
があるのは、非常に問題だと思う。たぶん、会社でも役所でも
 お前が大学で何をやったか知らんが、ここでは言われたことをやれ
というのが日本の大卒者採用の実態なので、
 科学技術コミュニケーター養成
に関しても、一部の大学ではテクニカルライティングのサポートを国文等の人文系若手研究者にやらせている。これは
 国文等人文系なら、日本語が上手だろう
という、これまたありがちな勘違いからきているものだと思われる。人文系の研究者がテクニカルライティングのサポートをしていけないとは言わないが、
 理系のdisciplineがない
というのが、どれだけ重大な「欠陥」か、っていうことについて、本人が自覚してないのが、たぶん一番困る。
少なくとも、実験の経験(理系の学生なら、教養課程から実験はある)がない人間が、高等教育で科学技術コミュニケーター養成に関わっているのは、かなり特異ではないか。実験の手技は別としても、データを取り、解析し、論理的に破綻しないように思考を組み立てて、成果を得ることが、理系のdisciplineの一つとして求められているわけだが、それをやったことがないのでは話にならない。
 分かりやすく書く
だけでなく
 科学的な間違いがあるかどうかを吟味する
ためには、科学的な態度が必要で、それは実験や、数学・物理・化学・生物等の基礎科目の学習によって醸成されるのだけれども、そうした経験がなければ、
 上滑りの「科学的文章」
になってしまう。何より、こうしたdisciplineによって、もたらされるはずの
 科学の論理的明証性への厳密な態度が身についてない
ところが恐ろしい。
いま
 いい大学を出た人間で構成されているはずのマスコミが科学的事象に対して機能不全を起こして、デマ拡散に近い報道を続けている
理由は
 日本の大学では、文系理系を問わず、論理的明証性を身につける授業がない
ことにも原因がある。

前に、日本では理系のdisciplineがない人間が、大学でテクニカルライティングのサポートをしているという話を、ハーバードの科学史出身の人に話したら、唖然とされた。

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コメント

就職難の現在 やはり大学でscientific writingをやる時間もなく やったとしても会社側には評価されないでしょう。
ということで大学院での学習です。統計もwritingも自分のデータがあってまとめようとしない限り 身につけるのは困難です。
論文を書いて投稿先のreviewerにコテンパンにやっつけられない限り 座学で学べるわけはありません。

投稿: Bugsy | 2011-03-20 21:57

Bugsy先生、コメントありがとうございます。
とある大学のこの手のscientific writingを基礎とした「わかりやすい文章」担当の人文系研究者(研究歴は科学史とはほぼ関係ない)と話をしたときに、頭を抱えたのは
 理系のヒトって、文章書くの上手じゃないから
という言葉でした。本人にはまるで悪意がなかったので、単なる無知だと思いますが、これで大学院教育やるのか、すごいなと思いました。
どうも、大学側がscientific writingそのものをナメていて、その「一般向け文章」担当を
 さしあたってポストのない若手人文系研究者用の臨時ポスト
としているようでした。大学内の政治力の関係もあるでしょうけど。

投稿: iori3 | 2011-03-20 22:30

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