東北地方太平洋沖地震 被災地の公務員の方のメッセージ「いまなにが必要かお知らせします」
昨日だったか一昨日だったか、NHKの「あさイチ」に
50代男性、リストラされてすることもないので、ボランティアに行きたいんですが、どうすればいいのですか
という視聴者からの質問が来ていて
いまはまだボランティア受け入れの段階ではありません
と答えていた。てか
リストラされてるからボランティア
って、あたりで、ちょっと眩暈がした。
番組内の紹介ではどういう人材なのか分からなかったんだけど、本当は
何か特殊技能は持ってますか?
と聞きたい。
なにができるかわからないけど、お手伝いしたい
ってのは、災害支援の場合、残念だけど、現場では歓迎されない。
さて、今回の災害ボランティアなのだが、
どういうボランティアを求めているか
は
被災した岩手県の公務員の方のblog
に、きちんとした説明がある。敬愛するhamachan議長経由。
マシナリさんのblog"machineryの日々"の記事
被災地支援について
については、是非、全文ご一読下さい。
物資支援
についても、書かれている。
一部、引用する。
まず、いまの状況で求められるものについて。
このような状況で求められるのは、
(1)受け入れ側の負担を軽減するため、十分な量が確保されて種類別に梱包された支援物資
(2)地元の方と良好な関係を保ちながら、避難者の生活基盤を提供するための「避難所組織」を運営する人員
(3)仮設住宅への依拠による生活水準の確保
(4)今後の生活再建を支援する専門的な機関の対応
です。(1)について補足すると、各家庭で不要になった日用品を段ボール一箱に詰めて送付される方がいらっしゃいますが、1,000人単位の避難者を受け入れている避難所で、その一家庭分の物資を大きな混乱なく配分するために、結局仕分けし直して種類別に配給するという手間を掛ける必要になります。役場職員であろうと自治会役員であろうと避難者と同様に疲弊した状況の中でそれらの作業に当たらなければならず、大きな負荷となってしまいます。十分な量を確保して種類別に梱包するという点にはくれぐれもご留意いただくようお願いします。
これまで被災地に
支援物資を個人で送る
ことが多かったが、今回の震災では最初から
個人からの支援物資はお断り
というのが多くて、戸惑っている方もおられるだろう。理由は、上にマシナリさんが書かれているように
仕分けの手間が、同じ被災者である仕分け担当者を疲弊させる
からだ。原則として
みんなで分けられないものは、避難所等で被災者には配られない
のである。
次にボランティアについて。
また、長期的に現地で自活できるだけの資力を持ち、上記のような職務を遂行することのできるだけの体力と実務能力を有する方以外は、現地に入っても何もすることができません。善意やご厚意は大変ありがたいのですが、一般の個人の方がボランティアにいらっしゃっても、現地で避難者と同様に寝食する方が一人増えるだけになってしまいます。また、(2)に関連しますが、一時の緊急的な状況を脱したからか、車上荒らしやガソリン窃盗などのトラブルも一部では発生しているようです。特に組織だった運営がなされていない避難所では、そのようなトラブルが発端となって収拾がつかなくなる事態も予想されますので、地元の方同士の良好な関係を維持することが最も重要ではないかと感じるところです。
たとえば、先ほどの
50代リストラ男性
は、このマシナリさんのおっしゃる
長期的に現地で自活できるだけの資力を持ち、上記のような職務を遂行することの出来るだけの体力と実務能力を有する方
には当てはまらないのではないかと思う。
端的に言えば
「タダ飯にありつけて、人助けも出来て、ラッキー」と考えている人は今回の災害ボランティアとしては不適格
という条件なのである。
そこまで現場は、物資的に窮乏している。
人一人受け入れると言うことは
食い扶持が増え、寝る場所も提供しなくてはいけない
ことになる。
乏しい資源の中から、それを割くに見合うだけの人材
でなければ、受け入れられないのが、
東北地方太平洋沖地震の惨害がいま被災地にもたらしている現状
なのだ。
物資の豊富なところにいる人が、被災地に出来ることは、
募金
である。赤十字の募金等、
信頼できる窓口
へ、あなたの善意を寄せて欲しい。
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