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2011-03-26

福島第一第二原発事故 不安に思う、妊婦の方や授乳中のお母さん達へ 日本産科婦人科学会がお答えします

知人は来月、お子さんが生まれる予定だという。
ところが、このところの地震、それに伴う原発事故で情報が錯綜し、どこで出産するのがいいのか、奥様が迷っていたのだとか。
いざ出産というときに、地震があったらどうしよう。原発事故が収まらなかったらどうしよう。
初産は誰しも不安なものなのに、これだけ周りが騒がしいと、心を落ち着けて、出産に臨むのはなかなか難しいだろうと推察する。本来ならば、喜びに満ちた出産への日々だろうに、お気の毒だと思う。
結局、医療環境の整っている、最初に予定していた病院で出産される予定だそうだ。安産を祈っている。

さて、こうした不安を抱える妊婦さんは、他にもたくさんいらっしゃるだろう。
日本産科婦人科学会(日産婦)は、3/24付で、
 水道水について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内
を発表している。


水道水について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内(PDF)
平成23年3月24日
日本産科婦人科学会
 平成 23 年 3 月 23 日(水曜日)東京都の金町浄水場の水道水に 1kg(1.0 リット ルあるいは 1000 ミリリットルに同じ)当たり 210 ベクレルの放射性物質が含ま れていると発表されました。以下に、1kg 当たり 200 ベクレル前後の放射性物質 を含む水道水(軽度汚染水道水と表現します)を長期にわたって飲んだ場合の健康への影響について学会の見解を示します。

1. 軽度汚染水道水を妊娠期間中(最終月経開始日より分娩まで)毎日(計 280 日間)1.0 リットル(1,000 ミリリットル)飲むと仮定した場合、妊娠女性がその間に軽度汚染水道水から受ける総被曝量は 1,232 マイクロシーベル ト(1.232 ミリシーベルト)と計算されます。
 おおよその母体被曝量は以下のように算出されます。
 総被曝量(マイクロシーベルト)=(摂取ベクレル総量)×2.2÷100
 例えば、500 ベクレル/kg の水を 1 日 1.0 リットルずつ 365 日飲むと
 500×365×2.2÷100=4,015 マイクロシーベルト(約 4.0 ミリシーベルト)と なります。
2. お腹の中の赤ちゃん(胎児)に悪影響が出るのは、赤ちゃんの被曝量が 50,000 マイクロシーベルト(50 ミリシーベルト)以上の場合と考えられて います。なお、日本産科婦人科学会では放射線被曝安全限界については米国産婦人科学会の推奨に基づいて 50 ミリシーベルトとしてきております。
 一方、これら問題に関する国際委員会の勧告、ICRP (International Commission on Radiological Protection) 84 等に基づいて安全限界を 100,000 マイクロシーベルト(100 ミリシーベルト)とする意見もあります。
 この違いは他の多くの安全性指標と同様、安全域をどこまで見込むかとい う考え方の違いによるものです。なお、赤ちゃん(胎児)の被曝量は、母体の被曝量に比べて少ないとされています。胎児が 100,000〜500,000 マイ クロシーベルト(100〜500 ミリシーベルト)の被曝を受けても胎児の形態異常は増加しないとの研究報告もあり、ICRP84 は「100 ミリシーベルト未満 の胎児被曝量は妊娠継続をあきらめる理由とはならない」と勧告していま す。
3. 母乳中に分泌される(出てくる)放射能活性を持ったヨウ素は母体が摂取した量の 4 分の 1 程度と推測されますが、確定的なことはわかっていませ ん。
4. これらを総合すると、現時点では妊娠中・授乳中女性が軽度汚染水道水を連日飲んでも、母体ならびに赤ちゃん(胎児)に健康被害は起こらないと推定されます。また、授乳を持続しても乳幼児に健康被害は起こらないと推定されます。
5. しかし、胎児・乳幼児は成人に比べ被曝の影響を受けやすいとされており、 被曝は少ないほど安心です。したがって、軽度汚染水道水以外の飲み水を利用できる場合には、それらを飲用することをお勧めします。
6. 妊娠中女性は脱水(体の中の水分が不足すること)には特に注意する必要があります。したがって、のどがかわいた場合は決してがまんせず、水分を取る必要があります。のどがかわいた場合には、スポーツドリンク、ミ ネラルウォーター(軟水のもの)、ジュース、牛乳などがお勧めです。
7. 今後も水道水の放射性物質汚染(ベクレル値)には注意して下さい。今回 お示しした式を使用して、野菜などからの被曝も計算できます(野菜何グ ラム当たりのベクレルかに注意が必要です。1.0 キログラムは 1,000 グラム と同じです)。

というわけで、現在計測されているの汚染濃度程度では、それほど心配する必要はなく、
 ミネラルウォータが入手できないから、子育てできないという程の深刻な汚染ではない
というのが日産婦の見解である。だから
 ミネラルウォータの有無をめぐって、家庭内でモメないでください
お願いします。

今後の日本だけど、起きてしまった原発事故は元に戻せないのだから、
 今回の事故による放射性物質による汚染は織り込んだ上で生活を組み立てる
ことを考える必要がある。

そして、妊婦さんや小さいお子さんをお持ちの保護者の方の不安につけこんで
 効果が疑わしい、怪しげな商品を、言葉巧みに高価で売りつける悪徳商法
が流行する恐れがある。是非、冷静に対処してほしい。

よく考えると、いまの30代以上〜50代半ばくらいの人たちは
 子どもの頃、あちこちで核実験やりまくり
で、
 「放射能の混じった雨」が降る
と、実験が終わった度に、大人やテレビに脅かされていた世代である。その頃は、今みたいに
 放射性物質の僅かな値を検知できるシステムはなかった
ので、一番近いところでは中国がやっていた核実験の結果、大気中にまき散らされていた放射性物質をいったい、どの程度体内に取り込んでいるか、さっぱり分からないのだ。なんせ
 中国の核実験は64年〜80年まで「地上での核実験」
だったわけで、放射性物質を結果的に大量に、世界中にばらまいていた。
そのことを知っているはずの、当時の大人達は、いま70代くらいなんだけど、まさかミネラルウォータを買いに走ったり、福島等の野菜を目の仇にしたりしてないよね?

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