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2011-04-18

福島第一第二原発事故 高木仁三郎が言っていたこと

生前の高木仁三郎がスピーカーとして招かれた研究班に出たことがある。
たしか、日文研で開かれた伊東俊太郎先生の科学史の研究班だった。伊東先生は1995年3月に日文研を退官されているから、恐らく、1994年か1995年ではないかと思う。
高木仁三郎はあまり体調がよくないような様子だったが、やってきて、
 原発の過去・現在・未来
という話をした。その時の内容は
共同研究報告書 26 『日本の科学と文明─縄文から現代まで─』伊東俊太郎編 東京 : 同成社 平成12(2000)年
に掲載されているはずである。

ところで、高木仁三郎はその時、
 日本では原発ビジネスは終わった。今はプラントを海外、特にこれからエネルギー需要の見込まれる、中国を含む発展途上国に売るのが、世界的なビジネスだ。
という説明をして、中国で作られている原発の地図を示し、どこが受注したか、というような話をしていた記憶がある。
そして
 安全だ、と言って作っているけれども、現地でのプラント建設および運用にはどの程度安全の担保があるかわからない
という留保をしていたように思う。ただ、随分前の記憶だから、曖昧なところがある。
そして、
 原発を止めて廃炉にするのがいかに厄介か
ということも話していた。

もし、この研究会が1995年1月17日以降に開かれたモノであったら(正確な期日が思い出せない)、当時関西では
 活断層地図は正しいのか
ということが、ちょっとでも地震や、原発や原子炉に興味を持った人間であるならば、当然一度は話題になっていた。
で、まともな地質屋の知り合いがいれば、必ず
 いま(1995年以前作成の)ある活断層地図は「極めて恣意的」
という答が返ってきていた。もちろん、これら活断層地図は
 原発の立地を決めるときの基礎資料
なのだが、
 「原発を作りたいヒトの都合に合わせた活断層地図」だ
というのは、ほぼ、その当時でも、そうした関心を持つ人の間では常識になっていた。その後、活断層地図は作り直されているが
 それでもまだ不十分
だ、という見方が多かった。

さて、高木仁三郎が
 もう日本で原発を作るのは難しい
と言ってから、3年ほど過ぎてから
 東北電力・東通原発
が着工された。
そして、更に10年以上過ぎた今年1月、東電は33年振りに
 新しい立地に原発の着工
を始めた。それが
 東京電力東通原発
である。1/25付共同より。


東電が青森・東通原発着工 新規立地33年ぶり

 東京電力が青森県東通村に計画中の東通原発1号機について、経済産業省原子力安全・保安院が25日、工事計画を認可、東電は同日着工した。東電の原発新規立地は1978年の柏崎刈羽(新潟県)以来33年ぶり。
 東電にとって柏崎刈羽と福島第1、第2に続く4カ所目のサイトで、原発100+ 件は18基目。国内の原発着工は、2008年5月の電源開発大間原発(青森県)以来となる。
 東通1号機は改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)で、出力138万5千キロワットと同型の中では国内最大。17年3月の運転開始を目指す。同村では、隣接する敷地で東北電力の東通原発1号機が05年から運転中。
 保安院の25日の認可は、原子炉建屋などへの出入りを管理する「サービス建屋」に、放射線を遮断する壁を設置する工事。本格的な工事は雪の影響の少ない春以降に着手する。
 保安院で認可文書を受け取った東電の山下和彦原子力設備管理部長は「地域の信頼を得るため、安全性に最大限留意して建設を進めたい」と述べた。
 東京、東北両電力は80年、東通村での原発の共同開発を発表東電は06年9月に国に原子炉設置許可を申請したが、耐震関連の審査が長引き、昨年12月に許可を受けた。両電力はそれぞれ2号機も計画している。

2011/01/25 15:30

東北電力が青森・東通に原発を作るのとは違い、
 東電が東北の横っ面を金で引っぱたいて作るのが「東電・東通原発」
である。これは
 福島第一第二原発
と同じ、
 首都圏の電力需要を満たすために「東北に金を落とす代わりに危険を負担して貰う」計画
だ。

高木仁三郎が
 発展途上国にプラントを売るのが原発ビジネス
と言ったことと
 経済的に恵まれているとは言えない東北や山陰の自治体に、地元で使う訳じゃない、東京や関西の電力需要をまかなう原発を建てる
のは、同じ発想から来ている。

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