« 『周禮』春官占夢を読む | トップページ | 札幌ススキノの古書店「石川書店」が近く閉店 »

2011-04-25

女王バチの秘密は「ロイヤラクチン」 ショウジョウバエにも効果@ 富山県立大学の研究→訂正あり

(訂正 18:43)
朝方記事をアップしてからすぐに出かけたので、dobbyさんのご指摘を今まで呼んでおりませんでした。訂正ありがとうございます。
 すべてのハチが働きバチになる
という部分を読み間違えていましたので、訂正しました。
他にも多くの方からご指摘を頂きました。ありがとうございます。
(訂正おわり)

ミツバチの
 働きバチも女王バチも「メス」
であり
 女王バチはロイヤルゼリーを与えられて特別に育てられる
ことはみんな知っているのだが
 ロイヤルゼリーの何が「女王バチ」の大きな体と産卵能力を与えるか
については、これまで解明されてなかった。その謎を解いた研究。朝日より。


女王バチになる「秘密」は…富山県立大が誘導成分発見

2011年4月25日3時16分

今回発見したたんぱく質を与えて育てたミツバチ(右列)と、与えなかったミツバチ(左列)。体の大きさに明らかな違いが生まれた=鎌倉講師提供

 ミツバチの幼虫を女王バチへと育てるたんぱく質を、富山県立大の鎌倉昌樹講師(発生生物学)が特定した。驚異的な産卵能力を持つ女王バチは海外から輸入している養蜂家も多いため、女王バチを人工的に大量生産することで、養蜂に生かせる可能性がある。24日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
 ミツバチの女王バチと働きバチは同じ遺伝子だが、ローヤルゼリーをエサとして育てられた幼虫だけが女王バチになる。働きバチのエサは蜜や花粉。その働きバチが分泌するローヤルゼリーのどの成分が決め手となっているのかは謎だった。
 鎌倉講師は、40度で30日間保存したローヤルゼリーではどの幼虫も働きバチになることを見つけた。新鮮なローヤルゼリーとの成分組成の違いを調べ女王バチへ誘導するたんぱく質「ロイヤラクチン」を発見した。
 これを幼虫に与えると、働きバチに比べ体が1・5倍程度に大きくなったり、卵巣が発達したりして女王バチの特徴を示した。ショウジョウバエに与えると体が2倍近くに成長。遺伝子として組み込んでも同様の効果があったという。

 鎌倉講師は「生物は遺伝子ですべてが決まるかのように言われるが、環境で変化する例を示せた。他の生物でも起こりうるのではないか」と話す。(高野遼)

いや〜、これは素晴らしい。
 恒温で長期保存したロイヤルゼリーが「どの働きバチも女王バチにする」という発見
が足がかりになっている。この
 40度で30日保存
というのは、30-36℃といわれるミツバチの巣の中の温度よりちょっと高い。
ロイヤルゼリーは、ミツバチの巣内で長期保存されるわけじゃないようなので、これまで
 新鮮なロイヤルゼリー
というフレーズを聞くことが多かったんだけど、
 新鮮なロイヤルゼリーでは分析しにくいタンパク質が、恒温長期保存によって大量に産生されて、すべてのメスのミツバチを女王働きバチに変えた
ってことですね。

人間にロイヤラクチンを投与して影響があるとは思えないのだが、
 ハチ目のミツバチのロイヤラクチンで、ハエ目のショウジョウバエも体が大きくなる
ってすげー。

こういう話題に食いつきの早い健康食品会社は早速
 ロイヤルゼリーの恒温長期保存早期抽出による「ロイヤラクチン大量生成」
をやり始めるだろうな。

当然ながら、科学的な追試と他の生物へのロイヤラクチン適用の可否や投与効果の有無については、これから研究されることになるだろう。

|

« 『周禮』春官占夢を読む | トップページ | 札幌ススキノの古書店「石川書店」が近く閉店 »

コメント

おはようございます。いつも記事を見させていただいています。

>鎌倉講師は、40度で30日間保存したローヤルゼリーではどの幼虫も働きバチになることを見つけた。

>恒温で長期保存したロイヤルゼリーが「どの働きバチも女王バチにする」という発見が足がかりになっている。
>ロイヤルゼリーの恒温長期保存による「ロイヤラクチン大量生成」をやり始めるだろうな。
ロイヤラクチンは熱に弱く、恒温長期保存で劣化・消失してしまうように受取れたのですが、いかがでしょう。

投稿: dobby | 2011-04-25 07:21

<恒温で長期保存したロイヤルゼリーが「どの働きバチも女王バチにする」という発見>

ではなく、長期保存したロイヤルゼリーでは女王にならないので、新鮮とお古とくらべたら
ロイヤラクチンが発見できたという話だと思います。(長期保存するとロイヤラクチンの活性が落ちるのかも)

投稿: R・Y・U | 2011-04-25 11:47

> 恒温で長期保存したロイヤルゼリーが「どの働きバチも女王バチにする」という発見

ん?
記事の内容では

>40度で30日間保存したローヤルゼリーではどの幼虫も働きバチになることを見つけた

とありますから、恒温で長期保存したローヤルゼリーでは女王蜂に育たず全て働き蜂になり、新鮮なローヤルゼリーを与えたものは女王蜂に育つと読めるのですが。
だから新鮮なローヤルゼリーだけに発見された「ロイヤラクチン」が含まれてるのかと思いますが・・・あれ?

何にせよ素晴らしい発見であることには違い有りません。はらしょー

投稿: とおりすがる | 2011-04-25 12:33

すんませんが、、、

>40度で30日間保存したローヤルゼリーではどの幼虫も働きバチになる
なので、

>>すべてのメスのミツバチを女王バチに変えた
の解釈は逆では?

新鮮なら女王ハチ
40℃30日では働き蜂(つまり活性喪失)

と読めますが。

投稿: ナオサン | 2011-04-25 16:22

時折覗かせていただいております。
今回の記述なんですが、40度30日間保存すると「働きバチ」になったと書いてありますので、恒温保存で有効成分が失われたと解釈する方が妥当ではないでしょうか。

投稿: ロハスメディア・川口 | 2011-04-25 16:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 女王バチの秘密は「ロイヤラクチン」 ショウジョウバエにも効果@ 富山県立大学の研究→訂正あり:

« 『周禮』春官占夢を読む | トップページ | 札幌ススキノの古書店「石川書店」が近く閉店 »