« 桃山末期から散逸していない個人蔵書 書痴の楽園「田中彌性園文庫」@杏雨書屋 | トップページ | 女王バチの秘密は「ロイヤラクチン」 ショウジョウバエにも効果@ 富山県立大学の研究→訂正あり »

2011-04-24

『周禮』春官占夢を読む

『周禮』春官というと、占い師だの巫覡だの、変なモノが山のように出てくる(ちなみにいろんな種類の医師も出てくる)、ある意味楽しいテクストなんだが、今は
 占夢
を読んでいた。十三経はきちんと読まないとイケナイのであるが、取り敢えず、『周禮正義』占夢の点を切ったところ。
杜子春大活躍の部分で、
 古書
と出てきたら、
 もうわからない、でいい
と、以前、別な個所を読んでいた時に、池田秀三先生に教えていただいたので、気楽に読む。

しかし、鄭注を読み、賈公彦の正義までチェックすると、唐代の『周禮』解釈ってトンでもないよな〜。賈公彦は一体何を考えていたのやら。特にこの辺りの解釈は、当時の律令制とばっちり呼応してるような気がしないでもない。

経文だけ挙げておく。


占夢掌其歳時、觀天地之會、辨陰陽之氣、以日月星辰占六夢之吉凶。一曰正夢、二曰噩夢、三曰思夢、四曰寤夢、五曰喜夢、六曰懼夢。季冬聘王夢、獻吉夢于王。王拜而受之。乃舍萌于四方、以贈惡夢。遂令始難歐疫。

経文はこれだけだけど、附属する注と疏、釈文がある。使ったのは、台湾の中央研究院のデータベース。これは白文なので、辞書無しで一通り点を切るのに、気がついたら二時間くらいかかっていた。校点本を使ってカンニングすれば、そんなに時間はかからないだろうけど、そんなズルばかりやってると、十三経をマジで読めなくなりますからなあ。ま、『周禮』なら何とか読めそうな気はするけど、『尚書』と『毛詩』は辞書無しだと自信はない。『尚書』の洪範以外(僞古文を除く)と『毛詩』小雅以下は鬼門だ。
あとは、余裕があれば、孫詒譲等の清人の疏を引っ張ってくる予定。

辞書を引かない、というのは、京大中文の輝かしい伝統で、最近はちゃんと引くように指導していると思う。昔は『大漢和辞典』を研究室で引いているところが見つかると、怒られたりした。
辞書がなぜイケナイか、というと
 そんな他人の引っ張ってきた用例など信用する前に、その引用の元になっている『佩文韻府』等を確認しろ
という教育方針だったからである。某Y氏は、『佩文韻府』を引くために、学部の頃だったか、平水韻の106韻を暗記、いまは立派な中国語研究者になっている。

|

« 桃山末期から散逸していない個人蔵書 書痴の楽園「田中彌性園文庫」@杏雨書屋 | トップページ | 女王バチの秘密は「ロイヤラクチン」 ショウジョウバエにも効果@ 富山県立大学の研究→訂正あり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109312/51483500

この記事へのトラックバック一覧です: 『周禮』春官占夢を読む:

« 桃山末期から散逸していない個人蔵書 書痴の楽園「田中彌性園文庫」@杏雨書屋 | トップページ | 女王バチの秘密は「ロイヤラクチン」 ショウジョウバエにも効果@ 富山県立大学の研究→訂正あり »