『東方宗教』第117号@日本道教学会
先ほど、日本道教学会誌『東方宗教』第117号が届いた。
論文は2本掲載。
・金文京 『玉燭宝典』所載『法没尽経』に見える老子・孔子・項槖三聖派遣説
・遊佐昇 道教と俗講 北京国家図書館蔵 BD7620文書を中心に
いずれも、実にわくわくする内容。
『法没尽経』とは聞き慣れない、
法滅尽経
ならわかるけど、と思ったら、やはり異名経のようだ。
(いまざっと見ただけなので、後で詳しく)
で、
まだ、道教学会の発表者募集中
だそうで。今月末締切。
続き。(6/27 16:02)
金文京先生の論文で気になったのは
震災の影響があったのかな
という辺り。東大史料編纂所の「奈良時代古文書フルテキストデータベース」を使えば、奈良時代写経の内、『大日本古文書』に掲載されている分は該当ページが画像つきで出てくるのだけど、手引きの索引を使われたようだ。3月11日以降、史料編纂所のデータベースが使えない時期があったので、たぶん、その頃に校正をされていたのでは、と推測する。古逸経典探しには『大日本古文書』は欠かせない史料で、その昔、小南先生の授業で出てきた古逸経典を調べるのに、史学科の陳列館に併置された書庫に行って、見せて貰ったことがあった。
いまはもちろん、『大日本古文書』も『寧楽遺文』も手元にあるけど、人間の目には見落としもあるので、史料編纂所のデータベースで確認することも忘れない。
これは簡易検索で「法滅尽」と入れた検索結果。
画像ボタンを押すと、『大日本古文書』の該当ページが画像データとして表示される。
| 固定リンク
« 第14回チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門(番外編) 東日本大震災直後にDaniil Trifonovが日本の友人達のために捧げてくれたバッハ「プレリュードとフーガ 嬰ト短調 BWV 863」 | トップページ | 第14回チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門 ファイナルは明日から4日間 最初の3日はピアノ協奏曲「チャイコフスキーの1番とラフマニノフの3番」祭り »
コメント
突然失礼致します。
お伺いしたいのですが、中村璋八先生の
講演または講義を受講したいのですが
何処かでその様な機会はありませんでしょうか。
鍼で五行大義を勉強しています。
投稿: 前ちゃん | 2011-06-25 21:24
前ちゃんさん、
中村璋八先生は相当なご高齢ですので、最近は外で講義をされる機会は減っているかと思います。
関東にいらっしゃるのでしたら、湯島聖堂で行われる林克先生の講座などを取られるのをお勧めします。
投稿: iori3 | 2011-06-26 00:29