第14回チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門本選出場者発表
さすがに
本選出場者発表
となると、いろいろと生臭い話が出てくる。
今日も発表は遅れた。
最初は、特別賞が発表された。
審査員特別賞
François-Xavier Poizat (France)
Pavel Kolesnikov (Russia)
新曲賞 Yeol Eum Son (South Korea)
モーツァルト賞
Daniil Trifonov (Russia)
Yeol Eum Son (South Korea)
たしかに新曲課題は
Yeol Eum SonかDaniil Trifonovかな
という感じで、Yeol Eum Sonが一歩抜き出ていた印象があった。二次予選 Phase IIのモーツァルトのピアノ協奏曲は、
Yeol Eum SonとDaniil Trifonov
では、
アプローチの方向が180°違うような演奏
である。
で、決勝に進んだのは次の五人。例によってロシア人は青で。アジア系は*をつけた。
Alexei Chernov (Russia) 28
Seong Jin Cho (South Korea) 17*
Alexander Romanovsky (Ukraine) 26
Yeol Eum Son (South Korea) 25*
Daniil Trifonov (Russia) 20
ところで、今日は会場に
Van Cliburn
が来ていた。真ん中で、web配信の司会者である、ルービンシュタインの息子ジョンと懐旧談を語るのがクライバーン。
クライバーンは、第1回チャイコフスキー国際コンクールの優勝者でアメリカ人というところが、いろいろと大きな意味がある。本人は、その後、ピアニストとして輝かしいキャリアを積む長い道を選ばなかった。
現在は、
クライバーン財団
が何かと有名だが、facebookで
チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門の人気投票
が始まると、クライバーン財団は次のように
Yeol Eum Sonへの投票
を呼びかけた。
http://www.facebook.com/VanCliburnFoundationVOTE online for Yeol Eum Son in the XIV International Tchaikovsky Competition! She's made it to Round II Phase II, let's help her make it all the way!
http://www.facebook.com/XIVTchaikovsky#!/home.php?sk=question&id=10150208022838029
二次の演奏を聴いた限りでは
Filipp KopachevskiyとAlexander Lubyantsevがいないのが残念
なのだが、審査は90分かかって決着した。審査員を務めているBarry Douglasのtweetより。
http://twitter.com/#!/wbarrydouglas/status/84353415563579393Well - the Tchaikovsky piano finalists have been announced. We took 90 minutes to make the different decisions - see next tweet
http://twitter.com/#!/wbarrydouglas/status/84354080834732032
The 5 Tchaikovsky Piano Competition finalists are Chernov, Cho, Romanovsky, Son and Trifanov. Son and Trifanov share Mozart concerto prize
http://twitter.com/#!/wbarrydouglas/status/84354531818872832
High drama tonight at the Tchaikovsky competition at the Moscow Conservatory as a large group of people are unhappy with our jury decision
http://twitter.com/#!/wbarrydouglas/status/84355048494211072
One audience member bounded over to me as I left the building saying "shame on you" and "do you think that Lubyantsev is not good pianist?"
Alexander Lubyantsevは、前回のチャイコフスキー国際コンクールにも出場していて、
3位を獲得
し、ファンが多い。今回こそは優勝を、と思うファンが多かったのは確かだ。会場でも彼のファンが抗議の意味も込めて、Lubyantsevを囲んで声援を送っていた。
もっとも
ロシアお得意の国内派閥の暗闘の結果
といううがった見方をする人も。▼チャイコフスキー国際コンクール▼実況7スレッドより。
618 :名無しさん:2011/06/25(土) 04:40:19 ID:Z.gyPfWc0
ヨルムは百歩譲ると理解できるがドレンスキーとヴォスクレって仲悪いの?
625 :名無しさん:2011/06/25(土) 04:43:37 ID:KZMr6jS60
>>618
良くはないねw629 :名無しさん:2011/06/25(土) 04:46:34 ID:3dBONGRs0
結局特にこのコンクールは何も変わってない気がしますがwww
随分ビデオ審査で絞った割りに。
ピアノはそれでも天才とか変態がいるらしいからまだいいけど、
ヴァイオリンは史上最低レベルのファイナルになるよ。
チェロも今ひとつって感じするし・・・635 :名無しさん:2011/06/25(土) 04:53:07 ID:wFVOMuIQ0
そもそも今回ゴルノスタエヴァ門下のルーカスとかヴォスクレ門下のコジャイノフがビデオ審査で落ちてネルセシアン(ドレのアシスタント)、マツーエフ(ドレに就いてた)が審査員にいたためにドレ門下が3人も出場したんでしょ。コパは何らかの権力で落とされた可能性が高いよね。644 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:05:16 ID:9dDW0Hv.0
>>635
ええー?ルーカスとニコライってビデオ審査で落とされてたの?
ありえない…652 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:11:51 ID:wFVOMuIQ0
>>644
確かではないけど。
ルーカスは噂で、ニコライの方はYoutubeにスペイン狂詩曲があるけどどうみてもこのコンクールに出したっぽく見えるから。663 :名無しさん:2011/06/25(土) 07:20:05 ID:JRFBJxy.0
>>652
ルーカスは知らないけれど、ニコライは今回はエントリーしてないと思う。
それに、Youtubeのスペイン狂詩曲は2010年の2月に収録したものだから・・・ヴォスクレ先生は、ショパンコンクール直後に
チャイコフスキーにはニコライは出さず、
他の門下生をエントリーさせる予定だと明言していたよ。638 :名無しさん:2011/06/25(土) 04:55:31 ID:3dBONGRs0
ヴァイオリン部門も何だかわからんけど
強い3人が1次前に棄権してた。
おかしいんだよねぇ。
世界的にみて強い3人が棄権って何か察知したとしか思えんw640 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:01:23 ID:3dBONGRs0
公式のトップページに
コンクールはビジネスかアートかってあるけど、
まぁビジネスだわなwwwww
トヨタがいなくなったってビジネスは続きまっせ。643 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:04:45 ID:s.a0v6Yg0
クライバーンがいたからなあ・・孫はそれでじゃないの645 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:06:20 ID:3dBONGRs0
>>643
それはあるかもね。
FACEBOOKもクライバーン財団がいち早く書き込みしてたし。
俺んとこの孫がって。646 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:06:20 ID:RgtbM7gw0
>>643
ああー…なるほどね647 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:07:42 ID:KZMr6jS60
このコンクールでロシア人教授の内輪揉めは昔からよね。
こども店長はその恩恵を受けてするする通過した印象。
実力は5人中5番だろうが、誰かが失敗して上がるかも。656 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:17:42 ID:KZMr6jS60
最近、DVD審査とか予備審査で厳しく絞って、そのかわり1次から
長時間弾かせるコンクールが増えたね。
聴く立場では従来の、1次は30分を大人数の方が面白かった。657 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:19:27 ID:s.a0v6Yg0
DVDだけじゃわからんもんね。実際に聴いてみると全然違ったりするし。658 :名無しさん:2011/06/25(土) 05:23:04 ID:3dBONGRs0
そう。予備審査で絞りすぎて1次があまりにも少なすぎ。
そもそも予備審査に透明性が無いのに。
誰も聞いていない、誰も誰が応募していたのか知らなければ
それこそ裏でどーにでもなるよ。
嫌いな奴の弟子ははじくなんて日常茶飯事だもん。やっぱりこのコンクール、特に何も変わってないw
問題は外国スポンサーとかそういうことじゃないんじゃね?
ドレンスキーの弟子は、少なくとも2人はいた。一次予選を通過した
Filipp KopachevskiyとPavel Kolesnikov
だ。Kopachevskiyもそうだったのね〜。Voskresenskyの直接の弟子はいないが、孫弟子(弟子のNatalia Trullの弟子)が、Alexei Chernov。
弟子の好成績は師匠の勲章
なわけで、この手のどろどろした話が噂されたりするわけですね。
そうだとしても、やはり
Daniil Trifonovの人を幸せにする音楽
は、昨夜も素晴らしかった。
なぜか
鉛筆をタクトとして振る指揮者
これは昨日から変わらず。
幸せそうな表情で、モーツァルトのピアノ協奏曲23番を弾くTrifonov。
美音と解釈が相まって、楽しい音の世界が広がる。
オケも、彼の音楽を一緒に作ろうとしている。
二、三日中にはアーカイブに、先ほどの演奏がアップされるだろう。
本選は
チャイコフスキーのピアノ協奏曲1つともう1曲ピアノ協奏曲
という相当しんどい課題。
ファイナリストそれぞれの選択は以下の通り。
Alexei Chernov (Russia)
Tchaikovsky—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Brahms—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in D minor, Op. 15Seong Jin Cho (South Korea)
Tchaikovsky—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Rachmaninoff—Concerto for Piano and Orchestra No. 3 in D minor, Op. 30Alexander Romanovsky (Ukraine)
Tchaikovsky—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Rachmaninoff—Concerto for Piano and Orchestra No. 3 in D minor, Op. 30Yeol Eum Son (South Korea)
Tchaikovsky—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Rachmaninoff—Concerto for Piano and Orchestra No. 3 in D minor, Op. 30Daniil Trifonov (Russia)
Tchaikovsky—Concerto for Piano and Orchestra No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Chopin—Concerto for Piano and Orchestra No.1 in E minor, Op. 11
チャイコフスキーは、
全員1番
を選択。もう1曲は、
Alexei Chernovがブラームスの1番
Daniil Trifonovがショパンの1番
以外は
ラフマニノフの3番
だ。しかし
チャイコフスキーの1番とラフマニノフの3番を続けて弾く
わけで、聴く方も
お腹いっぱい
になりそうな悪寒。
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