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2011-06-20

5/14に起きた浜岡原発5号機の復水器細管損傷は制御棒駆動ポンプ・圧力抑制室まで塩分が入る致命的な状態 制御棒駆動ポンプはベアリング使用なのに塩分が入るって何? 最悪、制御棒が動かせなくなる恐れがあるのに発表は「点検情報」で分かりにくい個所に文書を置く中電

中電浜岡原発で
 5/14に復水器の細管損傷事故が起き、海水400トンが流入
したのだが、
 中電は「積極的に公表しているとはいえない」やり方でサイトにこの経過を掲載
している。要するに
 発表はしますが、「大事じゃないフリ」をする「目くらまし戦法」
だ。ともかく
 掲載場所がわかりにくい
のだ。
これね。
 浜岡原子力発電所5号機 主復水器細管損傷の調査状況について 2011年6月17日(pdf)

どこに入ってるかというと、
http://www.chuden.co.jp/energy/hamaoka/hama_info/hinf_tenken/2011.html
 HOME>エネルギー・環境・原子力>浜岡原子力発電所>公開情報>点検情報>2011年
という深いディレクトリに埋もれている。

さて、
 浜岡原発5号機で何が起きているか
については、元東電社員、現医師の「院長の独り言」の今日付記事
 2011年06月20日 浜岡5号機(7)制御棒駆動装置まで塩分が・・・
で、いんちょう先生が詳しく説明して下さっている。
是非、ご一読を。

特に問題の部分を引用する。


2011062001_2

驚いたのは、下の図。着色部は、塩分の影響があったと書かれており、
・復水貯蔵槽
・制御棒駆動ポンプ
・水圧制御ユニット
・圧力抑制室
まで、塩分の影響があると示されています。原子炉系からの塩分の除去は進んでいると書かれていますが、これら復水貯蔵槽につながるラインの塩分については一切記述がありません。
 とくに制御棒駆動装置に塩分が入ってしまったのはもう致命的。
なぜ、入ったのか不思議ですが系統図を見ますと、復水ポンプと復水昇圧ポンプのあいだから制御棒駆動水ポンプの吸い込み側に配管があります。ここから復水貯留槽に逆流する形で、塩分が系統に流入。制御棒駆動装置まで塩分が進入したのでしょう。
 また、残留熱除去ポンプを通じて、圧力抑制室まで塩分が流入したと思われます。
 とくにこの炉系はABWR。制御棒駆動装置が改良されています。2011062002

 よく見てください。ここには、ボールベアリングが使われています。ここに塩分が入ってしまいますと、致命的。(最悪、制御棒駆動が出来なくなる)スクラム水のところにCRDはつながっているはず(ここはあんまり詳しくないので、もしかしたらシールされているのかもしれませんが)

さらに圧力抑制室にまで塩分が入ってしまうとは・・・

今回の報告は、点検情報に分類しているようですが、早晩おおきな発表をせざるを得ないと思われます。

 すべては、系統隔離を直ちに行わなかったとがめです。1円(トラブル報告)を惜しんで、100億円を失いました

 もし、記者のかたなどみられておられましたら、復水器のトラブルに注目するのではなく (中部電力は、ここを聞いてもらいたいはずです)、上記で述べた原子炉系統の塩分の影響について質問してください。特に、制御棒駆動装置の塩分流入は、安全に直結するはなしです。

 まあ、実に
 とんでもない状況
ですね、浜岡原発5号機。てか
 中電の事故対応体制

 事故があれば速やかに対応
ではなく
 事故があっても出来るだけ長く隠す対応
になっているために、このような
 制御棒駆動のためにベアリングを使っている場所に塩分流入
などという
 あり得ない事態を引き起こしている
ものと思われる。てか、いんちょう先生ご指摘の
 圧力抑制室にまで塩分が入ってしまう
てのも、凄いように思いますが。

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コメント

事実上の廃炉でしょう。自分はそういう認識です。

ベアリングに塩分が入ったら、廃棄処分が必要です(グリスでシーリングしたところで意味はなく、ステンレス鋼としても周辺接触部の電食を招く)。もっとも、原発に使用されるベアリングは家電・自動車などに使うものとは全く異なる巨大な代物なので、そう簡単に交換できるはずがありません。

浜岡5号炉は、ABWRですが、なまじ電動化を図ったのが仇となったのでしょう。

投稿: SY1698 | 2011-06-20 20:38

パッと見ましたけど、電動システムの追加したからベアリングの追加が必要だったって構造じゃなさそうですね。
むしろ、いじるなら動きも良くしようという日本人技術者の本能?

私の趣味の釣りで使うリールの小話で、
アメリカ人はベアリングの駆動音を嫌ってベアリングを減らす、
日本人は音が出なくなるまで高精度化した上でベアリングを増やす。
ってのがあります。
それぞれの性格を端的に表しているような気がします。
ちなみに壊れやすいのはロスしたエネルギーがパーツに蓄積するアメリカ製ですが、
自分でお手軽にメンテできます。
日本製は・・・・・カメラの分解掃除レベルの技術が必要です。
どちらが良いかと言えば、基本的には確実に日本のアプローチですが、
軍事関係、原子力関係は微妙ですね。

ところで高温高圧の水の腐食力で問題ない構造に
多少塩が入った程度で影響あるのか?って疑問もありますが、
素人には答えは出せませんね。

投稿: nyamaju | 2011-06-21 01:59

>nyamaju さん
横レスですが、このベアリングは電動システムによる駆動機構そのものです。

これは一般にボールねじと言われる機構でネジシャフトの周囲にベアリングを内蔵したナットに相当するものがあり、モーターでネジシャフトを回転させるとネジ溝に沿ってベアリング部分が移動するという、回転運動を直線運動に変換する最も基本的な構造のひとつです。
NC工作機とか半導体製造装置とか産業ロボットなど電動で直線運動する機構の大半に使われています。
私も機械設計者の端くれ(分野は全く違います)ですが、この制御棒のように長いストロークの直線駆動を電動化しろと言われたら間違いなくこの機構を使います。

今回問題だったのは水圧駆動と電気駆動を併用するために水圧シリンダーの中にボールねじを設置したためスクラム水への海水混入による塩害がボールねじのベアリング部に及ぶ事になったことでしょう。
院長先生の記事では「スクラム水のところにCRDはつながっているはず」と言っておられますが正確にはボールねじ駆動機構はスクラム水の中にあります。

ただ、このベアリングはそもそも水中で使用する前提で設計された極めて特殊なものでそれ相応の耐食性を有しているはずなので速やかに除塩作業が行われていればすぐに腐食して動かなくなるものでは無いと思います。
また仮にベアリングが固着しても水圧駆動系による操作が可能なので制御棒が全く動かなくなることはない、という中電の判断なのだろうと思います。

参考資料
ttp://www.nisa.meti.go.jp/shingikai/800/4/1/005/5-6.pdf
耐食環境用ボールねじ製品の一例
ttp://www.mekatoro.net/digianaecatalog/nsk-spacia/Book/nsk-spacia-P0043.pdf

日本の技術力の粋を尽くした物ならば心配するほどのものではないと言いたいところなのですが、それらを超越したチョンボを重ねて事故を起こす原子力村の中の話なのでやっぱり心配しといたほうがいいですよね。

投稿: 超時空漫才 | 2011-06-22 05:53

>超時空漫才さん
解説、ありがとうございます。

投稿: nyamaju | 2011-06-22 11:31

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