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2011-07-30

中国高速鉄道(和諧号)列車事故(その10)社会主義国家中華人民共和国の面目躍如 あらゆる媒体で今回の高速鉄道事故報道禁止令発令@7/29夜 中国→上層部での上海閥(鉄道部利権集団含む)と対抗勢力の権力闘争+人民の不満爆発阻止

来たな、言論弾圧。
画像は拾いモノ。上に
 政府による報道禁止令
が、下に
 禁令により発行できなくなった新京報と京華時報の事故特集紙面
が載っている。
7fdo
現物はこちらへ。

上の禁令全文とざっとした訳。(間違ってたら、ご寛恕下さい。)


通知:鑒于7.23涌温線特別重大鐵路交通事故、境内外輿情趨于複雜、各地方媒體包括子報子刊及所屬新聞網站對事故相關報道要迅速降温、除正面報道和權威部門發布的動態消息外、不再做任何報道、不發任何評論。
(通知: 7/23の涌温線で起きた特別重大鉄道事故に鑑み、国内外の世情が複雑になってきているので、各地域のメディアは、新聞・雑誌およびインターネットサイトを含めて、事故に関する報道は時を移さずクールダウンせよ。プラス面の報道と権威のある部門の発表した活動状況のニュース以外は、二度といかなる報道もせず、いかなる論評も発表しない。)

原文の
 正面報道和權威部門發布的動態消息
って、要するに
 大本営発表
ってことね。
 中国共産党が正統と認めた、翼賛報道以外は禁止
って話。

背後では中国共産党上層部での
 江沢民に代表される上海閥(鉄道部にがっちり食い込んでいる利権集団) vs. 北京
の権力闘争が熾烈になっていて、収集がつかなくなっている悪寒。

そして
 鉄道利権に食い込めないどころか、散々な目に遭っている老百姓(一般庶民)
や、
 格差で爆発寸前の中国人民の不満
が、この鉄道事故批判によって、
 共産党指導部批判に繋がることを恐れての措置
だろう。

おまけ。
北京在住の日本人技術者が辛くもゲットした
 経済観察報
には
 鉄道部分析

 温州に奇蹟はなかった
という見出しが躍っている。
現物はこちらへ。

続き。(13:34)
中国からのtwitterより。日本語に訳したが、一部伏せ字および省略がある。上記の禁令が一度マイクロブログにアップされた後に削除された件について。


○○がマイクロブログで発表した内容を撤去した真相だが、何分か後に削除され、本人がもう一度、アップした:夜九時に○○が伝えてきたのだが、全体として、温州の報道はクールダウンする。政府がプラス面を取り上げたものを除き、その他の分析的、評論的な内容、自分で取材したりリンクするのは、すべてダメだ。夜十時になって○○の某マネージャーが急に電話してきた:「プラス面もマイナス面も一律に記事を書くことは許されない。」深夜零時にもう一度電話が来た。「ただ新華社の原稿のみを使用し、図版は出さず、重要版面の重要な位置には掲載しない。そして、断固として執行しろ、駆け引きは一切できない、と威嚇してきた。

いよいよ、本気で
 言論弾圧
を始めたな、中国共産党。

禁令にもかかわらず、経済観察報同様、高速鉄道事故を報じた各社の一例。
河南商報
今日早報
厦門商報

中国全土の各新聞一面を一覧できるサイト
AB報(簡体字)

共産党の指導に従って、一面に鉄道事故を取り上げてない新聞と、大きく取り上げている新聞が一目で分かる。

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コメント

ほんとうに予想通りとなってしまいました。

もともと中国鉄道部は、「自力更生派」が圧倒的だったのですが、「中華之星」失敗後(これも信号システム関係のトラブルが起因している所が示唆的)、矢継ぎ早に「外資導入」に転じたのがある意味奇妙です。このときは、CRHのみならず、EL・DLなども大規模に外国技術を導入しています。欧州系が強いのですが(日系も電機品系では実は強い)、DLは米系(GE)も喰い込んだりとしているので、そりゃ利権は大きかったでしょうね。

埋めたり掘り出したりというのは、まさにそういう権力闘争の産物だろうと考えていましたが、実は信号システム系というのは、「中国鉄路」という技術誌を見ても「システム導入すればOK」という論調が多く、その部分が根本の問題だったのかもしれません。

投稿: SY1698 | 2011-07-30 14:31

わはは 中国共産党グダグダでおもしろー

埋めたり、掘り出したりってどう考えても茶番劇だよね。
権力闘争ならまさにwktkです

紅衛兵の時代とちがってネットがあるのでマスゴミに左右されない情報が見れるし。

投稿: 元外科医 | 2011-08-01 21:56

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